象亮 第二十二話「野郎ばかりの部屋はムサっ!おっさんのギャグはサビー!」(後編)
<前編はこちら >
時間は流れて放課後。
純・暁・華が一緒に下校している。
純は、昼に引き続きへばっていた。
純「こりゃ今週末もプール行かなきゃ干からびて死ぬねーー;」
暁「ふやけるぞ」
純「ミイラになるよりましだよーー;」
華「ミイラは内臓ないぞ~w」
純・暁「…」
華「あれ、もしかしてすべった?^^;」
純「うんーー;」
暁(IQ高いとギャグセンスも突きぬけるんだなあ…)
なお、アインシュタインやダ・ヴィンチが親父ギャグを多用したかどうかは定かではない。
純「あー…はなたんが滑った途端に急激に蒸し暑くなった…」
純は胸元をパタパタしはじめた。
暁「学校の屋上じゃないんだからやめろ!」
純「あーあ、いっそこのまま冷水に飛び込みたい」
華「この格好で?ブラ透けるよ?」
純「それは嫌ーー;」
暁「男だったらセクハラだな、それーー;」
華「よくオヤジギャルと言われるよw」
暁「彼氏いないのも納得だわ」
華「ほっといて;;」
そう言う暁も彼氏はいない、もちろん純もしかり。
純「まわりのガールズトーク聞いてるのはもううんざりだよねー。あたしらも何かないと…」
暁「まず純はガサツを、華はオッサンを直しなさい」
華「暁ちゃんは言葉づかいねw」
暁「うるせー!ほっとけ!」
純「今にもチョリッスとか言いそうだしw」
暁「いわねーよ!」
などとだべっていると、象飛栗鼠(しょうふらいんぐすくえあ)が飛来。
暁「なんだ?」
華「でかいムササビね」
暁「怪しい…」
純「カワイーw」
冒頭のナレーションで危惧したり、綾が食いついたりしたので嫌な予感はしていたが純がつかみかかろうとしたw
暁「待てい!」
純「ぐぇ!」
暁は純の襟を引っ張って止める。
純「なんでとめんの!?」
暁「怪しいだろどう見ても…」
純「そういえば^^ゞ」
暁「なんなんだあんた?」
象飛栗鼠「通りすがりのムササビだ、覚えておけ」
暁「は?」
純「ディケイドかよ!」
暁「なんじゃそりゃ?」
華「仮面ライダーディケイドのことよ」
暁「仮面ライダー?はあ…あんたら高校生にもなってーー;」
純「何をー!」
華「仮面ライダーがいる町でそんなこと言う人がいるとは^^;」
暁「そんなんデマに決まってるだろーー;」
純「いるよ!」
暁「いるならこういう場面にかけつけるだろ!」
ブォォォォォン!
亮「おれ、参上!」
象亮、絶妙のタイミングで登場!
象飛栗鼠「げぇっ!仮面ライダー!」
純「おー、りょ…ライダー!」
暁「げ、マジかよ…」
華「本物は初めて見たw」
いや、顔が似てるから勝手に名乗ってるだけですけどね^^;
ブォォォォン!
淳「最初に言っておく!俺はかーなーり、強い!」
象淳も示しを合わせたように登場!
純「兄…ブラック!」
純の中では象淳はブラックと認識されているようだ^^;
暁「二人もいんのかよ!」
華「仮面ライダーはだいたい2人いるよw」
純「アギト以降は常識だよね^^」
暁「だからしらねーって!」
象飛栗鼠「ええい、こっちは一人なのに二人も現れやがって!」
ここで何を思ったか象亮は象淳にかけよる。
亮「銃剣貸して」
淳「?…いいけど、お前これ右利き用だぞ」
銃はたいがい右利きが使うように作られているが、ご存じのとおり亮は左利きである。
しかし象亮はんなことお構いなしに左手に銃を構え、象飛栗鼠をロックオンする。
亮「お前倒すけどいいよね?答えは聞かないけど」
象飛栗鼠「あ?」
純「リュウタかよ!」
暁「誰だそれ?」
華「確かに声は似てるけど…」
暁「だから誰よ?」
ここまでのやりとりを見ていただけければわかるが、暁は仮面ライダーはほとんど知らない。
亮「サンクス」
象亮はすぐさま象淳に銃剣を返す。
淳「…お前それがやりたかっただけじゃないだろうなーー;」
図星である。
象飛栗鼠「しゃらくせえ!象軍隊蟻、やれ!」
象軍隊蟻「アリィー!」
久しぶりに象軍隊蟻の大群が登場。
亮「久々に来たな…」
シャキン!
象亮は怪払刀を引っ張り出した!
亮「行くぜ行くぜ行くぜー!」
ズシャ、ザシュ、バサッ!
象亮はかたっぱしから怪払刀でなで斬りにしていく。
象淳は銃剣を構える。
淳「痛みは一瞬だ…」
ズガガガガガガガ!
象淳はかたっぱしから銃をぶっ放した。
亮「ふう…あとはてめえだけか!」
象飛栗鼠「俺はこいつらのようにはいかんぞ!」
淳「ぼけっと見てたやつの言うセリフか?」
象飛栗鼠は、このすきに純たちをさらうこともなく、ただぼけーっと見ていた。
象飛栗鼠「う、うるせえ!」
暁「…あのバケモンはこのバケモンたちに任せて今のうちに逃げようか」
華「そうですわね」
純「えー、ライダーキック見たい」
暁「ゲオかツタヤでDVD借りて見ればいいだろ!」
暁の機転で、純たち三人はダッシュで退散した。
象飛栗鼠「あ、待てこら!」
象飛栗鼠は、走って追いかけた…が、意外と足が遅くて追いつかない。
亮「あいつアホか?飛べるんだから飛べばいいだろうに」
象飛栗鼠「はぁ…はぁ…もうダメ…」
おまけに、さっきまでホイホイ飛んでたのがうそのようなバテっぷりを見せる。
淳「それにしてもへばるの早すぎねえか?」
亮「まあいい、アホはさっさと始末しよう」
クルッ
象飛栗鼠「バカめ!今のは芝居だ!あの小娘はいつでも捕まえられるが貴様らは」
亮「おいちょっとまて!3人もいたのに明らかに狙いが1人のような言い方したぞ!」
象飛栗鼠「は!しまった!」
淳「誰を狙っている!?」
象飛栗鼠「言えるか!」
亮「お前の好みはあん中で誰だ?」
象飛栗鼠「関係ないだろ!」
淳「言わないと撃つぞ!」
象飛栗鼠「んな脅しに乗るか!」
象飛栗鼠は象淳に飛びかかった!
淳「うぉっ!」
接近戦に弱い象淳は、びっくりして銃を落とした。
そして象飛栗鼠ともみ合いになる。
象飛栗鼠「こうなりゃ貴様の首を手土産に…」
象飛蝗赤「できるもんならやってみろ!」
ボカ!バキ!ドカ!
亮「あ、淳の奴銃落としてら」
象亮は銃を拾うと、象淳と象飛栗鼠のほうへ向けて構える。
亮「淳、助太刀するぜ!」
バン!
亮「うぁっちゃいてぇ!」
象亮は右手で薬きょうのところを抑えてたため、思いっきり火傷した。
淳「何やってんだ佐渡ーー;」
亮「つぅ…普通の体だったら腕が吹っ飛んでたわーー;」
象飛蝗「慣れねえもん使うからだ」
亮「うるせえな!人間たまには変わったことしたくなるもんだろ!」
象亮名物一人喧嘩の間に、象淳と象飛栗鼠の乱闘は続く。
象飛栗鼠「オラ!オラ!オラ!」
ボカ!バキ!ドカ!
象飛蝗赤「くそ!てめ!」
ガス!ガス!ガス!
淳「俺の出番がない…」
現状は象飛栗鼠がマウントを取った状態である。
亮「待てよ…この状態は!」
象飛蝗の自己再生のおかげで右手の火傷が早い段階で治った象亮は怪払刀を構え直した。
亮「必殺、おれの必殺技!」
象亮はイチローの構えからフルスイングして怪払刀を飛ばす。
グサッ!
象飛栗鼠「ぐはっ!」
象飛栗鼠の背中にブッスリ怪払刀が刺さった!
淳「隙あり!」
ドンッ!
象淳は象飛栗鼠がひるんだすきに突き押す!
象飛栗鼠「うぉっ!」
ドサグサッ!
象飛栗鼠は仰向けに倒れると同時に怪払刀が貫通!
象飛栗鼠はあっけなく灰となった。
亮「あ、しまったな…あいつが狙ってたのが誰か結局聞かずじまいだった」
淳「やってしまったのはしょうがない、俺たちは俺たちに出来ることをするまでだ」
淳は家に帰宅。
純「おー、兄貴おかえり」
淳「ただい…」
茶の間には暁と華がいた。
暁「どもーw」
華「お邪魔してますw」
純「こっちは同級生のあっきーとはなたん、んでこの赤いのがうちの兄貴」
淳「あ、純がいつもお世話になってます^^;」
だいたい察しはついてるかと思うが、淳は基本的に純以外の女性が苦手である。
言うまでもないが綾は例外、どことなく純と類友ということで平気なのだろう。
挨拶もそこそこに淳は部屋にはけた。
こちらは亮の部屋。
象飛栗鼠の封印を終え、いつものように亮と綾が楽しそうにディケイドの録画を見ていた。
亮「海東兄の水着姿は誰得なんだ?」
綾「さあ…」
亮「おれはどうせなら夏蜜柑の水着姿が見たい」
綾「言うと思ったよーー;」
亮が例によってさらりとスケベ発言をしてるといきなり携帯が鳴る。
く~が~あつくよ~みがえ~♪
亮「お、淳からだ」
亮は携帯を見る。
亮「なになに…」
淳<佐渡、純がうちにさっきの娘たち連れてきて遊んでいるんだが…>
亮「なんと!」
亮は光の速さで返信。
亮<マジか^^;何もないとは思うが…一応なんかあったら連絡してくれ、即かけつける>
く~が~あつくよ~みがえ~♪
再び淳からの返信。
淳<了解、何かあり次第即連絡する>
亮「あいつの家は象外鬼に割れてるからな…何事もなければいいが…」
亮の心配が杞憂となるか現実となるか、それは次のお話。
次回「あなたはキノコ派?たけのこ派? 」