東海道を巡る全駅間歩き、
いよいよ始まります。
東海道の歩き旅といえば、
四国八十八ヶ所と並んで非常にメジャーなコースのひとつです。
メジャーゆえにちょっと尻込みするところもあって、
他の方のブログを読むことはあっても、自分から本格的に動くことはできませんでした。
ただ、いつかはやってみたいという思いはあって、
今回ようやく重い腰を上げました。
東海道を歩くといっても、
こちらがやるのは「東海道本線」の「全駅間歩き」。
必ず立ち寄らねばならないのは東海道本線の駅だけです。
街道としての東海道を歩かなければならないわけではありませんし、
そもそも東海道本線と東海道が大きく離れている場所も多々あります。
東海道は江戸・日本橋と京都・三条大橋を結んでいますが、
東海道本線は東京駅から神戸駅までの589.5kmを結んでいます。
かつては名だたる特急が列を成して走った大幹線でしたが、
現在は地域輸送主体で、全線通しで走るのは「サンライズ出雲・瀬戸」と貨物列車くらいです。
これだけ距離があると、一朝一夕には歩けません。
他の路線にも浮気しながら、コツコツ歩いていきたいと思います。
今回歩くのは、小手調べの意味も兼ねて東京から品川まで。
何年か前の「山手線全駅間歩き」で逆ルートを歩きましたが、
東海道本線としてコンプリートしたい気持ちもあるので、
もう一度歩いておきたいと思います。
それでは、
スタートの東京駅へ行ってみましょう。
[そのほかの東海道本線シリーズはこちらから]
2回目: 品川-東戸塚
3回目: 東戸塚-平塚
4回目: 平塚-早川
5回目: 早川-熱海
6回目: 熱海-沼津
7回目: 沼津-静岡
8回目: 静岡-浜松
9回目: 浜松-豊橋
10回目: 豊橋-名古屋(・武豊)
6月23日(火) 歩行区間:東京-品川 天気:曇り
東京(7:58発)-有楽町(8:20着・8:30発)-新橋(8:55着・9:05発)-
東海道本線の始発駅・東京駅です。
上野東京ラインの開通で、駅名標の上では途中駅となってしまいました。
東京駅=始発駅というイメージが強いので、この光景にはまだ違和感を覚えます。
それでもこちらは健在。
東北本線・東海道本線共通の0キロポストです。
東海道本線を構成するホームは、
山手線・京浜東北線・東海道線(郊外電車)あわせて4面8線です。
東京始発の電車が激減してもなお、
このホームにはよそ行きの空気が流れているような気がします。
いつも丸の内側に出てるので、
今回は八重洲側に出てみました。
空はあいにくの曇り空。
昼からは雨が降ってくる予想です。
それまでに品川まで歩ききってしまいたいと思います。
いよいよスタートです。
神戸に向けた、長い長い旅の始まりです。
東京駅前は裏通りも背の高い建物だらけです。
所々で再開発も行われており、
行ってみたいと思っていた、東京駅すぐ裏手にある城東小学校は移転中でした。
しばらく進んで鍛冶橋通りに出ました。
京葉線はこの下を走っています。
外堀通りに戻って首都高をくぐれば、
早くも交通会館の展望食堂が見えてきました。
小さい頃、床がゆっくり回転する展望食堂に憧れていたなぁ。
その交通会館の足下を抜けると、まもなく有楽町駅です。
ちょうど新幹線が通り過ぎました。
最初の駅・有楽町駅に着きました。
え?
有楽町駅は山手線の駅じゃないかって??
山手線の品川-東京間は東海道本線の一部であり、
その途中にある駅は東海道本線の所属駅とみなされています。
したがって、郊外電車が通過する駅にも立ち寄ります。
ホームは2面4線で、
山手線・京浜東北線が方向別に並んでいます。
新幹線と郊外電車はホーム東側を通過しています。
今日は曇りですが、
湿度が高く、気温の割に汗が出る嫌な天気です。
新幹線の線路(中央上)が後付け感たっぷりです。
このあたりは大きな建物が幅を利かせていますが、
この一角だけは小さな建物が密集していました。
有楽町駅から南へ下ることにしました。
まずは晴海通りに出て、首都高をくぐりました。
晴海通りを外れて少し南に下ると、
泰明小学校が見えてきました。
校舎はコンクリート造ながら、
昭和4年に建造された非常に歴史のある建物です。
写真手前の門扉は南フランスの貴族の館で使われていたものだとか。
最近では制服問題で賛否両論が巻き起こりましたが、
途中から通学中の児童が嫌がらせに遭うなど、
本質とはあまりにかけ離れた方向に話が進んでしまったような気がします。
ちなみに、私が今回の全駅間歩きをした当時、
googleマップには括弧書きで「アルマーニ小学校」と表示されていました。
さすがに現在は削除されていますが、
こういうことをやってしまう人もいるんですね…。
再び外堀通りに戻ると、柳並木が続いていました。
やなぎ通りは別の道なんですが…。
この通り沿いは、夜のお店が目立ちました。
そういえば、夜中に歩いた時、客引きにうんざりしたっけな。
ガード下には飲み屋が軒を連ねていました。
サラリーマンの街に変わってきたと思ったところで、新橋到着です。
新橋といえば、言わずと知れた鉄道発祥の地です。
もっとも、鉄道発祥の地としての「新橋駅」は汐留(貨物)駅のことなんですが。
こちらは元々「烏森」と名乗っていたといはいえ、
券売機で入場券が販売してないのはいただけない…。
新橋駅には郊外電車も止まるため、
ホームは3面6線です。
駅改良工事が行われており、
一昔前とは駅の雰囲気がずいぶん変わりました。
次の駅へ向かいます。
まずは東方向に進んでみました。
駅から5分ほど歩くと、汐留の高層ビル群にさしかかりました。
その一角に、あの建物が建っていました。
初代新橋駅の復元駅舎です。
汐留貨物駅の再開発に伴って再建されたもので、
現在は鉄道資料館およびレストランとして使用されています。
裏手に回ると、これまた再現されたプラットホームがありました。
ここに展示されているものは全て再現物ですが、
位置関係は当時のままであり、
実際この下には当時の構造物が眠っていたりします。
東海道本線の0キロポストも元々ここにありましたが、
中央停車場(東京駅)が開業したことで、東京駅へと移転した経緯があります。
首都高に沿って、さらに進みました。
その道すがらに踏切信号機が立っていました。
といっても、線路はありません。
かつてこの場所に、汐留駅と築地市場内を結んでいた貨物線の踏切がありました。
汐留駅の廃止とともに貨物線は廃線となりましたが、
都心にある踏切は珍しかったようで、踏切信号機だけは残されました。
浜離宮の入口・汐先橋交差点にさしかかりました。
今にも雨が降りそうな、なんとも嫌な空模様です。
(その2へ続く)
東京駅から浜松町駅までのGPSログ(1/35,000)です。
通るべき道はたくさんあるのですが、
地下鉄路線も密集しているため、どのように歩くか少し悩みました。
今回は基本的に線路の東側を歩いて、山手線を歩いた時とルートが重ならないようにしました。