リングシリーズ とりあえずまとめ | KURI of the DEAD

リングシリーズ とりあえずまとめ

「リング」シリーズ その9

見た者を1週間後に呪い殺す「呪いのビデオ」に翻弄される主人公たちを描いた、鈴木光司によるホラー小説『リング』から始まるシリーズ。

さて、ここまで8回にわたって『リング』の映画と原作小説およびその続編を紹介してきた。
他にも、新作小説『エス』やそれが原作となったといわれる映画『貞子3D』、そして海外作品も紹介するつもりでいたが、あまりにも貞子のことばかり書き続けて飽きたので、ここらでひとまず「まとめ」をして「リング」シリーズをいったん終了したい。誰も期待していなかった?  うん、知ってる。

これまでのリングシリーズを図にすると下のような感じ。

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まずは『リング』(小説)。
雑誌記者の浅川和行が、自分の姪を含む4人の女子高生の同時突然死の調査をしたことが発端。そして「呪いのビデオテープ」の存在にたどり着き、箱根の貸別荘地でビデオを見てしまう。ビデオの最後には死を回避する方法が収録されているはずだったが、突然死した高校生たちのいたずらによって消されていた。軽い気持ちで見てみた浅川だが、その不気味さからビデオは本物ではないかと感じ、高校時代の同級生で大学教授の高山竜司に相談するのである。
ビデオテープを見た高山は、その後ビデオテープをダビングしてもらい死を回避する方法を解明しようとする。その結果、伊豆大島の超能力者・山村貞子という女性にたどり着く。そしてビデオテープは貞子が念写したものであり、貞子の願望を叶えることで呪いが解除されると確信する。それは、殺されて井戸に放り込まれた状態の貞子の遺体を見つけ出し、供養してあげること。そう考えた高山と浅川は、箱根の貸別荘地の軒下にあった井戸から貞子の遺体を見つけ出す。
めでたしめでたしかに見えたが、高山がビデオテープを見てからちょうど1週間後に死亡。呪いは解除していなかった。浅川は、妻と娘もビデオテープを見ていたため何とか呪いを解除する方法を考える。自分が助かって、高山が助からなかった理由。それはビデオをダビングして他人に見せたことである。浅川はビデオテープとデッキを持ち出し、車で出発する。義父母にビデオテープを見せるために・・・。

そして『リング』(映画)。
主人公は浅川玲子。原作とは性別が異なる。職業はテレビ局ディレクター。高山竜司は元夫という設定で、なぜか超能力を備えている。
すでに噂として広まっていた呪いのビデオテープ。その噂を追求していた浅川玲子は、原作同様箱根の貸別荘地でビデオを見てしまう。元夫の高山に相談。
大島に2人で行き、真相を知る。戻ってきて貞子の遺体を発見。めでたしと思いきや、高山死亡。高山の死亡シーンは原作と異なり、テレビから貞子が飛び出してくるという、シリーズ通してもっともショッキングなシーンに。
貞子の供養ではなく、ビデオのダビングが呪いを解除する方法だと気づいた浅川玲子は、ビデオを見た息子を救うために、実家の両親のもとへ出発するのである。

らせん』(小説)。
『リング』で義父母にビデオを見せたことで妻と娘を救ったかに思えた浅川和行。だがしかし、ビデオを見せたにもかかわらず帰りの車中で妻と娘死亡。それに気づいた浅川は驚いて運転を誤り、交通事故。入院して廃人状態に。
解剖委の安藤満男。自らの不注意で子どもを死なせた過去を持つ。安藤は『リング』で死亡した高山竜司の解剖をすることに。高山と安藤は大学時代の同期。解剖後、安藤は高山の遺体から「DNA」と書かれたメモを発見する。
高山の助手で恋人でもあった高野舞の話によると、高山は死の直前に浅川和行とともに「呪いのビデオテープ」の調査を行っていたらしい。高野舞は、高山の遺品の中からビデオテープを見つけ、それを見てしまい呪われる。
安藤のもとに浅川の元上司が現れ、浅川の手記を渡される。安藤、その手記を見て呪われる。
呪われた高野舞は、とあるビルの屋上の排水溝に転落して死亡していた。高野舞には出産の後が。どうやら貞子の呪いで妊娠し、貞子自身を出産してしまったらしい。貞子は短期間で成人となり安藤に近づく。貞子は、リングウイルスの増殖に協力するよう安藤に持ちかける。死んだ息子の復活と引き替えに。
高山の遺体のメモから始まったドタバタ劇。すべては高山の思惑に振り回されていたことを確信する安藤。
そして裏で糸を引いていた高山、貞子の身体を利用して復活。ついでに息子の孝則も復活。リングウイルスは増殖。絶望的な末路へ・・・。

らせん』(映画)。
大きな流れは原作とほぼ同じ。高野舞役の中谷美紀キレイ。

リング2』(映画)。
映画『リング』のもうひとつの続編。『らせん』とは別の世界。
ビデオの呪いは進行中。高山の助手で、恋人だった高野舞が主役。浅川玲子と息子の陽一はビデオのダビングで助かったようで、どこかに行方をくらましている。その後、警察に確保された浅川と息子。息子の脱走を追いかけた浅川玲子はトラックにはねられ死亡。偶然、浅川玲子に出会ったいた高野舞は、浅川玲子の依頼で息子の陽一とともに大島へ。父親の高山竜司同様、超能力を持つ陽一を追いかけてやってきた医師の川尻。川尻は陽一が霊媒となって貞子の呪いが解放されることを危惧し、科学実験によって呪いを解こうとする。実験の結果、高野舞と陽一はあの世へ。気がつくと例の井戸。最後はいつもここ。貞子に襲われるが何とか回避し、めでたしめでたし。話とあまり関係ないが、深キョンこと深田恭子がJK役で登場。ビデオを見て死亡している。

ループ』(小説)。
近未来。不治の病「転移性ヒトガンウイルス」を解明すべくアメリカに向かう医学生・馨。父親が研究していた日米の巨大研究プロジェクト「ループ」。コンピュータの仮想空間に生命を誕生させ、地球生命の進化を模した独自の生物界を作り上げるシミュレーション装置である。ループプロジェクトは最後には「ガン化」し凍結。「ガン化」した原因は「リングウイルス」。つまり、地球そっくりの世界で「リングウイルス」が蔓延して世界は淘汰されたのである。さらには、「リングウイルス」の発生には、タカヤマ、アサカワ、ヤマムラの3つの人工生命が重要な役割を果たしていたという。
アメリカでいまだに稼働していた「ループ」の世界を見る馨。その「ループ」の世界は『リング』『らせん』のストーリーそのものだった。『リング』『らせん』は、コンピュータの仮想空間「ループ」の中の世界だったという、どえらい設定。
同地をさまよっていた馨は、ループプロジェクトの最高責任者であったクリストフ・エリオットに遭遇。そして馨はエリオットから衝撃の真実を告げられる。馨は「ループ」内のタカヤマ、つまり『リング』『らせん』の高山竜司がこの世に蘇った姿だった。「ループ」からこの世への移行過程でリングウイルスもこの世へ来てしまったらしい。
「ループ」世界の人間だった馨こと高山。その身体の構成がヒトガンウイルスを退治するカギとなるようだ。馨は自分の身体を犠牲にしてヒトガンウイルスを解明することに。この世での身体はなくなり、ループ界へ舞い戻る馨・・・。

バースデイ』(小説)。
リングシリーズの外伝的作品。短編集。
「空に浮かぶ棺」は、『らせん』において高野舞がビルの排水溝に転落し、貞子を産み落とすまでのエピソード。
「「レモンハート」は、大島を出た貞子の劇団飛翔時代を描く。
「ハッピー・バースデイ」は、ループ界に舞い戻った馨と、この世で「ループ」を使ってその様子を垣間見る馨の子どもを身ごもった杉浦礼子のエピソード。

リング0 バースデイ』(映画)。
『バースデイ』の中の「「レモンハート」が原作。貞子の劇団飛翔時代と出生の謎を描く。貞子の父親は伊熊博士ではなく、貞子は海から来たバケモノと志津子との間にできた子どもらしい。そして最初は一人だった貞子が、普通の貞子と邪悪な貞子に分離。邪悪な貞子は伊熊博士の手によって薬で成長を止められ、別荘内に監禁されていた。普通の貞子は、伊熊博士が井戸に突き落とし、蓋をしてしまう。貞子は井戸の底で約30年間生き続け、恨み続け、怒り続ける。そして、井戸の上に建設された別荘地のビデオデッキに向かって呪いを放出するのである。


●関連作品・記事
リング』(小説)
リング』(映画)
らせん』(小説)
らせん』(映画)
リング2』(映画)
ループ』(小説)
バースデイ』(小説)
リング0 バースデイ』(映画)


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