前回分は



遠隔手術 01



遠隔手術 02



遠隔手術 03



遠隔手術 04




で お読み下さい。






もともと このシステムは 限られた人間が 何度もの制御システムを クリアしなければ アクセス出来ない仕組みになっていたが 試作品の 新型 遠隔手術装置は それらの制御システムを 全て クリアしてしまう ある意味 問題のある機能も有していた。



鎌田は 犯罪目的だから 当然ながら 全てのルールも 無視した。



そして 犯罪同様 強引に クラウドサーバーに アクセスした(ハッキングした)。



一度でも カルテを作って 医薬品でも 処方されていれば 山下の IDは 医療情報部の クラウドサーバー上に あるはずだ。



予想より遙かに簡単に それは 見つかった



新型 遠隔手術装置は 高度のハッキング技術も組み込まれていた。




もちろん 製品化の際には この様な機能は 全て 除かれるが 今はまだ 初期の試作品段階の装置だ。



法律や 倫理を 無視した 色々な機能が あれこれ組み込まれていた。



そのIDを利用すれば、 この試作品の 遠隔手術装置を 使って 直接 山下先生の 生下時に 埋め込まれた 生命識別ICチップに アクセスできるのだ。




これで 山下の 何もかも全てを 離れたところから 制御できる はずだった。



( 簡単に 殺すだけでは つまらない・・・、 出来るだけ苦しめてやる。 )



悪魔に 魂を売った 鎌田は 考えた。





そこには 人間として 医者として 外科部長としての 倫理も 思考も 正義感も 存在しなかった。


( 以下 次回へ )