【応用スキル】トラブル対策の手順(7)【⑥再発防止対策】 | ものづくりエンジニアのたまり場ブログ・・・【mono-B-LOGue】

【応用スキル】トラブル対策の手順(7)【⑥再発防止対策】

いよいよ最終回です。

【問題発生時の処置フロー】
①現状確認
②発生原因推定
③対策案策定
④対策実施
⑤対策実施結果フォロー
⑥再発防止対策策定

「⑥再発防止対策」

これまでやってきたことは、いわば「対物処置」です。
起きてしまったことに対して、応急処置を施したという状態です。

そして、今後同じようなことが発生しないような対策を立てること、すなわち「恒久対策」の策定を行う必要があります。

ここで、ポイントとなるのは、「なぜ、このようなトラブルが発生したのか」という視点です。

大枠で示せば次のような要因です。

・ヒューマンエラー
・技術的難易度が高すぎる
・作業性が悪い
・指示が間違っている

他にも出てくることはあるでしょうが、これらについて具体的に説明していくことで今回は進めていきます。

【ヒューマンエラー】
人的ミスです。簡単に言うと、うっかり、とか、確認ミス、とかそういう類のものです。
ヒューマンエラーは、「たまたまなんだから次から気をつければ」で済ませてしまってはいけません。
うっかりを起こさせない仕組みを作らなければ、また起こります。
同じ人であれば、少しの間は気をつけるでしょう。しかし、何か月、何年と経った時点でその反省を覚えているかというと、そうもいかないのが実際です。
また、人員配置が変わることもありますので、違う人が同じ間違いを起こすこともあり得るのです。
そのため、作業ごとのチェックシートを作成し、チェックして判定基準をクリアしない限り次のステップに進めないというルールを徹底します。
時間がかかりそうですが、うっかりミスによるトラブルでの後戻りが減ること、進捗状況が把握できるというメリットがあります。

【技術的難易度が高い】
手順が複雑であるとか、条件が厳しいなど、技術的な難易度が高い場合、当然トラブルが発生しやすくなりますが、そいうものほど重要度が高いものです。
だからといって、トラブルが起きることを最初から想定しておくなんてことにはなりません。
この場合、手順を変えてみるとか、一つ工程を増やしてみるとか、専用ツールを作ってみるとか、最終状態にたどり着くまでのやり方を変えて難易度を下げることが対策になります。

【作業性が悪い】
非常に狭い所、高い所、暗い所など、作業性が悪い状態では、トラブルが発生するだけでなく、人身事故の危険性も出てきます。
こういう状態は何より優先して改善すべきものです。

【指示が間違っている】
指示が間違っているなら、正しい指示を出せばよい。
そう思ったら、危険信号です。そこで思考停止して真の原因に辿り着けません。
問題は、なぜ間違った指示が伝わったのか、ということです。
そして正しい情報が常に伝わる仕組みを作ることを考えることが対策になるのです。


他にも問題発生要因があると思います。
ピックアップされた時点で追加していきます。


なお、再発防止対策を立てたら、同じような事象が他のプロセスにもないか点検し、同様のトラブルが発生しそうなものにも同じ対策を適用する、「水平展開」を行うべきです。
これを繰り返すことで、トラブルレスな環境が整っていくはずです。


【まとめ】
応急対策だけでなく、トラブル発生の真の原因に対する恒久対策を実施する。
同時に類似事象への水平展開を図ってよりよい環境を作っていく。




ranking ブログランキング・にほんブログ村へ