共感を覚える『トンイ』③と 嫌悪感を覚える『張禧嬪』⑥
『トンイ』の放映ではまだ中殿の復位まで至っていません。
ドラマは女官
そして中殿のチャン・オクチョン(イ・ソヨン)はトンイ(ハン・ヒョジュ)の弱点を探るために、
このあたりで、第28話のトンイと
(あれ 私だけかな、ここで感動したのは)
それは第35話、
憤怒の
「首長を信じなかったのは、
はじめて真実を知り、崩れ落ちるソ内禁衛将。
涙無しには観られない回だと思います。
そしてこの後に続く もうひとつの感動シーンは第38話、オクチョン廃妃と、
中殿の復位は『張禧嬪』では感動しました。
『トンイ』は・・・まぁこれは「よかった、よかった」というところでしょうか。
それよりもこの中殿復位が終えて落ち着いた頃、トンイは
そこで粛宗は、賎民が飢えて虐げられている光景を目にして狼狽えます。
この、粛宗の狼狽シーンにも 私は心を揺さぶられました。
ホント、彼の思いに共感して。
“共感”というのはひとつのキーワードですね。
『トンイ』は、主人公らの心に共感して感動を得られる、優れたドラマ作品です。
ところが 『張禧嬪』は全く真逆で、中殿(パク・ソニョン)復位以降の禧嬪(キム・ヘス)の毒舌ぶりには嫌気ばかりが募ります。
ハッキリ言って、これを観続けると自分までオカシくなっていくんじゃないかと思えるほど、共感ならぬ、嫌悪感を覚えるんです。
そんな禧嬪に対して、淑儀(パク・イェジン)なんかあまりに気弱で情けない。
淑儀はイコール トンイですが、あまりに違いすぎます。
それからミン・ジヌ(キム・ミョンス)ら中殿側の登場人物も情けない
禧嬪が起こす事件に怒るんだけど、みんなで連絡し合って怒って、「う~」とダンダリンみたいに唸るんだけど、それだけじゃないかっ。
そんな、何にもできずに怒るだけの伝言ゲームばかり、延々と続くドラマです。
だから全100話になっちゃうんであって、本来このドラマのエッセンスは、その半分でも事足りるはず
あ~、腹立つな~。
禧嬪、そしてこの悪女を演じるキム・ヘスにではなくて、このドラマそのものに。
キム・ヘスの熱演ぶりはスゴイです。
たぶん
カットを撮り終える毎に役者さんたちもどっと疲れたんじゃないかなぁ。
しかし、第88話。
35歳の若さで中殿が亡くなります。
呪殺されます。
この回からの数話、粛宗(チョン・グァンリョル)の悲しむシーンのたびに、これはけっこうジーンときます。
全100話という本作は多分に冗長だとは思うんですが、中殿の苦悩や、彼女の没後に改めて感じる彼女の高潔さや慈悲心を感じさせるには、この重さが効いています。
『トンイ』っていい作品だとは思いますが、『張禧嬪』に比べるとすごくライト感覚な作品だと感じるようになりました。
『張禧嬪』は重厚です。
登場人物が重い。
『トンイ』では、中殿の人格は描ききれていません。
禧嬪の兄チャン・ヒジェ(チョン・ソンモ)がどういう人物だったかも。
さすが名優チョン・ソンモ。
観ていて腹が立ちますが、それだけものすごい熱演だということです。
中殿 死してドラマ『張禧嬪』はどこへ向かうのか。
最終回まで、もう一波乱も二波乱もありそうです。
日テレのドラマ『ダンダリン 労働基準監督官』がすごく面白いです。
表番組の方に視聴率が流れてしまいましたが、私はこの、テンションの高低がよく分からないドラマが好きですねぇ。
『張禧嬪』の観過ぎで、ライトタッチなものが心の健康にいいです。