この試合で、佐々木監督は大きな決断を行った、
今まで右SHであった大野選手をはずして宮間選手、そして左SHに川澄選手を入れて大儀見、安藤の2トップとした。
これは大賛成である。
安藤選手が前でボールを収めることで、両翼が開いて自由に動きまわり、ワイドな攻撃が初めてできるようになった。4-4-2であるが実質4-2-3-1のような形であった。
さらに安藤選手はスペースがあるときは自分で仕掛けてゴール裏までもってこれる。オーストラリアがボールを出すときは必ず立ちふさがる。
右にも左にも必ずフォローに出て、自陣内までボールをもらいに行く。2点目のシーンではニアに入って敵の目をますひきつけた。目だたないがいい働きをしていた。
安藤選手が真ん中に居ることで中盤でボールをキープしつつ多彩な攻撃展開ができるようになった。しかし安藤選手もバックパスを取られるミスをしてしまい、まだまだ課題が残る。
澤選手は、この試合で自分の攻撃への勘を取り戻そうとするように意欲的に前に出ていた。
前半たびたびあがりを見せ、はずしたがヘッドを2発出し、後半最初にCKからゴール際の混戦の中で澤選手らしい一瞬の隙をついたゴールを決めた
澤選手の得点感覚が戻ったことは嬉しい限りであるが、澤選手と阪口選手の間には恐ろしく大きなスペースが空いていた。
今回は準備もしておらず若手中心のオーストラリアだからよかったものの本番でどうするのだろうかこれはフランス戦で試されるだろう。
後半は安藤選手を大野選手に代え、川澄選手をあげ、宮間左SH、大野右SHにしたが、途端に前のなでしこに戻ってしまった。
宮間選手が低い位置にさがり、ボールを前に運ぶにはまず左に出すしかなくなり、中盤のスペースを相手に利用されることが増えた。
攻撃が左に偏りがちになり、前半のような左右の機動的な攻撃ができなくなっていた。12分に1点取ったのはよかったがそれまでの流れは誉められたものではなかった。
さらに人を代えるにつれ、皆ボールクレクレ人になってしまい、前線へは川澄選手がボールを入れるしかなくなってしまい、得点するムードではなくなった。
ディフェンスについては、矢野選手はまだ緊張しているようで、後半開始直後、ボールを奪われクロスをあげられてピンチを招いた。
熊谷選手の前に出たすばらしい奮闘で攻撃を封じていたが、岩清水選手を今後どうするのか不安が残るところである。
ボランチの田中選手と阪口選手との連携も気になった。
ボールをまわす主力とディフェンス役が決められておらず、アンバランスさが目立った。
ジョーカーについてはまったく成果がなかった
丸山選手は何もすることがなく、高瀬選手は直線的に突進するだけであった。
この点ではSydney Leroux、Rodrigezの強力な2人が入ってくるアメリカの終盤には及ばない。
岩渕選手の回復が待ち遠しい
GKは福元選手で決まりだろう。
海堀選手は後半、攻められているにもかかわらず、コーチングもせずにゴールマウスを守るだけだった。
今回最も気になったのは、前半と後半のパフォーマンス差である。
これまでもそうであるが、後半に出てきた選手はフレッシュなはずにもかかわらずゲームをつくることができなかった。
主力組も岩清水選手、澤選手に不確定な部分がある。このパフォーマンスでは心配である。
試合は中2日の過密日程。控えとのパフォーマンス差を縮めねばならない。
今回のオーストラリアはある意味若手の勉強チームであった。
その代わりなでしこのほうは新システムを好きにやらせてもらい、澤選手の復調を援けてもらったことには意義はあるだろう。
しかし決して過大評価はできない。まだまだ問題は出されている。
今後さらに精度を高めていかねばならない。
それにしては次のフランスは高すぎる設定ではあるが。
各国のオリンピック準備もすすんでいる
9日にはカナダーコロンビア戦で1-0でカナダの勝ち
10日はブラジルがスイスのSCKriensと対戦して2-0で勝ち
フランスはロシアと対戦して3-0で勝利した
放送はリアルタイムでは仕事中のため、サブPCを横に置いてオーストラリアのネット放送を視聴していたわけだが、アナウンサーに飛行機の席の話をされていた。
ここまで話が広がってるのか、と思っていると、あとから試合をした男子U-23が引分けてしまった
今回の飛行機の座席の格差はある意味イスラムスカーフ問題と同じで、日本での女性の社会的格差と関連して論じられている。各国代表というのはいろんな意味での国の象徴である
席を同じビジネスクラスにしときゃよかったものを・・・
エンディングはロンドンオリンピックの歌第3弾フジテレビ『STARS:Superfly & トータス松本 』
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