平成ゴジラシリーズ最高の興行収入作品。
ハリウッド映画モロパクリなオープニングだ。よし、いいぞ。
ゴジラVSモスラというタイトルだが、ほとんどゴジラは関係ないので驚く。
多くの時間で、まさに蚊帳の外。
モスラは、もう一体のアイツに夢中。ゴジラ、ポツーン。
私事で恐縮ながら、苦手すぎて文字さえも憎い、それが「幼虫」。
ゲーである、ウエーである。
ところが、モスラは大丈夫なのだから人間というものは分からない。
殊に今作のモスラ、萌えポイントで出来ている。
バタフライ泳法するモスラ。蛾なのに、だ。
口から糸を吐くモスラちゃん。
モフモフちゃん。
必死な目力モスラちゃん。
なんと可憐なのか！
初代ピーナッツよりも化粧５割増しのコスモスの歌唱で、良い気分。
とまあ、のんびりしていたら、とんでもないことに気がついた。
この映画、『シン・ゴジラ』で使われているシーンが満載じゃないかーーーー！
なるほど、シン・ゴジラは各ゴジラのオマージュが含まれているのだな。
特撮ファンの方々は、とっくにご存知だったのだな。
自衛隊の立ち位置も、モスラの匍匐も、ビルの使い方も。
同じなのだもの！
若い頃の別所哲也が、関ジャニの村上信五に激似。
小林聡美が絵に描いたような冒険帽子を被って暴れるので、ワクワクが止まらない。
村田雄浩が今とほとんど変わらないので、また驚く。
小高恵美が、友人に激似だと気づいた。
レギュラー俳優、小林昭二は常にビックリしている。
篠田三郎が、弟に激似だと気づいた。
脚本は大森一樹なので、ヒューマンも入れている。
が、後半を見るに、大河原孝夫監督や川北紘一特撮監督は、その辺りは重要視していなかった気配マンマン。
音楽は伊福部昭なのだから！『シン・ゴジラ』のあの曲なのだから！
盛り上がり必至！ワクワクが加速して嬉しい。
特撮は素人目に観ても、素晴らしい。
何しろ、ミニチュアである。
精巧に作られた東京や横浜の街を、モスラやゴジラやバトラが遠慮なく破壊。
最終盤に至っては、カオス！
何が何と戦うんだっけ？と戸惑う観客（当方）。
しかし、そんなことはどうでもいいのだ。
いきなりサイキック展開が登場しようとも、瑣末。
ピアノ線が見えれば見えるほど、胸が熱くなる。
要は、いかにモスラが美しいか。
戦闘が迫力を帯びるか。
その観点からいえば、今作、大迫力である。
スーツアクターの熱演もあいまって。
笑いと驚きと称賛と。
この時代があっての『シン・ゴジラ』だ。
愛を感じた。
特撮フォーエバー。
スクリーン拍手可能上映会（秋田・週末名画座シネマパレ/Twitter）
GODZILLA VS. MOTHRA
1992年・日本
監督： 大河原孝夫
脚本： 大森一樹
音楽： 伊福部昭
出演： 別所哲也、小林聡美、村田雄浩、小高恵美、宝田明、小林昭二、篠田三郎、大竹まこと
※鑑賞の感想です。情報に誤りがございましたら御一報頂けましたら幸いです。