以前ぶらりと入った本屋さん。
香り関係の本がわりと充実していて、その時見つけた香水本がずっと気になっていました。
その本屋さん、月イチで通ってる病院の近くにありまして、先日また行った時に立ち寄ったら、まだ在庫ありだったため・・・
思い切ってお持ち帰りしてきました!
「香水のすべて -イラストで読み解く香りの文化と歴史-」
ジャンヌ・ドレ 編著・監修
ジェレミー・ペロドー イラスト
新間 美也 訳
株式会社翔泳社 発行 (3500円+税)
最初に立ち読みした時、なんでそんなに気になったかって、「香水」や「香料」そのものだけに言及しているのではなく、調香師の仕事や商品開発、製造、流通のことまで書かれた内容だったから。
私が一番知りたい香水業界の話が専門的すぎず、一般ピーポーにも分かりやすく書かれた日本語の書籍って見たことなかったので。
ちょっとお高めではあるけど、1か月経っても欲しいと思えた本だしまぁいいかとw
結構分厚いんですよ。全223ページ。
横から見るとこんな感じ↓
可愛らしいカラフルな海外タッチのイラストが散りばめられた内容になっていて、パラパラめくって好きな項目だけ眺めていくのも楽しいの
あと、個人的にはフォントが読みやすくてそこも好きw
裏表紙もお見せしますね
内容は、以下の11章と付録で構成されています。
1.嗅覚システム
2.香水の歴史
3.香料
4.調香師の仕事
5.香水の開発
6.製造
7.流通
8.有名ブランドの香水
9.独立系ブランドの香水
10.香水の一生
11.香水愛好家へのガイド
付録 香水にまつわる素朴な疑問とよくある誤解
香りの用語事典
香りを追って(参考文献・おすすめの場所)
このほか途中途中に、調香師や香料メーカー、開発責任者、マーケターなど、20名分の香り関係者のインタビュー記事もあります。
まだ買ったばかりでじっくりは読めてないけど・・・
たとえば「香水の開発」の項では、同じ調香師でも、調合香料メーカーの調香師、香水メゾンのお抱え調香師、独立型の調香師、それぞれの違いや特徴などが書かれていたり、「製造」の項では、香水の原液製造だけではなく、溶液の製造、香水瓶~組み立て梱包のことまで書かれていたり。
華やかなだけではない、香水業界の裏の姿まで知られる内容なのが、やっぱり独特だし面白い本だな~と思います!
特に香水好きな人必読?な、「香水愛好家へのガイド」の項は、香りの素養を磨く方法だとか、香水店での立ち振る舞い、香水の使用期限、ヴィンテージ香水探しのこと、などなど、使う側が知っておきたい情報に触れられてるのも楽しいところ
もとは、フランスの書籍『LE GRAND LIVRE DU PARFUM POUR UNE CULTURE ORFACTIVE (2020 edition) by Nez』の全訳で、フランスでの香水製造・販売に特化した内容になっているので、もちろん日本のそれとは異なる点もあるのでしょうが、それでも香水大国フランスの香水事情を垣間見るよい機会になる本かと思われます。
日本語への翻訳は、フランス在住の調香師で香水スクール「アトリエ・アローム&パルファン・パリ」の創立者・新間美也さん。
フランスの香水事情にもお詳しい方の翻訳だからか、日本語で読んでも違和感なく読み進められる気がします。
何より、やっぱりいちいちイラストがツボで(笑)、これは手元に置いて紙で読むのが楽しいかな~?
嗅覚のことや香水の歴史から、香水が市場に出回るまで。
まさにタイトルのとおり「香水のすべて」について書かれた本は、香水ファンの方も、これから香水を知りたいという初心者の方も楽しめる内容だと思うので、気になる方はぜひ~