「Wozu?」で尋ねられた時の「目的の表現」【Finalsatz】 | Kazuのかんたんドイツ語 【文法・語法・会話】

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ドイツ語は難しい?いえいえ、実は英語よりも簡単です。挨拶・発音・数字から、ドイツ語を簡単に分かりやすく解説します。単語の増やし方、動詞・前置詞の格支配や名詞の性の学び方も解説していきます。マルチリンガルの私が、外国語一般の学習方法についても紹介します。

Guten Abend(Tag)!


前回は、レシピの読み方、なんて話をしました。
そこで「EL」「TL」なんてお話をしましたね。

EL・TLって何? ドイツ語のレシピの読み方
http://ameblo.jp/kantan-doitsugo/entry-11980074240.html



ちょっと前になりますが、「形容詞の語尾」のお話をしました。

スーパーでも見かける 「名詞+語尾」で意味が色々変わる形容詞【接尾語】
http://ameblo.jp/kantan-doitsugo/entry-11977008907.html




今日のテーマですが、
ドイツ語では、「(der) Finalsatz」と呼ばれているものです。


単語をパッと見た感じ、「最後の文」みたいに見えますが、そんな内容ではありません。(笑)

ドイツ語の「final」は、「目的の」という意味があります。
そのまま、「目的(を表す)文」という意味合いですね。


あるいは、「(der) Zwecksatz」という言い方もします。


「(der) Zweck」で「目的」という意味合いですね。


しかし、日本語では従来から使われている適切な訳語が見当たらないんですね。
だから、表題にあるような「目的の表現」という言い方をしても一般的には通じません。
そのため、ここから後も「Finalsatz」という言い方で通します。


さて…
「Finalsatz」とは、どんなものなのか?という話ですが…


Alex arbeitet in Deutschland, damit seine Familie besser leben kann.


damitが出てきて、副文(Nebensatz)を作っていますよね。


この「damit」ですが、「目的」を表すために出てくる接続詞です。


日本語にするとすれば、「彼(アレックス)の家族が良い生活ができるために…」といった感じになりますね。



さて、その「目的」を尋ねる時には、Wozu?を使います。

具体的には…

Wozu arbeitet Alex in Deutschland?

といった具合に質問するんです。

すると、先ほどみたいに、「damit」を使って答えることになります。




ただ、この「Finalsatz」には、変形があって、
「Wozu?」で聞かれたからと言って、「damit」で答える必要もないのです。


具体的には…
Wozu ist Sakura nach Deutschland gekommen?

Sie ist nach Deutschland gekommen, um Geschichte zu studieren.



そう…um」+「zu不定詞」の形です。

昔、やりましたね。
「um」「ohne」「statt」が出てくると、「zu不定詞」のサインです。(副詞的用法)
http://ameblo.jp/kantan-doitsugo/entry-11804754968.html



究極的には、一言で言うことができる内容であれば、

Zum Studium ist Sakura nach Deutschland gekommen.

zu+名詞」で十分です。


つまり、
・「zu+名詞」
・「um」+「zu不定詞」
・「damit」+「副文(Nebensatz)」


の3パターンで答えることができるのです。


ただ、気を付けて欲しいのは…
上の2つは、「主語を明示する必要がない」という点です。


主語を明示する必要がない…と言ってピンとこない人は、
こちらをお読みください。

「zu不定詞」の本質は、主語を言う必要のない「副文」なんです。
http://ameblo.jp/kantan-doitsugo/entry-11801589514.html



一言で言えば、
「行為の主が主文と一緒であえて言う必要がない」
ということです。


裏を返せば、
目的の中で他人が関わってくるような場合は、
「damit」+「副文(Nebensatz)」で、主語を言わないといけない
ということです。

だから、最初の文のような場合…
Alex arbeitet in Deutschland, damit seine Familie besser leben kann.


主文の内容と、目的に関わる主体の主語が違うので、はっきり言ってあげないといけないのです。
つまり、これを「um」+「zu不定詞」で言うことは…できないと思っていてください。



あ、もちろん、
「um」+「zu不定詞」で言っていた文を、「damit」+「副文(Nebensatz)」にするのは構いません。

Sakura ist nach Deutschland gekommen, damit sie Geschichte studieren wollte.



今日はこれにて。

次回…
再確認! 「zu」の本来の意味と、色々な意味への展開
http://ameblo.jp/kantan-doitsugo/entry-11985780824.html


Tschüss!


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