光の速度が有限であること(2) | 池袋駅南口の天文計算

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去年だったか一昨年だったかのニュートリノ騒動(?)のときそれにか関して記事を書かれている方もけっこういらっしゃったのですが読んでいて感じたのは光の速度は測定値だと思っている人が多い、ということでした。

歴史的にはともかく現代では光の速度は定義値です。

  メートルは光が真空中で1/299,792,458秒間に進む距離である

と定義されていますから「真空中の光速度は毎秒299,792,458mであると定義されている」ことがわかります。

さてこの速度だとBPMの送信局の電波は池袋までの2700kmは0.009秒で到達することになります。光(BPMの電波)が測地線に沿って進むわけではないですが「寄り道」をしなければこのくらいの時間で着くはずです。
一方前の記事の結果からすると実際には0.002秒余計に時間がかかっているようです。つまり寄り道をして600kmくらい遠回りをしていることになります。

いつも同じ所に寄り道しているわけではありません。前記事から9時間くらい経ってからもう一度調べたら違う結果になりました。0.0096秒から00098秒かかっていました。つまり余計にかかっている時間は0.0006秒~0.0008秒でしかありません。180kmから240kmくらいの遠回りです。

お昼になるとあんまり道草を食わずに池袋まできていることがわかります。

そう言えばあのニュートリノ騒動は光ケーブルのコネクターがしっかりとりつけられていなかったのが原因だそうです。

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前提

  BPMのUTC送信時間中の報時信号を利用する。
  BPMのUTC報時信号は正秒より20msec進めてある。

  受信機内の遅延は3.0msecとする
  (引き続き検討中ですがまだ±0.1msec程度の誤差があるものと思われます)

  GPS受信モジュールGM-316の1PPS出力を時刻の基準とする
  (データシートには誤差は1μ秒以下とありますがそれ以外のことは何もわかりません)

  以上から次の式で遅延時間を決定する

    20.0msec - ( BPM報時信号受信時刻 - GPS受信モジュール秒信号出力時刻 ) - 3.0msec

  なお下記の図でBPMの報時信号の形は上下逆転しています。

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すべてAを報時信号の始まりとして測っています。Aの時刻が測りにくいときはBの時刻を測りそれからAの時刻を(2msecマイナスして)求めています。

2013年10月22日 10時36分00秒JST (15MHz)
池袋駅南口の天文計算-00

  遅延 9.8msec

2013年10月22日 10時36分01秒JST (15MHz)
池袋駅南口の天文計算-01

  遅延 9.6msec

2013年10月22日 10時36分02秒JST (15MHz)
池袋駅南口の天文計算-02

  遅延 9.6msec

2013年10月22日 10時36分03秒JST (15MHz)
池袋駅南口の天文計算-03

  遅延 9.7msec

2013年10月22日 10時36分04秒JST (15MHz)
池袋駅南口の天文計算-04

  遅延 9.7msec

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