【突発行田旅行】オレ様の血のルーツを辿る旅 → 愛国心ってなあに?
近頃イライラすることばかり起きている気がするので、気が滅入った時こそ 「先祖供養だ!」 というわけで、埼玉県は行田市まで墓参りついでの日帰り旅行に行って来た。
この行田という土地は埼玉(サキタマ→サイタマ) という地名の発祥の地であり、今でこそ単なる田んぼだらけのド田舎ではあるが、日本の歴史を考える上で密かに重要な土地だったりする。
で、オレに流れてる血は母方の祖父・祖母が行田の人、父方の祖母も行田の人と、実に4分の3が土着の行田人の血なのである。
自称カリスマ板橋区民のクセに、東京都民の血が4分の1しかないという謎のインチキっぷりが素晴らしい。(生まれも育ちも板橋区なのに!)
東京都内からひたすら北上すること1時間ちょい。ふと気付くと緑と青以外の色が無くなる。これぞ田舎。正しい日本の田舎。
それなりに新しい、しっかり詳細が出てくれるカーナビさんだというのにこの有り様。80年代の3Dシューティングゲームのようなスカスカ感である。(線画のヤツ)
で、お昼前に目的のお寺(清善寺・曹洞宗) に着いたんだが、お寺の目の前にあったはずのお店が店じまいしてしまっており、お花もお線香も買えないという酷い展開に。
慌てて実家の母親に電話してみたところ、行田は深刻な後継者不足に悩まされているらしく、墓参り用の花や線香といった "弱い商材" を扱う店がボンボン潰れて行ってしまっているそうな。
現地に着いてからそんなこと言われても!と軽く憤りつつ、仕方ないので車で行田市街を徘徊してなんとか花と線香を購入。街道沿いのマーケットに行かねば何も買えないってのは悲しすぎる……。
お花とお線香を持ってお墓に戻ったオレ様は、23区内じゃ絶対に見れない黒々しててバカでかい蚊をはじめとする禍々しい虫と戦いながら必死に墓掃除。あっという間に身体中が蚊に刺されまくり、心の弱いサダオちゃんはすでに火病り気味。
頼むから指の関節をピンポイントで刺すなと言いたい。
そんなこんなで墓参りミッションを済ませたオレ様は、行田について全く知らない奥様 を引き連れ行田観光へ。
※ちなみにこの清善寺は戦国時代にこの辺りを治めていた成田氏が建てた寺で、「のぼうの城」 という最近評判になった "石田三成の忍城水攻め(大失敗)" を題材にした小説にも登場します。(いい味出してる和尚さんはこのお寺の住職という設定)
まずは清善寺を背にして、目の前の小道を100mくらい直進。
すると左手に古い駄菓子屋さんのような "古沢商店" というお店が。ここが行田市がご当地グルメとして売り込んでいる "フライ焼き" の老舗(大正時代に創業) である。
フライ焼きってのは、元々は行田一帯の繊維工場で働いていた女性達が 「安いし腹持ちがいい」 とオヤツとして好んで食べていた物だそうな。
店内に入るとそこはもうTHE昭和。10人も入ればギュウギュウといった狭くて小汚い店内には、所狭しと缶ジュースやらお煎餅やらの在庫が並べられている。
きっと今でも子供が小銭を握り締めてお腹を満たしに来たりするんだろうなあ。
ところで古沢のオバちゃんさ、オレはフライよりもむしろこの食卓に使ってるゲーム筐体の方が気になるんだけれども。これもう火は入らないんかい?
って、よく見たらこの店の食卓は全部テーブル筐体じゃないか!
おいおい何だよこの宝の山は!
オバちゃん、これもう壊れてるん?修理できないんかい?いっそフライ焼き食べながらレトロゲーム遊べる店にしたらええがね。
てかこの店は随分とTVが来てるみたいで、そこら辺に出演者の写真が飾ってある。ピッタンコカンカンって最近の番組だよな?
なぜか勝谷さんもw
ちなみに左に写ってるのが古沢のオバちゃん。このオバちゃんはもう何歳なのかわからないほどで、何たってもう60歳になるオレの母親が子供の頃からお店にいたらしいw
ちなみにウチの母親は東京都出身と言っている●岡●也の同級生だったらしく、行田界隈でこの人の名前を出すと婆さん連中が皆顔をしかめるので注意しよう。(伝説に残るほどの悪ガキだったらしい)
あと某ヒットエンドラーンのお姉ちゃんも秋田生まれの行田育ち。
ロクな人間を輩出してねえなおいw
そうこうしている内にフライ焼き登場。この店にはメニューがフライと焼きそばの2つしかなく、どれもその場でオバちゃんが鉄板で焼いてくれる。
注文する時はオバちゃんが 「なんにするーん?」 と聞いてくれる(と思う) ので、フライなのか焼きそばなのかと、200 ・300・400・500円の内のどれかを選ぼう。次に味付けを聞かれるので、ソースと醤油のどっちがいいか伝えよう。(普通はソースだけど醤油も美味いらしいよ)
値段によって中身は変わるんだけど、200だとシンプルでネギくらいしか入ってなくて、300以上だと豚肉とかが入ったような気が。
量的にはオヤツとして食べるなら300で充分。今回は奥様と2人で500のフライを分けて食べたんだけど、かなり腹がくちくなった。
あと飲み物は冷蔵庫の中にコーラだお茶だカルピスだと色々と入ってるので、それを 「コーラもらうねー」 とか言いつつ勝手に取り出せばOK。お会計の時にオバちゃんが計算してくれるんで勝手に飲め。
このフライ焼きってのは、30年くらい前に祖母ちゃんかお袋にそれこそふるさわ商店に連れて来られて食べたのが最初だったんだけど、その時は 「普通のお好み焼きの方がいい!」 と思ったのね?
でも今食べるとフライはフライで美味いのよ。TVや雑誌ではチープなご当地グルメとして紹介されるんだけど、これは普通に美味い。お好み焼きよりも生地がツルっとしてて、噛んでみるとモニモニと独特な食感があってステキ。これは下手に肉とか入れずにネギだけでもいいのかもしれん。
味付けは生地自体に少し味がついてる気がするんだけど、基本的にはソースのみ。そのチープで田舎臭い味が妙に美味い。
こちらはまだ食べた事のなかった古沢商店の焼きそば。これまた田舎臭い太麺で、紅ショウガとソースの味しかしないというわかりやすいお味。こういうの子供は好きだろうなあー。腹を空かせた中学生くらいの成長期の子供とかに丁度いいかも。(田舎の子供って運動量凄いしなw)
で、食べ終わったんでお会計して出ようと思ったら田舎特有のオバちゃんトークに引きずり込まれる。
終
わ
ら
な
い井戸端会議
<以下会話内容>
「この辺の人なんかい?」
―いえ、住んでるのは東京なんですけど、母方の祖父と祖母が行田の人で、父方の祖母も行田なんです。今日はたまたま休みが取れたんで墓参りに来たんですよ。
「へーそうなんかーい。どこのお寺だい?」
―すぐそこの清善寺です。
「へーお祖父さんはどの辺の人なん?」
―ええと、向町に住んでて、そこに引っ越す前は清善寺の近くに住んでたと聞きました。
「あーそうなんかい。向町のどこらへん?」
―え?ええと、あの新町の通りにお稲荷さんあるじゃないですか?あそこの脇の道を曲がって少し行ったところです。
「お医者さんあるあたり?」
―はいありますね。それこそ祖父さんの家の前にお医者さんがあったような。
「天ぷら屋さんあるよね?」
―そうですそうです、あの隣です。
「あんた大澤さんかい?俊吉先生んとこの子だんべ?俊吉先生亡くなったん何年前?お祖母さんは元気?ウチの娘が大学で俊吉先生に教わってさー、世話になったみたいよー。」
―いえ、祖母も5年ほど前に亡くなりまして、祖父と一緒に清善寺に入っておりまして……ええと……。
事情聴取終了。
身元バレ確認。
次のミッションに移ります。
これだから狭い田舎は嫌なんだ!
地元の古い人特有の壮絶な尋問によって身元がバレたオレ様は、逃げるように店を後にする。
ちなみにこの写真は清善寺の前の道を進んだ先の角にある機関車のある公園。交差点の角にいきなり機関車だけ置いてあるので、人に道を教える時なんかに役立つ。
これ行田の豆知識な。
上の機関車のある交差点の辺りから、このようにうっすらと櫓が見える。これが忍城の博物館の目印で、郷土博物館を建てた時に復元したもの。残念ながら中は普通の博物館で、いわゆる "お城" という感じではない。
櫓を目指して歩いて行くと、あからさまに古そうな門と忍城跡の案内図が。
上の写真の小道を歩いて行くと、ほどなく櫓の目の前に。
上の櫓は昭和60年頃に建てたオブジェのようなものなんで、実はその脇にあるこの鐘の方が遥かに古かったりする。
博物館の周囲はこのように庭園のように整えられており、お散歩するのにも丁度いい。
行田市郷土博物館。この博物館の建設はウチの祖父さんが人生の最後に携わってた大事な仕事だったんだが、残念ながら完成間近に脳卒中をやってしまい、完成を見ることなくこの世を去った。なのでオレにとっちゃ祖父さんの形見みたいなもんだ。
で、行田には室町時代より遥かに古い歴史的な史跡が残ってる。
それがこの "さきたま古墳群" で、大小10個くらいの古墳が敷地内に密集しているという 「ちょwwwどんだけ重要拠点だったんだよwww」 という凄まじい場所である。
最も古い物で5世紀頃の物とされており、行田市の周辺にはそんな時代から力を持っていた集団がいたという事だろう。
さらに雄略天皇の名前が彫られた剣なども出土しており、史料価値の面で見てもめちゃめちゃ重要だったり。
そんなさきたま古墳群はオレが子供の頃は "田んぼの中に古墳がいっぱいある" という凄まじい場所だったんだが、今では綺麗に整備された公園になっている。
確か30年くらい前は "田んぼのあぜ道が古墳同士を繋いでる" みたいなえらいシュールな光景だったはずだったんだが、随分と散策しやすくなったもんだ。
冷静に考えてみるとこの立て札おかしいよな。
こう、全くありがたみを感じないというか何というか。
←ホーンテッドマンション200m
←スペースマウンテン300m
みたいな。
ちなみに公園内にはお池なんかもあり、休日にこの辺にブルーシートを敷いて弁当でも食べたらステキかも。
あとね、この辺りのバッタはすげえ。大きいだけじゃなくてずっと飛んでる。マジで超気合入ってる。あとバッタかトンボかと思ったらカマキリらしき禍々しい虫も元気に飛んでた。行田界隈の虫ってマジで超気合入ってる。
目の前に見えるのは丸墓山古墳といって、この古墳群の中で最も標高が高く、石田三成が忍攻めの際に陣を張った場所でもある。
で、その丸墓山古墳に続くこの道は、水攻めの際の石田堤の跡らしいぞ。
そんな石田堤跡地で見かけた妙な立て札。
「古墳を大切に」
大切にしない日本人がいるのだろうか?
だが丸墓山古墳のすぐ脇にも同様の立て札が!
「古墳を大切にしましょう」
「古墳を大切にしましょう」
「古墳を大切にしまs……」
こんな立て札滅多に見れないぞ。古墳よりむしろこんな文面の方がレアじゃないか?
で、ひぃひぃ言いながら上った丸墓山古墳の頂上。
ここから見渡す景色は素晴らしく……と言いたい所だが、田んぼと古墳しか見えない。
奥様が 「あー!教科書で見た形してるー!」 と喜んで下さり、稲荷山古墳だとかそれなりの名前が付いているというのに 「教科書で見た古墳」 と新たな名称を付けて下さりました。
アンタ、いつか呪われますよホント。
古墳群とは反対側に目をやると、こっちは本格的に田んぼしかない。
問=この写真にいくつ古墳があるでしょうか?
正解=その辺の茂みとか小高くなってる所とか、大体が古墳です。適当に各自で数えて下さい。
この稲荷山古墳から雄略天皇の名が彫られた鉄剣が出土し国宝に指定された。この鉄剣の存在は、稲荷山古墳が造られた5世紀頃には大和朝廷の支配力が北関東に及んでいた証拠となっている。
でまあそんなお堅い話はさておき、この古墳公園はだだっ広い敷地に原っぱや池(そして古墳) があるという広大な自然公園なので、子供連れで遊びに来たり、犬の散歩コースにしてやったりするといいんじゃないかと。あと自転車で乗り入れる事も出来るので、サイクリングコースにもいいかもね。
さきたま古墳公園で最もツボに入った看板。
敷地内に天祥寺というお寺があるんだが、そこでは絶賛墓地分譲中らしい。
これほど日本でも "由緒正し過ぎる墓地" に入れるなんて幸せだわ!
「アナタも古墳の隣で眠れます」 みたいな!
あとね、散策の際に注意すべきはね、行田ってのは灼熱地獄として有名な熊谷のお隣ってことね。すでに真夏日ではなかったんで、行田にしては日差しの強さはそれほどでもなかったけど、それでも軽く日射病+脱水症状的なダメージを負った。日傘とか帽子必須。あと悪いこと言わないからスポーツドリンク飲め。
そしてこの古墳群のすぐ近くに、なんと天然温泉が湧いているというナイスな情報をゲット!写真奥の怪しいオレンジ色の建物がそうらしい。
わー温泉だー!と車を停めてみたところ……。
ええと?
朝鮮玉入れ屋の隣にはもさく座という劇場が。(何でもお芝居以外に芸人さんとかもやって来るらしい)
で、温泉はどこに?
慌てて街道まで出て再度確認してみたところ、街道沿いの源泉からはお湯がジャンジャカ沸いている。これはかなりの湯量じゃないか?
その源泉の左の方にやっと温泉の入り口を発見。
「行田湯元天然温泉 茂美の湯」
この建物は温泉施設と劇場とパチンコ屋とホテルが一体化しているため、初見だと一瞬どこに入っていいのかわからないかもしれん……。
で、肝心の温泉はというと、全く期待してなかったのに意外といいからビックリ。
調べてみたらここのお湯は純重曹泉で、それを豪勢にかけ湯まで加水なしのかけ流しらしい。しかも無消毒らしくどこのお湯からも一切消毒臭がしない。
さらにろ過なんかもしていないようで、そこら中に大量の湯の花が浮いている。アカじゃなくて湯の花らしい。あくまで湯の花らしい……んだが、その湯の花の量が本当に多すぎて汚いお湯のように感じるオレはきっとビビリ。
設備に関しては、全てかけ流し!加水なし!無消毒!を謳ってる割には檜風呂、ツボ風呂、洞窟風呂、香り風呂(不定期で変わるが今回はローズウッド)、庭園風風呂など大小様々な浴槽が用意されている。
しかし!
全体的にあれもこれもと造り過ぎて品がない!
たまたまお湯が出ちゃって張り切っちゃった田舎者特有のセンス!
なぜ行田なのに椰子の木が生えてたり、その隣に朱塗りの橋が架かってたり、滝が流れてたりするんだろうか?それに洞窟風呂の壁が全面ピンク色ってのも落ち着かない!色々やりたいのはわかるがセンス悪すぎる!お湯はいいのに勿体ねえ!
で、その滝の水の匂いってのが本当に生きてる川の匂いがしてな?「プランクトンいるだろ」 的なね?
この建物のすぐ隣に川が流れてるんだけど、まさかこの水を汲み上げてそのまま使ってないか?w
まあそれはともかく、お湯が良かったからついつい長湯してしまい、気付けば清善寺で蚊にフルボッコにされた痕がキレイに無くなっていることに気付いた。
保温効果が高いし、お肌すべすべになるし、ここいいじゃないの。近くまた来よう。
温泉でさっぱりした後は行田名物の水城公園に。
忍城ってのは水城とか浮き城と呼ばれていただけあって、お堀とかそういうレベルの話ではなく、そこら中が水&沼だらけだったんだが、この水城公園はその跡を活かして造られた緑と池で溢れ返った場所である。
その水城公園の脇に行田名物のゼリーフライのお店が。
このゼリーフライってのは先ほどのフライ焼きとは全くの別物で、銭の形をしたフライ(揚げ物) がなまってゼリーフライになったんだとか。
フライ焼きってのはフライパンで焼いたからフライと呼ばれるようになったと古沢のオバちゃんが言っていたんだけど、確かに名前だけだと紛らわしい。
フライ焼きを行田風お好み焼きと例えるならば、ゼリーフライの方は行田風コロッケだな。でもおからとじゃがいもで出来ているので、揚げ物ではあるけれどもヘルシー……なはず。
あとこれも普通に美味しいです。ウチの奥様はフライ焼きよりゼリーフライの方を気に入ったらしい。
水城公園とゼリーフライ。
行田市内にはフライと名の付くご当地グルメを食べられるお店が何軒もあるんだけど、オレとしてはこの1個60円の串に刺されて出てくるゼリーフライが最も "らしい" と思う。
味付けがソースだけってのも行田らしくて素晴らしいw
※行田グルメ情報
あとね、行田のウナギ屋さんなんかでは "その辺で獲って来たどじょう" が食べられるよ。ウナギはさすがに普通に仕入れてるらしいけど。
水城公園の一角には古代蓮が。この蓮は工事現場からたまたま出てきた蓮の種が勝手に発芽して生えてきちゃったそうだ。
調べてみたら1,400年以上前の種だったらしく、古墳と同格の古さというw
この水城公園にもお約束のようにだだっ広い原っぱがあるんで、お散歩にもピクニックにもどうぞ。ただし犬を連れて入っちゃいけないらしいんで、見付からないように気をつけろ。(おい)
<ここから急にトーンが変わります>
オレがこのタイミングで行田を紹介したのには理由がある。
先に言ったように、オレに流れている血の大半はこの行田の血だ。
子供の頃はこの行田という土地に来る度に、何も変わらない原っぱと川ばかりの風景を退屈だなあと感じていたんだが、今となってはまるで違う感情を持っている。
このいつまで経っても緑と青しか見えないような土地こそ、間違いなくオレのルーツであり、魂の癒える場所なのだ。
オレ自身が行田に住んでいたわけではないんだが、それでもこの土地はオレにとって大事な大事な汚しちゃいけない故郷である。
話は飛ぶが、第二次大戦で戦場に向かったオレの祖父さん世代の人達は、それぞれこのように自分のルーツ(故郷) を思い浮かべ、それを守るために命がけで戦ったのだろう。
故郷の自然、何年経っても変化のない風景、そこに住む方言丸出しの爺さん婆さん、そういう人達を守るためだからこそ命を投げ出せたんだと思う。
自分のルーツを守りたい、汚したくない、それが言ってみれば愛国心だろ?郷土愛を含まらせた感情こそが愛国心だろ?
愛国心ってのは "土と共にある" というのが日本人の正しい感情だろ?
だから寸土であっても日本の土地を外国に掠め取られるわけにはいかない。実際に人が住んでいる対馬も、人が住んでいないとはいえ日本の領土である竹島も、"日本の土" に対して命を投げ出せるほどの愛を持たぬよそ者に渡すわけにはいかない。
それが国防の精神である。
9条さえあれば平和だとか、核を持たなければどうこうじゃないんだ。日本の土に染みこんだ数え切れないほどの魂を守らなきゃならないんだオレらは。
ではここでこの写真を見て欲しい。
これが国を愛する者の姿か?
東村山を故郷に持つ人間だって数多くいるんだよ。
そういう人からしてみたら、「東村山は創価に支配されている!」 とわけのわからない因縁をつけて、無実の一般市民を襲う街宣右翼に対してどう思うだろうか?
もしオレのルーツである行田でこれをやられたら、間違いなく爆弾抱えて新風の連中に自爆テロを仕掛る程度の事はすると思う。大事な故郷を、大好きだった祖父さん祖母さんの愛した土地を守るためならば、それくらい喜んでやってやる。
これが国を問わず、時代を問わず、戦地に赴く人間の感情じゃないのか?自分は死ぬかもしれない、だけど故郷の情景を守るためならば屁でもない、と。
だからアメリカにしろ中国にしろ、未だに覇権主義の国は不幸の連鎖を生むばかりだから否定すべきで、同じように新風の狂った手法も否定すべきなんだ。
愛国心を口にするなら、その愛国心というのがどういった感情を指すのか、そしてその感情がどこから来るのか考えろ。
日本の "土" を愛さぬお前らは、どんな小理屈で理論武装しようともエセだ。
オレはもはやお前らを説得しようとも理解してもらおうとも思わない。
日本の土を、誰かしらの故郷を守るために、愛国心を武器に徹底的にお前らエセ日本人と戦ってやる。
この行田という土地は埼玉(サキタマ→サイタマ) という地名の発祥の地であり、今でこそ単なる田んぼだらけのド田舎ではあるが、日本の歴史を考える上で密かに重要な土地だったりする。
で、オレに流れてる血は母方の祖父・祖母が行田の人、父方の祖母も行田の人と、実に4分の3が土着の行田人の血なのである。
自称カリスマ板橋区民のクセに、東京都民の血が4分の1しかないという謎のインチキっぷりが素晴らしい。(生まれも育ちも板橋区なのに!)
東京都内からひたすら北上すること1時間ちょい。ふと気付くと緑と青以外の色が無くなる。これぞ田舎。正しい日本の田舎。
それなりに新しい、しっかり詳細が出てくれるカーナビさんだというのにこの有り様。80年代の3Dシューティングゲームのようなスカスカ感である。(線画のヤツ)
で、お昼前に目的のお寺(清善寺・曹洞宗) に着いたんだが、お寺の目の前にあったはずのお店が店じまいしてしまっており、お花もお線香も買えないという酷い展開に。
慌てて実家の母親に電話してみたところ、行田は深刻な後継者不足に悩まされているらしく、墓参り用の花や線香といった "弱い商材" を扱う店がボンボン潰れて行ってしまっているそうな。
現地に着いてからそんなこと言われても!と軽く憤りつつ、仕方ないので車で行田市街を徘徊してなんとか花と線香を購入。街道沿いのマーケットに行かねば何も買えないってのは悲しすぎる……。
お花とお線香を持ってお墓に戻ったオレ様は、23区内じゃ絶対に見れない黒々しててバカでかい蚊をはじめとする禍々しい虫と戦いながら必死に墓掃除。あっという間に身体中が蚊に刺されまくり、心の弱いサダオちゃんはすでに火病り気味。
頼むから指の関節をピンポイントで刺すなと言いたい。
そんなこんなで墓参りミッションを済ませたオレ様は、行田について全く知らない奥様 を引き連れ行田観光へ。
※ちなみにこの清善寺は戦国時代にこの辺りを治めていた成田氏が建てた寺で、「のぼうの城」 という最近評判になった "石田三成の忍城水攻め(大失敗)" を題材にした小説にも登場します。(いい味出してる和尚さんはこのお寺の住職という設定)
まずは清善寺を背にして、目の前の小道を100mくらい直進。
すると左手に古い駄菓子屋さんのような "古沢商店" というお店が。ここが行田市がご当地グルメとして売り込んでいる "フライ焼き" の老舗(大正時代に創業) である。
フライ焼きってのは、元々は行田一帯の繊維工場で働いていた女性達が 「安いし腹持ちがいい」 とオヤツとして好んで食べていた物だそうな。
店内に入るとそこはもうTHE昭和。10人も入ればギュウギュウといった狭くて小汚い店内には、所狭しと缶ジュースやらお煎餅やらの在庫が並べられている。
きっと今でも子供が小銭を握り締めてお腹を満たしに来たりするんだろうなあ。
ところで古沢のオバちゃんさ、オレはフライよりもむしろこの食卓に使ってるゲーム筐体の方が気になるんだけれども。これもう火は入らないんかい?
って、よく見たらこの店の食卓は全部テーブル筐体じゃないか!
おいおい何だよこの宝の山は!
オバちゃん、これもう壊れてるん?修理できないんかい?いっそフライ焼き食べながらレトロゲーム遊べる店にしたらええがね。
てかこの店は随分とTVが来てるみたいで、そこら辺に出演者の写真が飾ってある。ピッタンコカンカンって最近の番組だよな?
なぜか勝谷さんもw
ちなみに左に写ってるのが古沢のオバちゃん。このオバちゃんはもう何歳なのかわからないほどで、何たってもう60歳になるオレの母親が子供の頃からお店にいたらしいw
ちなみにウチの母親は東京都出身と言っている●岡●也の同級生だったらしく、行田界隈でこの人の名前を出すと婆さん連中が皆顔をしかめるので注意しよう。(伝説に残るほどの悪ガキだったらしい)
あと某ヒットエンドラーンのお姉ちゃんも秋田生まれの行田育ち。
ロクな人間を輩出してねえなおいw
そうこうしている内にフライ焼き登場。この店にはメニューがフライと焼きそばの2つしかなく、どれもその場でオバちゃんが鉄板で焼いてくれる。
注文する時はオバちゃんが 「なんにするーん?」 と聞いてくれる(と思う) ので、フライなのか焼きそばなのかと、200 ・300・400・500円の内のどれかを選ぼう。次に味付けを聞かれるので、ソースと醤油のどっちがいいか伝えよう。(普通はソースだけど醤油も美味いらしいよ)
値段によって中身は変わるんだけど、200だとシンプルでネギくらいしか入ってなくて、300以上だと豚肉とかが入ったような気が。
量的にはオヤツとして食べるなら300で充分。今回は奥様と2人で500のフライを分けて食べたんだけど、かなり腹がくちくなった。
あと飲み物は冷蔵庫の中にコーラだお茶だカルピスだと色々と入ってるので、それを 「コーラもらうねー」 とか言いつつ勝手に取り出せばOK。お会計の時にオバちゃんが計算してくれるんで勝手に飲め。
このフライ焼きってのは、30年くらい前に祖母ちゃんかお袋にそれこそふるさわ商店に連れて来られて食べたのが最初だったんだけど、その時は 「普通のお好み焼きの方がいい!」 と思ったのね?
でも今食べるとフライはフライで美味いのよ。TVや雑誌ではチープなご当地グルメとして紹介されるんだけど、これは普通に美味い。お好み焼きよりも生地がツルっとしてて、噛んでみるとモニモニと独特な食感があってステキ。これは下手に肉とか入れずにネギだけでもいいのかもしれん。
味付けは生地自体に少し味がついてる気がするんだけど、基本的にはソースのみ。そのチープで田舎臭い味が妙に美味い。
こちらはまだ食べた事のなかった古沢商店の焼きそば。これまた田舎臭い太麺で、紅ショウガとソースの味しかしないというわかりやすいお味。こういうの子供は好きだろうなあー。腹を空かせた中学生くらいの成長期の子供とかに丁度いいかも。(田舎の子供って運動量凄いしなw)
で、食べ終わったんでお会計して出ようと思ったら田舎特有のオバちゃんトークに引きずり込まれる。
終
わ
ら
な
い井戸端会議
<以下会話内容>
「この辺の人なんかい?」
―いえ、住んでるのは東京なんですけど、母方の祖父と祖母が行田の人で、父方の祖母も行田なんです。今日はたまたま休みが取れたんで墓参りに来たんですよ。
「へーそうなんかーい。どこのお寺だい?」
―すぐそこの清善寺です。
「へーお祖父さんはどの辺の人なん?」
―ええと、向町に住んでて、そこに引っ越す前は清善寺の近くに住んでたと聞きました。
「あーそうなんかい。向町のどこらへん?」
―え?ええと、あの新町の通りにお稲荷さんあるじゃないですか?あそこの脇の道を曲がって少し行ったところです。
「お医者さんあるあたり?」
―はいありますね。それこそ祖父さんの家の前にお医者さんがあったような。
「天ぷら屋さんあるよね?」
―そうですそうです、あの隣です。
「あんた大澤さんかい?俊吉先生んとこの子だんべ?俊吉先生亡くなったん何年前?お祖母さんは元気?ウチの娘が大学で俊吉先生に教わってさー、世話になったみたいよー。」
―いえ、祖母も5年ほど前に亡くなりまして、祖父と一緒に清善寺に入っておりまして……ええと……。
事情聴取終了。
身元バレ確認。
次のミッションに移ります。
これだから狭い田舎は嫌なんだ!
地元の古い人特有の壮絶な尋問によって身元がバレたオレ様は、逃げるように店を後にする。
ちなみにこの写真は清善寺の前の道を進んだ先の角にある機関車のある公園。交差点の角にいきなり機関車だけ置いてあるので、人に道を教える時なんかに役立つ。
これ行田の豆知識な。
上の機関車のある交差点の辺りから、このようにうっすらと櫓が見える。これが忍城の博物館の目印で、郷土博物館を建てた時に復元したもの。残念ながら中は普通の博物館で、いわゆる "お城" という感じではない。
櫓を目指して歩いて行くと、あからさまに古そうな門と忍城跡の案内図が。
上の写真の小道を歩いて行くと、ほどなく櫓の目の前に。
上の櫓は昭和60年頃に建てたオブジェのようなものなんで、実はその脇にあるこの鐘の方が遥かに古かったりする。
博物館の周囲はこのように庭園のように整えられており、お散歩するのにも丁度いい。
行田市郷土博物館。この博物館の建設はウチの祖父さんが人生の最後に携わってた大事な仕事だったんだが、残念ながら完成間近に脳卒中をやってしまい、完成を見ることなくこの世を去った。なのでオレにとっちゃ祖父さんの形見みたいなもんだ。
で、行田には室町時代より遥かに古い歴史的な史跡が残ってる。
それがこの "さきたま古墳群" で、大小10個くらいの古墳が敷地内に密集しているという 「ちょwwwどんだけ重要拠点だったんだよwww」 という凄まじい場所である。
最も古い物で5世紀頃の物とされており、行田市の周辺にはそんな時代から力を持っていた集団がいたという事だろう。
さらに雄略天皇の名前が彫られた剣なども出土しており、史料価値の面で見てもめちゃめちゃ重要だったり。
そんなさきたま古墳群はオレが子供の頃は "田んぼの中に古墳がいっぱいある" という凄まじい場所だったんだが、今では綺麗に整備された公園になっている。
確か30年くらい前は "田んぼのあぜ道が古墳同士を繋いでる" みたいなえらいシュールな光景だったはずだったんだが、随分と散策しやすくなったもんだ。
冷静に考えてみるとこの立て札おかしいよな。
こう、全くありがたみを感じないというか何というか。
←ホーンテッドマンション200m
←スペースマウンテン300m
みたいな。
ちなみに公園内にはお池なんかもあり、休日にこの辺にブルーシートを敷いて弁当でも食べたらステキかも。
あとね、この辺りのバッタはすげえ。大きいだけじゃなくてずっと飛んでる。マジで超気合入ってる。あとバッタかトンボかと思ったらカマキリらしき禍々しい虫も元気に飛んでた。行田界隈の虫ってマジで超気合入ってる。
目の前に見えるのは丸墓山古墳といって、この古墳群の中で最も標高が高く、石田三成が忍攻めの際に陣を張った場所でもある。
で、その丸墓山古墳に続くこの道は、水攻めの際の石田堤の跡らしいぞ。
そんな石田堤跡地で見かけた妙な立て札。
「古墳を大切に」
大切にしない日本人がいるのだろうか?
だが丸墓山古墳のすぐ脇にも同様の立て札が!
「古墳を大切にしましょう」
「古墳を大切にしましょう」
「古墳を大切にしまs……」
こんな立て札滅多に見れないぞ。古墳よりむしろこんな文面の方がレアじゃないか?
で、ひぃひぃ言いながら上った丸墓山古墳の頂上。
ここから見渡す景色は素晴らしく……と言いたい所だが、田んぼと古墳しか見えない。
奥様が 「あー!教科書で見た形してるー!」 と喜んで下さり、稲荷山古墳だとかそれなりの名前が付いているというのに 「教科書で見た古墳」 と新たな名称を付けて下さりました。
アンタ、いつか呪われますよホント。
古墳群とは反対側に目をやると、こっちは本格的に田んぼしかない。
問=この写真にいくつ古墳があるでしょうか?
正解=その辺の茂みとか小高くなってる所とか、大体が古墳です。適当に各自で数えて下さい。
この稲荷山古墳から雄略天皇の名が彫られた鉄剣が出土し国宝に指定された。この鉄剣の存在は、稲荷山古墳が造られた5世紀頃には大和朝廷の支配力が北関東に及んでいた証拠となっている。
でまあそんなお堅い話はさておき、この古墳公園はだだっ広い敷地に原っぱや池(そして古墳) があるという広大な自然公園なので、子供連れで遊びに来たり、犬の散歩コースにしてやったりするといいんじゃないかと。あと自転車で乗り入れる事も出来るので、サイクリングコースにもいいかもね。
さきたま古墳公園で最もツボに入った看板。
敷地内に天祥寺というお寺があるんだが、そこでは絶賛墓地分譲中らしい。
これほど日本でも "由緒正し過ぎる墓地" に入れるなんて幸せだわ!
「アナタも古墳の隣で眠れます」 みたいな!
あとね、散策の際に注意すべきはね、行田ってのは灼熱地獄として有名な熊谷のお隣ってことね。すでに真夏日ではなかったんで、行田にしては日差しの強さはそれほどでもなかったけど、それでも軽く日射病+脱水症状的なダメージを負った。日傘とか帽子必須。あと悪いこと言わないからスポーツドリンク飲め。
そしてこの古墳群のすぐ近くに、なんと天然温泉が湧いているというナイスな情報をゲット!写真奥の怪しいオレンジ色の建物がそうらしい。
わー温泉だー!と車を停めてみたところ……。
ええと?
朝鮮玉入れ屋の隣にはもさく座という劇場が。(何でもお芝居以外に芸人さんとかもやって来るらしい)
で、温泉はどこに?
慌てて街道まで出て再度確認してみたところ、街道沿いの源泉からはお湯がジャンジャカ沸いている。これはかなりの湯量じゃないか?
その源泉の左の方にやっと温泉の入り口を発見。
「行田湯元天然温泉 茂美の湯」
この建物は温泉施設と劇場とパチンコ屋とホテルが一体化しているため、初見だと一瞬どこに入っていいのかわからないかもしれん……。
で、肝心の温泉はというと、全く期待してなかったのに意外といいからビックリ。
調べてみたらここのお湯は純重曹泉で、それを豪勢にかけ湯まで加水なしのかけ流しらしい。しかも無消毒らしくどこのお湯からも一切消毒臭がしない。
さらにろ過なんかもしていないようで、そこら中に大量の湯の花が浮いている。アカじゃなくて湯の花らしい。あくまで湯の花らしい……んだが、その湯の花の量が本当に多すぎて汚いお湯のように感じるオレはきっとビビリ。
設備に関しては、全てかけ流し!加水なし!無消毒!を謳ってる割には檜風呂、ツボ風呂、洞窟風呂、香り風呂(不定期で変わるが今回はローズウッド)、庭園風風呂など大小様々な浴槽が用意されている。
しかし!
全体的にあれもこれもと造り過ぎて品がない!
たまたまお湯が出ちゃって張り切っちゃった田舎者特有のセンス!
なぜ行田なのに椰子の木が生えてたり、その隣に朱塗りの橋が架かってたり、滝が流れてたりするんだろうか?それに洞窟風呂の壁が全面ピンク色ってのも落ち着かない!色々やりたいのはわかるがセンス悪すぎる!お湯はいいのに勿体ねえ!
で、その滝の水の匂いってのが本当に生きてる川の匂いがしてな?「プランクトンいるだろ」 的なね?
この建物のすぐ隣に川が流れてるんだけど、まさかこの水を汲み上げてそのまま使ってないか?w
まあそれはともかく、お湯が良かったからついつい長湯してしまい、気付けば清善寺で蚊にフルボッコにされた痕がキレイに無くなっていることに気付いた。
保温効果が高いし、お肌すべすべになるし、ここいいじゃないの。近くまた来よう。
温泉でさっぱりした後は行田名物の水城公園に。
忍城ってのは水城とか浮き城と呼ばれていただけあって、お堀とかそういうレベルの話ではなく、そこら中が水&沼だらけだったんだが、この水城公園はその跡を活かして造られた緑と池で溢れ返った場所である。
その水城公園の脇に行田名物のゼリーフライのお店が。
このゼリーフライってのは先ほどのフライ焼きとは全くの別物で、銭の形をしたフライ(揚げ物) がなまってゼリーフライになったんだとか。
フライ焼きってのはフライパンで焼いたからフライと呼ばれるようになったと古沢のオバちゃんが言っていたんだけど、確かに名前だけだと紛らわしい。
フライ焼きを行田風お好み焼きと例えるならば、ゼリーフライの方は行田風コロッケだな。でもおからとじゃがいもで出来ているので、揚げ物ではあるけれどもヘルシー……なはず。
あとこれも普通に美味しいです。ウチの奥様はフライ焼きよりゼリーフライの方を気に入ったらしい。
水城公園とゼリーフライ。
行田市内にはフライと名の付くご当地グルメを食べられるお店が何軒もあるんだけど、オレとしてはこの1個60円の串に刺されて出てくるゼリーフライが最も "らしい" と思う。
味付けがソースだけってのも行田らしくて素晴らしいw
※行田グルメ情報
あとね、行田のウナギ屋さんなんかでは "その辺で獲って来たどじょう" が食べられるよ。ウナギはさすがに普通に仕入れてるらしいけど。
水城公園の一角には古代蓮が。この蓮は工事現場からたまたま出てきた蓮の種が勝手に発芽して生えてきちゃったそうだ。
調べてみたら1,400年以上前の種だったらしく、古墳と同格の古さというw
この水城公園にもお約束のようにだだっ広い原っぱがあるんで、お散歩にもピクニックにもどうぞ。ただし犬を連れて入っちゃいけないらしいんで、見付からないように気をつけろ。(おい)
<ここから急にトーンが変わります>
オレがこのタイミングで行田を紹介したのには理由がある。
先に言ったように、オレに流れている血の大半はこの行田の血だ。
子供の頃はこの行田という土地に来る度に、何も変わらない原っぱと川ばかりの風景を退屈だなあと感じていたんだが、今となってはまるで違う感情を持っている。
このいつまで経っても緑と青しか見えないような土地こそ、間違いなくオレのルーツであり、魂の癒える場所なのだ。
オレ自身が行田に住んでいたわけではないんだが、それでもこの土地はオレにとって大事な大事な汚しちゃいけない故郷である。
話は飛ぶが、第二次大戦で戦場に向かったオレの祖父さん世代の人達は、それぞれこのように自分のルーツ(故郷) を思い浮かべ、それを守るために命がけで戦ったのだろう。
故郷の自然、何年経っても変化のない風景、そこに住む方言丸出しの爺さん婆さん、そういう人達を守るためだからこそ命を投げ出せたんだと思う。
自分のルーツを守りたい、汚したくない、それが言ってみれば愛国心だろ?郷土愛を含まらせた感情こそが愛国心だろ?
愛国心ってのは "土と共にある" というのが日本人の正しい感情だろ?
だから寸土であっても日本の土地を外国に掠め取られるわけにはいかない。実際に人が住んでいる対馬も、人が住んでいないとはいえ日本の領土である竹島も、"日本の土" に対して命を投げ出せるほどの愛を持たぬよそ者に渡すわけにはいかない。
それが国防の精神である。
9条さえあれば平和だとか、核を持たなければどうこうじゃないんだ。日本の土に染みこんだ数え切れないほどの魂を守らなきゃならないんだオレらは。
ではここでこの写真を見て欲しい。
これが国を愛する者の姿か?
東村山を故郷に持つ人間だって数多くいるんだよ。
そういう人からしてみたら、「東村山は創価に支配されている!」 とわけのわからない因縁をつけて、無実の一般市民を襲う街宣右翼に対してどう思うだろうか?
もしオレのルーツである行田でこれをやられたら、間違いなく爆弾抱えて新風の連中に自爆テロを仕掛る程度の事はすると思う。大事な故郷を、大好きだった祖父さん祖母さんの愛した土地を守るためならば、それくらい喜んでやってやる。
これが国を問わず、時代を問わず、戦地に赴く人間の感情じゃないのか?自分は死ぬかもしれない、だけど故郷の情景を守るためならば屁でもない、と。
だからアメリカにしろ中国にしろ、未だに覇権主義の国は不幸の連鎖を生むばかりだから否定すべきで、同じように新風の狂った手法も否定すべきなんだ。
愛国心を口にするなら、その愛国心というのがどういった感情を指すのか、そしてその感情がどこから来るのか考えろ。
日本の "土" を愛さぬお前らは、どんな小理屈で理論武装しようともエセだ。
オレはもはやお前らを説得しようとも理解してもらおうとも思わない。
日本の土を、誰かしらの故郷を守るために、愛国心を武器に徹底的にお前らエセ日本人と戦ってやる。