象亮 第二十二話「野郎ばかりの部屋はムサっ!おっさんのギャグはサビー!」(前編) | ミドさんのばった寿司

象亮 第二十二話「野郎ばかりの部屋はムサっ!おっさんのギャグはサビー!」(前編)

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珍しく街中。


綾や純が見たら「カワイーw」とかほざきそうなムササビの着ぐるみが空を飛んでいた。


その正体は象外鬼の空中部隊(というのがあるかは定かではない)、象飛栗鼠(しょうふらいんぐすくえあ)であった。


ちなみにムササビの漢字が正式なものでないのは、文字化けの恐れがあるためである。


象飛栗鼠「象不死鳥の旦那は仮面ライダーに対抗できそうな奴をとっ捕まえて象外鬼四天王を取り憑かせろと言っていたが…そんな奴はそうそういないだろ…」


ぶつくさ言いながら街中を見渡した。


すると、いかにも強そうなボクサーがロードワーク中だった。


象飛栗鼠「あいつだ!」


象飛栗鼠はトンビのように急降下し、ボクサーを拉致った。


ボクサー「てめ!離せ!この野郎!インハイ王者・一文字工業(淳の高校)ボクシング部主将宮口牙をなめるな!」


象飛栗鼠は宮口と名乗るボクサーにボッコボコにされながらも象外鬼のアジトへボクサーを拉致って行った。




第二十二話「野郎ばかりの部屋はムサっ!おっさんのギャグはサビー!」




その翌朝早く、こちらは亮が通う本郷高校の近くのグラウンド。


「花は桜木男は石橋」と書かれた練習着を着た野球部員とおぼしき男が投げ込みをやっていた。


象飛栗鼠「こいつだな…」


その野球部員はまるでドカベンの岩鬼のような大男で、下手すれば190近い長身を誇る亮よりもでかく見える。


野球部員「あん?なんだありゃあ?」


野球部員は気づいた。


象飛栗鼠「気づかれたか…確保!」


ふたたびトンビのようにとびかかる象飛栗鼠。


ビシッ!ドサッ!


野球部員は象飛栗鼠を野球ボールで撃ち落とした。


野球部員「なんだてめえは!?」


象飛栗鼠「通りすがりのムササビだ」


野球部員「そうかい、俺は本郷の秘密兵器花は桜木男は石橋・潮一貴だ!」


潮と名乗る野球部員は見栄を切る。


象飛栗鼠(…とんだバカ捕まえちまったなあ…まあいいや)


食いついたことを少々後悔しながら、象飛栗鼠は先ほどの野球ボールを拾い、野球部員に思いっきりぶつけ気絶させる。


すると、そのまま野球部員をつかみ飛び去った。




象外鬼のアジトでは、昨日捕まえたボクサーと、もう一人ミステリアスな雰囲気の少年が手術台に寝ていた。


象飛栗鼠「ダンナ、三人目確保しましたぜ」


象不死鳥「よしよし、これであと一人だな…」


象不死鳥はとっ捕まえてきた三人をリサーチ済みであった。




ボクサーは、宮口牙(みやぐち・きば)。


風貌はあしたのジョーの力石そのもの。


自身が語ったように昨年のインターハイ王者である。


その腕っ節で象不死鳥にマークされたのであろう。


淳と同じ一文字工業高校に通っているが、互いにその存在は知らない。


象不死鳥「こいつには象狼(しょううるふ)が適正だな…」


狼を思わせる牙という名前からか?




ミステリアスな少年は、天本嵐(あまもと・らん)。


風貌は仮面ライダーキバのビショップとジェットマンのトランザを混ぜたような感じ。


高校生超能力者「ザ・トラン」として名を知られた存在であり、しかも亮の通う本郷高校に翌月曜日に転校してくる予定である。


理由は「超能力のスランプによる療養のため空気のいいところに引っ越すため」らしいが…。


まさかその能力で象不死鳥に狙われるとは思ってなかったであろう。


象不死鳥「こいつは象烏賊(しょうくらーけん)が適正だな」


これはなにゆえ?確かにイカデビルこと死神博士っぽい雰囲気ではあるが…。




野球部員は、潮一貴(うしお・いっき)。


風貌はオールナイトフジ時代の石橋貴明に酷似。


自称「本郷の秘密兵器」の補欠兼応援団長。実力はあるがとんだアホ…もといスタンドプレイヤーであるため扱いづらいらしい。


その実はとんねるずの石橋貴明に憧れてお笑い芸人を目指しており、座右の銘は「花は桜木男は石橋」。


綾に惚れており、亮との関係は言うまでもなく犬猿の仲。これを知ってて狙ったかは定かではない。


象不死鳥「こいつは象毒蛇(しょうがらがら)が適正だな」


石橋貴明に似ている→ガラガラヘビがやってくるの連想か?




象不死鳥「さて…あと一人か」


象不死鳥と象飛栗鼠はファイルを取り出す。


そこにはワンピースのロビンを色白にしたような美女の顔写真。


データには「丹羽華(にわ・はな)、風見学園女子高等学校(純の高校)、IQ301の天才」とあった。


象飛栗鼠「じゃ、行って来まさあ」


象不死鳥「頼んだぞ」


象飛栗鼠は飛んで行った。




象飛栗鼠に狙われている風見学園。


ここは先刻の説明通り女子高であり、昼間兄妹の自宅のめっちゃ近くにある。


今は昼休みのようで、屋上には生徒がぼちぼちいる。


そんな中に、見覚えのあるツインテールの娘がだらしなくもおなかを出して寝ていた。


純である。


純「あちぃ~…うぁ~…」


そんな純に背の高いポニーテールの娘が寄ってくる。


この娘の名は秋月暁(あきつき・あきら)。


170cmを越える長身にそぐわぬ可愛い系のルックスにポニーテール、喋り方はサバサバした感じ。


身長同様スタイルにも恵まれており、胸のでかさは綾に匹敵。


暁「純、風邪引くよ」


純「う~…ん?おお、あっきーwついこの暑さでうだってたよーー;」


暁「だからっておなか出して寝ることないっしょ^^;」


純「だってあっちーんだもんーー;それに本郷に通ってるあたしの友達でいつも可愛いおへそ出してる娘居るよ^^」


もちろん綾のことである。


暁「他の学校はともかくうちでそれやったら絶対アウトだわ」


本郷高校は亮と言う「お前はどこのジャンプの主人公だ」な奴もいるので相当校則はゆるい。また、綾の場合へそ出し以外はまともなのでごまかせないこともない?


純「納得いかねー…衣替えの時それで行こうとしたら兄貴に止められるし」


暁「そりゃ止められて当然だーー;」


近くでは色白でショートボブの娘が純と暁のやりとりを笑いをこらえて聞いていた。


この娘は丹羽華(にわ・はな)。


これまた170cm近い長身に高校生らしからぬ知的美女といったルックスにショートボブが映え、喋りもどこか余裕を感じさせる。


スタイルはスレンダーだが出るとこはこれでもかというくらい出ている。


前述の象飛栗鼠が狙ってる娘と同姓同名で風貌も似ているが、果たして…?


暁「おーい、華!あんたも入ってきなさいよw」


華「じゃ遠慮なくw」


暁に招かれて華も乗っかってきた。


純「なんだ、はなたんもいたのかぁw」


華「相変わらず豪快ね純ちゃんw」


暁「ほんと^^;」


華「おなかどころがパンツも丸見えだったよw」


暁「あ、バカ!気がつかないのが面白いからあえて突っ込まなかったのにーー;」


純「まじぃ~!?そういうことは早く言ってよー!」


前回亮と淳の前にパンツ一枚で現れたのと同一人物とは思えないほどにめちゃくちゃ焦る純。


華「あら、意外と繊細なのねw」


暁「たぶん色のせいだと思うよ…白は見られると恥ずかしいとか言ってたし」


純「言ってねー!単に気づいてないときに見られるのが嫌なだけ!」


そんなこてこての学園コメディの上空にはでっけえムササビがターゲットをロックオンしていた。


象飛栗鼠「丹羽華…見つけたぜ!」


しかし今はまわりに人が多すぎる。


象飛栗鼠はひとまず退散した。




象飛栗鼠は、アジトに帰る時本郷高校の上空も通過。


綾「あ、モモンガだw」


亮「え?このへんにモモンガなんて…」


綾「おーい、まってーw」


綾はとどくわきゃないのにピョンピョンはねて象飛栗鼠を追い掛けた。


綾がとびはねるということはおわかりですね。


亮「今日はさわやかなディエンドカラー(水色と黒の縦縞)かw」


綾「あ!見るなってば~!」


綾は気づくとしゃがみこんで怒る。


象飛蝗「お楽しみの綾いじりの途中で悪いが亮、あのモモンガは象外鬼だぞ」


亮「なに!」


亮は早速淳に「モモンガの象外鬼がうろついている」とメールを打った。




<後半へ続く