「お医者さまの奥さんのバカぶりについて」の補足1 | kyupinの日記 気が向けば更新

「お医者さまの奥さんのバカぶりについて」の補足1

先日の「お医者さまの奥さんのバカぶりについて」の記事には予想通り、色々なコメントがついていた。あのエントリはもうずっと前に書いたもので、あまりにもだったのでアップするつもりはなかった。どこかのフォルダに紛れ込んでわからなくなっていたが、その後、偶然みつかり、この程度ならいっか・・と思ったのと、どのような人たちがこのブログを見ているのか調査できると思ったので突如アップした次第である。

あの記事は主観でもなんでもなく、事実をそのまま書いたものがほとんどなので、僕にしては客観的な内容だと思うよ。色々な意見があったので簡単に補足しておきたい。

まず、僕の嫁さんはどうなのか?という話も出ていたので、これについて。一応、僕の母親だけでなく、その家族もそうだが、「頭が良い」ということに価値をおく家系なのである。彼らはろくに学歴も良くはないのに、そういう人を嫁に貰うように言われていた。

僕の母親は子供の頃から、「どんな不細工でも良いので、頭の良いお嬢さんを貰いなさい」「顔はついていれば良い」などと言っていたのである。親が、よくもまあそんなことを言うよ。ただ、頭が良ければ学歴はそこまで良くなくても良いんだそうだ。これはこれで、非常に曖昧な言い方ではあると思っていた。母によれば、「バカな娘を貰うと末代まで響く」んだそうだ。(笑

実は母親の家系では僕は歴代で2番目に頭が良いことになっているらしい。これがちょっと不思議なのであるが、そのNO1の叔父さんは、旧制高校すら出ていないのである。まさにベールに包まれていると言えた。

当時の両親(僕からは祖父母にあたる)とか兄妹からみて、彼がとてつもなく頭が良かったのでそういわれていただけであるが、僕にとってよくわからない人だし、早くに死んでしまったし、今さらどうだとは言えない。これは比較しようがないのである。うちの母親方の人たちは、祖父母が無理をしてでも、もう少し彼の教育にお金かけていたら、家は今以上に発展していたであろうというのが通説である。

うちの母方の家系は、僕の祖母が子供の頃までは非常にお金持ちだったらしいのである。ある時、事業に失敗して没落し、ちょうど僕の両親が子供の頃が最悪だった。祖母の話によれば、蔵が徐々にとけていくのを見ていたと言う。今は母親方の家系はわりあい復活していると思う。

この祖母だが、話してみると非常に聡明な人であった。僕は母方の血を強く引き継いでいると思う。性格傾向もそうなので、これは僕の嫁さんも同じ意見だ。しかし母親の話では、祖母の兄弟はとても頭の良い人ばかりだったが、みんな結核や戦争などで亡くなり、唯一、頭の良くなかった祖母だけ生き残ったと言う。(参考

僕の父親方は意味不明である。どうも平家の落ち武者などと言うが、あの瀬戸内海の近辺の人たちは、同じようなことを言う人があまりに多く全くアテにならない。ただし、確かに非常に頭の良い人たちが密集している地域ではあると思っている。「聖書」に出てくる友人の両親は僕の父親と同郷だし、過去ログに出てこないが、もう1人医師になった友人も親がなぜか同郷であった。

母方はかなり古くからの家系図が残っているらしいので、まだ信用できるが、父方は怪しいものだ。父親はよく言えば個性が強く、悪く言えばただの変人なので、僕は彼の性質を引き継いで精神科医になったとも言える。父親は極めて理系的な頭であり、それと進路だけに影響していた。

父親の気にいらなかった部分が、ちょっと似て来たりしているのが、僕は嫌でたまらないのである。父親はどんな人を貰っても良いように話していた。この男は、小鳥が逃げたくらいで切れて、「僕に高校をやめろ」言っていたほどなので、まあ、人のことはどうでも良かったのであろう。(参考

結局、僕の嫁さんは国立大学の文系学部を卒業しているが、客観的に見てあまり頭が良いとは言えない。しかし、学歴こそないけど母親はとても頭が良い人だと思った。これは結納の時、僕の母親も感じたと言う。彼女の母親はまだ健在で、彼女のことは過去ログにも出てくる(参考)。器量についてだが、一般的にはべっぴんさんだ。ここに写真をアップできないが、結婚当時の写真を見ると、たぶんみんなショックを受けると思うよ。

僕の嫁さんの兄貴は高校までしか出ていないが、これは僕たちの年代を考えるとあまり頭が良いとは言えないはずである。僕たちの世代は出来る人は上の大学に進学できるほど社会が豊かになってきていたからだ。しかし社会的な知能指数は高いように見える。話してみるとそれがわかるからである。彼は公務員である。

嫁さんの兄貴の嫁さんはやはり高卒なので、僕の嫁さんは謙遜もあろうが、兄の子供たちがまだ中学生の頃、成績が良いとは言うが、アテにならないのではないかと話していた。

ところが、義兄の長女はなんと京都大学の理系学部を受験したのである。それほど成績が良いなら、僕の個人的な感想をいえば、大学のレベルを下げても医学部を受験してほしかったのであるが。

18歳の時に、ベストの進路を自分が決めることは難しいからである。

結局、現役の時は不合格になり、翌年、女の子なので無理すべきでないと言うことで九州大学を受験し合格した。現役時に、翌年は九州大学にするように京都大学を受験する時に約束させられていたというのだが、このあたりは僕の感覚ではワケがわからないところである。だったら、最初から九州大学にすべきだ。学ぶと言う面で、京都大学も九州大学も大差はない。

彼女は、たまに福岡遠征の時、お小遣いを上げる姪っ子である(参考)。弟も国立大学理系に進んでいる。うちには子供がいないので、彼女たちが子供に準じるので、子供の頃からテレビゲームソフトやノートパソコンを買い与えていた。そんなこともあり、彼女たちはほんの子供の頃から僕に懐いていたのである。

僕には子供がいないが、もしできていたとして、姪っ子たちほど成績が良かったかどうか非常に疑わしいと思っている。

日本は比較的、開かれた社会で、どんな職業の子供でも勉強ができれば上位の大学に進学して社会的に成功を収めることも可能である。これはイギリスなどの階級社会とは異なっている。イギリスのかつてのサッカー場やファンが荒れる背景の1つは、これらの社会的閉塞感のようなものも大きく関係していた。(フーリガンのこと)

アメリカの私立の有名大学では、受験の際に提出する個人情報に親の年収を書く欄があるらしい。つまりはお金がない人は、教育を受ける権利がないといった感じなのかもしれない。少なくとも日本はそういう環境ではない。こういう点で日本は開けた社会なのである。

日本は学歴社会とは言うが、僕はそれほどでもないと思っていた。なぜなら、例えば、美容師や料理人として成功すれば、尊敬を集めることも可能だからだ。これはスポーツもそうである。日本人は学歴はなくても専門性に対しての敬意みたいなものを持ちあわせており、単に勉強が出来ないから将来が暗いと思うのは間違っている。

だから、日本は結局は本人の努力次第の社会ではある。韓国では学歴社会は日本よりもっと酷く、学歴の低い人をあらかさまに見下すようなところもあると聞く。(何かの雑誌で読んだ)

僕が心配しているのは、この15年くらいの深刻な不景気のため、日本社会の貧富の差が次第に広がっていることである。今の不景気では、経済的な理由で進学を諦めなくてはならない人も僕の高校時代よりは多いのかもしれない。

現在、国立大学は文系、理系とも学費は一律である。近年、大学は独立採算制のような形態になりつつあり、将来的には学部間に学費差を設けるような流れになっている。このような変革は開かれた社会には逆行するようなことで、僕は将来、選ばれた家庭の子供しか医学部に進学できないような社会になりはしないかと心配している。

僕の医学部在学当時、医師の家庭の子供がちょうど3分の1くらいいたと思う。医学部の同門会みたいな名簿は自分の名前が書いてあるのではなく、不思議なことに父親(あるいは母親)の名前で記載されていた。その横に僕の名前だけが書かれているのである。同時に父親の職業も書いてあるので、医師の家庭の子かどうかすぐにわかった。

国立大学の医学部では一般家庭の子供が多いので、医師の家庭の子供も遠慮しているのか高価な車を買ったりすることは自粛していたように思う。だから外車を持っていた人は1名もいなかった。むしろ高級車を持っていたのは、会社経営とかそんな感じの師弟であった。

ある市内でも有名な大病院の息子が軽自動車を買って貰い学校に来ていたので、僕の友人が阿呆のように質問した。「軽自動車ではなく、もう少し良いのを買ってもらえば良いのに・・」とか。彼によれば、私立大学にも合格していて、そちらに800万くらい捨ててしまったので、あまり贅沢は言えないと言った返答であった。まあ、そんな感じだったのである。

あと、医師と会社の重役とか社長などの社会的地位の話であるが、実際医師の方が上なのか?という点だが、あの文脈的には大きな問題ではないと言うのが1つ。あげ足取りにしか見えない。医師の僕が言っているのがちょっとというだけで、一般にはそういう風に思われているよ。もちろんソニーとかそういう会社だと同じようには語れないと思うけどね。