日本では全然知名度ないけど
中国では今めっちゃ人気なTVアニメの映画化作品
・・・の鑑賞感想です。
熊出没之
夺宝熊兵
を見てきました。
2012年の旧正月頃から放送開始され
喜羊羊を追い抜く勢いで
中国のキッズ達の人気を集めているTVアニメシリーズが
この「熊出没」ってシリーズです。
ツルピカ木こりの「光頭強」と
熊の兄弟「熊大」「熊二」の二頭が、
トムとジェリーよろしく仲良く喧嘩するアニメ。
表現そのまま「放送しない日がない」
ってぐらい毎日、子供向けチャンネルで放送されています。
(この点は喜羊羊もいまだに同じですが)
で、今作はその「熊出没」待望の映画版ということで
スクリーンがほぼ満席の中
旧正月の新年明けた当日に鑑賞してきました。
(元旦の映画館↓)
<ざっくりあらすじ>
光頭強が新しいチェーンソーセットをゲット!!
早速、使おうとしたところに
いつものように熊大と熊二が現れ強奪されてしまいます。
その頃森へ似たケースを持った怪しい二人組が
車に乗ってやってきていました。
思わぬところで交通事故。
ケースが森のどこかへ。
タイミング良くやって来た光頭強は
そのケースを自分のチェーンソーセットだと思い
持ち帰ってしまいました。
中身を見てビックリ、
そのケースの中には
まだ言葉も喋れないような子供が居るではないですか。
いつのまにか、誘拐犯扱いされている光頭強。
警察にも届けられず、その子の世話をすることに
なってしまうのでした。
既視感のある、
「すり替わった荷物に赤ちゃんが!」系
エピソードです。
世話をする光頭強も、
やってきた子供(嘟嘟<dudu>ちゃん)に
部屋をめちゃくちゃにされたり、
大事な朝食を全部食べられてしまったり
ホント、かわいそうでした。
大体こういうのって
世話をしなきゃいけないキャラが
赤ちゃんに翻弄されて、
生活をメチャクチャにされるんだけど、
赤ちゃんだから許さざるおえないよね!
って話で
なんかムカつくから嫌いなんですよ。
「赤ちゃん」が免罪符みたいな強制感が嫌ですよ。
最悪の場合「なんか可愛いからしょうがないよ」みたいな着地とか
糞な終わり方ですからね。
今作もはじまって間もなくは
こんなムカつくガキはフィクションなんだから
思いっきりブッとばしてやれよ!
ぐらいに思っちゃってまして(物騒)
最初は快く思ってなかったのです。
が
良い意味で、中盤からその気持ちが変わりました。
あとあと熊大と熊二の二人も子育てに参加することになり
最初は子供を怖がるんですが、
あることがきっかけで、その恐怖が打ち解けるんです。
それがキス。
ちょうちょを欲しがって泣き出す嘟嘟に
熊二が恐る恐る蝶をプレゼントすると
泣き止み、よろこび、
そして熊二の頬に無邪気にキスをします。
もうね、このシーンが最高。
見よ、この顔を!今年ベストに入るレベルの「いい顔精神」に溢れたシーンであることは間違いない。
単純だけど笑えちゃったし、共感もできました。
なんとなく可愛いから、世話してあげよう
みたいな違和感のある描写じゃなくて
『LOVE』をきっかけに親しくなっていく描写は
すごく好感を持てました。
赤ちゃんの世話って
『無償の愛』ではないと思うのです。
赤ちゃんがこちらに与えてくれる喜びとか心地よさがないと
世話なんて続けていくことができないんで、
今作ではそういう子育ての見返り部分にしっかり手が届いてるところを
私は評価したいです。
光頭強サイドでも自分そっくりのコスチュームを
着せるところとかで、感情移入できましたね。
普段は粗いCGですが
今回はいろんなディティールが描かれているところとかも
映画版ならではの嬉しい部分。
すでに中国国産アニメとしては過去最高の興行収入を得ている
本作ですが、私はその興収に値するぐらいに傑作だと思っています。
是非、喜羊羊のように長くシリーズが続いて欲しいです。
★良かったところ
・キスシーンからのハッピータイムシークエンス。
・感想で触れきれなかったけどアクション面も
しっかり派手になっていてスペシャル感増して良かったです。
・普段のTVシリーズではサラリと流されている、
光頭強の異常な技術力や隠れた努力なんかにも
さり気なくフォローが入っていて良かったです。
・あのストローが差さらないところのセンスとか大好きです。
★気になったところ
・いまいちオチの部分は感動できなかったなぁ。
・2シーズン目以降のキャラクター達も出てくれたら
もっと嬉しかったです。
・急に日が暮れすぎ。
あ、
暴力シーン控えめって話も聞いていましたが
打ち上げ花火とかで飛んでる人を撃ち落とそうとしたり
子供達に結構マネされやすいことやってましたね。
銃乱射とかよりよっぽど良くない描写だと思いますが。
「熊出没」のアニメシリーズについてはまだまだ色々書きたいことが
あるので、今後もいろいろ記事にしていくと思います。
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