『DEAR BOYS ACT2 22巻』の感想 | まんが栄養素

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【マンガ感想】

 

『DEAR BOYS ACT2 22巻 (八神ひろき)』

八神 ひろき
DEAR BOYS ACT2 22 (22)

 

過去記事はこちら21巻レビュー

 

長かった湘南大相模との試合が終了。

思った以上にあっさりと終わったので、少しびっくりしました。

 

 

【あらすじ】

白熱!湘南大相模戦!!
インターハイ3回戦、神奈川同士の激突は第4クォーターに突入! ついに決着する!

 

 

この湘南大相模戦は、試合前から高階トウヤの成長を描く重要な試合だった。

この試合により高階トウヤを成長させ、次で当たる優勝候補・秋田城北への伏線となる予定だった思う。

その結果は、残念ながら精神的にも肉体的にも、高階トウヤはレベルには達することができなかった。

来年に、現レギュラー全員が卒業してしまうということで、高階トウヤのテンションが上がらないのは

最初から判っていたことだし、そのことが精神的に成長させなかったようだ。

 

今回の高階トウヤの描き方から見えてくるのは、これから三年生中心で描かれるということ。

実力的にも高階トウヤが今一歩の状態だし、この大会内で修正できるような簡単なものではない。

もちろん、人材不足の瑞穂高校は高階トウヤを使う必要があるわけだが、

今回の描かれ方や今後の相手を考えると、やはり三年生を中心にして描く伏線のように感じる。

やはり、ずっと三年生5人で描いていただけに、この曲者キャラはチームに馴染まなかったのだろう。

このチームでは高階の活躍は描かれにくい状況にあるのは最初から判っていたこと。

だからこそ、来年の瑞穂高校を読んでみたいのだ。

2年生が自分一人で、あとは全て一年生というチームで、

高階がどれくらいキャプテンとしての成長をみせるのかを・・・。

残念ながら、この漫画ではこの高階の成長が描かれることはないのだが・・・。

 

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ということで、湘南大相模戦が終了。

この作者には珍しく、相手チームのレギュラーを全員主要キャラとして描いている

とはいえ、やはりこのチームの主役は、ロッキー。

才能はいまいちでも、努力と根性と愛される性格(笑)のおかげで、一気に成長。

試合では、3ポイントシューターのいなかった湘南大相模における重要なポジションを勤める。

主将としてどんどん成長していく様は、敵キャラながら感情移入していくこと間違いない。

こういうキャラだからこそ、試合後の

 

ロッキー 「しっかりメンバーで力を合わせて、今年よりも何倍も強くなるんだ・・・いいな」

       「おまえらならそれができる」

       「湘南大相模をインターハイで優勝させてくれ」

       「頼んだぞ・・・」

 

というクサい台詞も受け入れられ、涙ぐんでしまう。

もしかしたら、この作品で主人公チーム以外のキャラで、一番良いキャラに成長したのではないだろうか?

まあ、この漫画ではありえないほど顔が悪いので、人気はないだろうけど(笑)。

 

 

あとの湘南大相模のメンバーは全員2年生なので来年があるわけだが、

後に黄金世代とも言われるであろう主人公世代に2年生で勝つことに意味があった。

そのための準備も実力も怠っていなかったが、試合になると2年生という経験が試合に影響していた。

この経験が、この漫画では描かれることがない来年に活かされていくのであろう。

 

個人的には、ゴーグルマスクの活躍が少なかったのが悲しい。

前の試合では、彼の性格と実力が瑞穂高校を苦しめたわけだが、

主人公チームの石井ちゃんの成長と活躍で、ゴーグルマスクの活躍が激減してしまった。

作者も書いてあるが、この試合では布施のお母さんぽくなってしまったせいなのか・・・。

一番期待していただけに、少し残念でした。

というか、負けるならもっと石井ちゃんにコテンパンにされて、石井ちゃんの格上げを図ってほしかった。

 

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さて、次の試合は優勝候補・秋田城北。

今までのように、主人公チームの誰かを欠場させるという描き方は出来なくなるはず。

つまり、かなり久しぶりな三年生全員出場となるはずだ。

残りの試合(成田・天童寺)を考えると、これ以降の試合で怪我をするという選択肢も使えなくなったし、

やっと主人公チームの『本気』を見ることができるので楽しみだ。

 

私は、やはり石井ちゃんの活躍をもっと見てみたい。

連載当初から、才能よりも気合でプレイしてきた共感キャラなだけに、期待してしまう。

高階トウヤという途中から登場してきたキャラばかり話の中心になっているため、

あまり活躍が目立たないが、何気に天才プレイヤーとして成長してきている。

天童寺のゴリラに注目されているし、これからの活躍を期待してしまう。

やはり、ここは杏崎ちゃんとの恋愛フラグを立ててほしい(ないない)。

高階や保科よりも石井ちゃんの方が、杏崎ちゃんに合っていると思うのだけどな~(^^;。

石井ちゃんと杏崎ちゃんの2人の絡みを読むと、いつ恋愛フラグが立つのか、

楽しみにして読んでいるのは、私だけだろうか(笑)?

 

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全シリーズで45巻目になる長期連載の作品です。

月刊連載で、ここまで巻数を稼いでいる作品を他に知りません。

やっとラストの大会が始まり、やっと準々決勝まで進みました。

あと10巻は余裕で続くでしょう。

 

点数的には、

84点

くらいかな。

 

長かった湘南大相模戦が終わって、なかなか熱い展開で楽しめました。

次巻以降の展開が楽しみです。

 

 

では、ここまで。