チャイの露店      インド・デリー | 世界の食卓  グルメ探求の旅

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エアラインスタッフの食べ歩き日記

日本でたとえ同じレシピや材料で作っても、現地と同じ味が出せない飲み物。


それはイタリアのバールで飲むカプチーノに始まり、英領で飲む紅茶、そして

南アジア諸国で飲むチャイではないかと思います。


もちろん雰囲気もあると思いますが、水やミルク、そして気候の違いでしょうか?


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チャイ(チャ―エー)   5ルピー(約9円)


ホットでも透明なグラスに入れるのが流行っているようです。淹れるときに空気と

混ざって泡立っています。これは南インドのコーヒー と同じです。



通りを行く人々を眺めながら雑踏の中に腰かけてチャイを飲む。至福のひとときです。


約9円とめちゃくちゃ安いですが、こんな美味しいチャイには日本のインド料理屋さん

では出会ったことがありません。たまにハズレもありますが、インド・パキスタンで飲む

チャイは概してとてつもなく旨いのです。


写真のチャイはカルダモンが程良く効いていました。

また、日本では考えられないほど砂糖が入ってますが、こちらの気候には

それが合っているのです。


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沸騰した湯に茶葉、砂糖、牛乳を入れて煮出すのがチャイの一般的な

作り方です。ここでは、最後の仕上げの段階で左の鍋からまるでヨーグルトのように

固まった牛乳を鍋に投入して、さっと煮立ててからグラスに濾して入れてました。


マサラチャイにする場合はカルダモンなどの香辛料を追加します。



また、インドは有数の紅茶生産国ですが、質の良い茶葉は海外に輸出するので、

チャイに使われるのは国内消費用の屑茶が一般的です。



同じくチャイ大国のパキスタンはインドと仲が悪いために、主にケニアから

紅茶を輸入しています。



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ここはジャマ・マスジッド前のイスラム教徒のコミュニティ

道行く人はイスラム教徒ばかりで、ヒンドゥ教徒の中にはここへ来ることさえ

拒む人もいます。


チャイを飲んでると店の客が気軽に話しかけてきてくれました。



客     「オバマ大統領についてどう思う?」


kashiwan 「ブッシュよりはイスラムに関して理解がありそうじゃない?だって

       オバマ氏のお父さんって、確かイスラム教徒じゃなかったっけ?」


客     「その点は私たちイスラム教徒は嬉しく思っているのだけど、何も

       変わらないと思うよ」


kashiwan 「どうして?」


客     「アメリカ大統領のマインドが変わっても、大統領側近の対イスラム

       強硬派のマインドは変わらないよ」



インドに住むイスラム教徒は人口の約13% 最近は成功する者もいますが、ヒンドゥー

教徒から改修した身分の低いカースト出身の人々も多数いるようです。それだけに

少なからず現体制に対する不満がくすぶっています。


オバマ氏がイスラム諸国に対してどんな舵取りをするのか注目です。