前回分は



遠隔手術 01



遠隔手術 02



遠隔手術 03



遠隔手術 04



遠隔手術 05



で お読み下さい。






そこには 人間として 医者として 外科部長としての 倫理も 思考も 正義感も 全く 存在しなかった。



そのような 犯罪に 手を染めることが平気なのは 老いらくの 邪な 恋が 悪いのか 元々の 鎌田部長の性格なのかは もはや 誰にも 分からない。



間違いなく言えることは 今の外科部長 鎌田は 異常な 悪魔の犯罪者だという事実だけだった。



この装置は 術者の頭に 装着して 装着している人間の 思考が そのまま読み込まれ 治療 処置する患者 生下時に 埋め込まれた 生命識別ICチップへ アクセスして その患者の ホルモン系などの 体内恒常性保持のシステムを 変更して 治療する仕組みで 体内のに 電磁波 電流を作り(注釈: 電子レンジの はるかな発展型だと 簡単に 考えて下さい)、外科手術以上のことが 遠隔操作で可能な装置なのだ。



もっと簡単に言えば 術者の思考したことが 遠隔地の 患者の体内に施されると 考えればよいだろう。



当然ながら 視覚 聴覚 触覚 臭覚 味覚などの五感は 全て 術者の生命識別ICチップを 通じて 術者に 実際と 変わらず 認知されるのだ。



つまり 実際に 患者を 診察 治療しているのと 全く同じ感覚で 遠隔地から 診療行為が 行えるのだ。



普通に 遠隔地の 患者を 診察して 治療する目的で使用するなら 画期的な装置だ。



しかし 使用法を 間違ったり、 故意に 悪いことに利用するならば 遠隔殺人も可能な 悪魔の装置だった。



そのために 各種の制限を 設けられるハズだったが、 今の装置は 実験段階の 試作品。



しかも 今 ここにある 装置は 何ら 許可も 制限も 審査も 通っていない 暴れ馬状態の試作品だった。


( 以下 次回へ 続く )