クリード チャンプを継ぐ男(ネタバレ) | 三角絞めでつかまえて2

クリード チャンプを継ぐ男(ネタバレ)

クリード チャンプを継ぐ男※ムービーウォッチメンへのリンク等を追記しました(5/23)

クリード チャンプを継ぐ男

原題:Creed
2015/アメリカ 上映時間133分
監督・原案・脚本:ライアン・クーグラー
製作:ロバート・チャートフ、アーウィン・ウィンクラー、チャールズ・ウィンクラー、ウィリアム・チャートフ、デビッド・ウィンクラー、ケビン・キング・テンプルトン、シルベスター・スタローン
製作総指揮:ニコラス・スターン
キャラクター創造:シルベスター・スタローン
脚本:アーロン・コビントン
撮影:マリス・アルベルチ
美術:ハンナ・ビークラー
衣装:エマ・ポッター、アントワネット・メッサン
編集:マイケル・P・ショーバー、クローディア・カステロ
音楽:ルドウィグ・ゴランソン
音楽監修:ゲイブ・ヒルファー
出演:マイケル・B・ジョーダン、シルベスター・スタローン、テッサ・トンプソン、フィリシア・ラシャド、アンソニー・ベリュー、グレアム・マクタビッシュ、リッチー・コスター、ウッド・ハリス、アンドレ・ウォード、ガブリエル・ロサド、リカルド・“パッドマン”・マッギル、マリク・バジール、ジェイコブ・“スティッチ”・デュラン、アレックス・ヘンダーソン
パンフレット:★★★★(850円/旧作の紹介、識者のコラム、激戦の記録など、隙のない作り)
(あらすじ)
自分が生まれる前に死んでしまったため、父アポロ・クリードについて良く知らないまま育ったアドニス(マイケル・B・ジョーダン)だったが、彼には父から受け継いだボクシングの才能があった。亡き父が伝説的な戦いを繰り広げたフィラデルフィアの地に降り立ったアドニスは、父と死闘を繰り広げた男、ロッキー・バルボア(シルベスター・スタローン)にトレーナーになってほしいと頼む。ボクシングから身を引いていたロッキーは、アドニスの中にアポロと同じ強さを見出し、トレーナー役を引き受ける。(以上、映画.comより)

予告編はこんな感じ↓




95点


※今回の記事は、無闇に長い&気持ち悪い文章が垂れ流されているので、カゲヒナタさんはちごろうさんのブログを読めばいいと思いますよ。
※今回の記事には、雑な下ネタが書かれているので、そういう文章が苦手な人は読まない方が良いです。


「アポロの孫が主人公の『クリード(原題) / Creed』なる『ロッキー』のスピンオフ企画が進行中」なんて話を聞いたのは2013年の7月ごろで、一時はアポロの孫のコスプレをしようかと思ったりもしたほど期待していたのです。ただ、当時はテレビドラマだとカン違いしていて、昨年、はちごろうさんから映画だと聞かされた時は、正直、微妙な気持ちになったんですよ (´・ω・`) ウーン

というのは、僕自身は「ロッキー」シリーズは「ロッキー・ザ・ファイナル」で完結している→テレビドラマだからこそ“別物”として観られるんじゃないかと思っていたのです。特別寄稿でも書きましたが、劇場で「ファイナル」を観た時は「僕はこのまま座席で泣き死ぬのだろう… (TΔT;) シカタナシ」と覚悟したぐらい感動しただけに、「ジェイソン・ボーン」三部作の後の「ボーン・レガシー」のように、シリーズを台無しにされたくないという恐怖があって(失礼な例え)。いくら世間の評判が良かろうとも、「怖いの、怖いんです、ねぇ、怖いの… (ノω・、し」とすっかり「101回目のプロポーズ」の浅野温子さん気分だったんですが、しかし。シリーズのファンとしていつまでも観ないワケにはいかない&ムービーウォッチメンの課題作品になったということで、新春1本目の映画として、新宿ピカデリーで2回観てきました。最高の「アドニスの物語」でしたよ… ( ;∀;) イイハナシダナー


1回目に観た時は6番スクリーンで…。
スクリーン6

2回目は10番スクリーンでした。
10番スクリーン


1回目はそのまま観て、2回目は同じ監督&主演コンビの「フルートベール駅で」「ロッキー」シリーズ6作品、さらに「リベンジ・マッチ」を観てから鑑賞したんですが、2回ともスゲー泣きました (ノДT) ウェーン ハンカチは絞れるほどグッチョリであり、エンドクレジットが終わって劇場が明るくなっても涙は止まらず、トイレに籠もって泣き、エスカレーターで泣き、家路で泣き、洗い物をしながら泣き、洗濯物を畳みながら泣き、歯磨きをしながら泣き、ベッドでも枕を濡らしてしまってーー。もうね、明けても暮れても泣き続けたのです(誇張アリ)。


まるでクライベイビー・サクラのように泣き続けた結果…(「餓狼伝」より)。
泣き続けたー

すっかりこんな風にひからびてしまいましてね(「スペース・バンパイア」より)。
ひからびた人

他の人の精気を吸うことで何とか回復した…って、どうでも良いですね (ノ∀`) スミマセン
精気を取り戻せ


とりあえず僕の感想と若干の誇張にウソを交えながらお話を書くと、映画はMGMの獅子の目のアップからスタート(みんなが大好きな「アイ・オブ・ザ・タイガー」オマージュ)。1998年の感化院で向こう気の強いイイ面構えの黒人少年アドニス(アレックス・ヘンダーソン)が大暴れ→独房に入れられたところに、アポロの奥さんメアリー・アン(フィリシア・ラシャド)がやってきまして。少年の父親が自分の夫だったことを告げると、少年がその名を聞いたところで、タイトルの「CREED」が出て、超イイ感じなのですけれども。事前情報をあまり入れていなかったので、「あ、“孫”じゃなく“息子”設定なんだ!Σ(゚д゚;)」と少しビックリしましたよ。まぁ、「ロッキー」シリーズは時空のねじれがあるから、そこは気にしない、気にしない(自分に言い聞かせるように)。

で、舞台が変わって、2015年のメキシコ。すっかり青年に成長してシャープなマッチョボディになったアドニス(マイケル・B・ジョーダン)が草ボクシング試合に挑むんですが(控え室の場末感がまた1作目風)、長回しで撮っていて悪くない。試合にアッサリ勝利すると、数時間後には一流企業のオフィスっぽいところでデスクワークをしながらも、上司に辞表を提出しまして。大邸宅のシアタールームで父親とロッキーの対戦動画を観ながらシャドーボクシングをしたりと、本人はどうやら本格的にボクシングをやりたいみたいなんですけど、父親を輩出した地元のジムは非協力的。「オレを倒したら車をやる!ヽ(`Д´)ノ」と粋がって1人は倒したものの、もう1人(さりげなくPFPランキング2位!)にあえなくKOされちゃったりしてね。もう居ても立ってもたまらなくなったアドニスは止める母親を振り切って、単身フィラデルフィアに行くのです。


草ボクシングに挑むアドニス。レベルが低いとしても、自己流ボクシングで15戦無敗はスゴいよね。
メキシコで試合

息子を止めるメアリー・アン。ただ、アポロは超天才ボクサーだったし、ロッキーと絡むまではそれほど酷い目に遭ってなかったと思う。
怒るメアリー・アン


フィラデルフィアに部屋を借りて、行ったところはロッキーが経営するレストラン「エイドリアン」。ロッキーに「ボクシングを教えてくれ」と頼み込んで、最初はけんもほろろに断られるも、ロッキー自身もいろいろと感じるところがあって、結局はトレーナーになりまして。亡きミッキーのジムを仕切っている幼なじみのピートに、その息子レオとの対戦を打診されると、試合に向けてトレーニングスタート!ヽ(`Д´)人(`Д´)ノ ウォォォォッ! 2ラウンドで見事KOするのでした。この試合シーンのワンカット長回しは実にエキサイティングで、非常に面白かったですね~。


レストランに押しかけて直談判。でも、アポロの息子だというのは周囲には内緒にすることに(面倒くさいから)。
オレを鍛えてくれ

早速、トレーニングを始めるんですが、1作目に出てきたこれとか懐かしいなぁと。
1作目に出てきたトレーニング

2作目でやったニワトリ特訓にもホッコリ。確か「恋人たち」で光石研さんもやってましたな(誤解を招く文章)。
ニワトリを捕まえるトレーニング

レオとの試合はワンカット長回しで見せていて(実際のラウンドより時間は短め)、非常に楽しかったです。
vsレオ


公式戦デビューを勝利で飾ったアドニスは、ロッキーの家に戻って、すっかり仲良くなった近所に住むミュージシャンのビアンカ(テッサ・トンプソン)と一緒に「007/スカイフォール」鑑賞(5作目の「ナショナル・ランプーンズ」オマージュ…という無駄な深読み)。ロッキーが2階に上がると、シリーズ初のセックスシーンが少し流れるんですが、その時に映った亀は何を意味するのか?(1作目からのペット好きアピール? それとも性的なメタファー?) 翌日になると、アドニスはアポロの息子だとバレてしまって、世間の話題になりまして。記者会見で挑戦者を殴り倒してしまって対戦相手を探していた世界王者コンラン(アンソニー・ベリュー)のマネージャーの目にも止まり、「『クリード』の姓を名乗れば、王者との試合を組んでもらえる」ということで、少し悩みながらも戦うことに決めて特訓を開始しようとしたところ! なんとロッキーのガンが発覚するから、さぁ大変!ヽ(´Д`;)ノ ガーン!


ロッキーったら、ガンになってしまったのです…。
ロッキーが重病だ


しかも、ロッキーはエイドリアンが同じようなガンで苦しんで死ぬのを見ている&自分も早くエイドリアンやポーリーのところに逝きたいということで、治療は一切お断りの姿勢。心配するアドニスに「お前は家族じゃないYO!(`Δ´) カエレ!」なんて言い放つから、ロッキーを「叔父」と呼んで父のように慕っていたアドニスは超ショック。ビアンカのライブで挑発的な発言をしてきたチンピラを殴ったりと荒れるんですけれども。ロッキーの謝罪&説教や諸々を経て自分自身に向き合うと、「オレも一緒に戦う!ヽ(`Д´)ノ」とロッキーの闘病を支えながら試合の準備をするという、介護トレーニングを実施するのです!m9`Д´) ビシッ たぶん「ロッキーを介護しながら特訓している」というウワサは街に広まったんでしょうな。すっかりアドニスは“街の仲間”になっていて、トレーニングシークエンスの最後、バイクに乗った奴らと走って行ってロッキーを励ますシーンはね、実に感動的でしたよ…(しみじみ)。


「ファイナル」の時は生きていたポーリーもとうとう亡くなりまして。
ポーリーも死にました

さすがのロッキーも「オレにはもう何もない」なんて、やさぐれ気味なワケですよ。
オレにはもう何もない

だがしかし! アドニスったら「2人で戦おう」と言ってきましてね… (ノω・、) イイコダナー
2人で戦おう

なんと病室でジャンプ腕立てを実施! そう、これからは介護×トレーニングの時代。
病室でトレーニング!

病院の階段をダッシュで上り下りすることで足腰を鍛えたりしてね。
病院の階段を登れ!

その他、宇多丸師匠も愛用している酸素強化マスク(雑なデマ)を付けてのランニングやスピーディーなミット打ちも好みのタイプでした。
酸素強化マスク

トレーニングの最後の方の動画を貼っておきますね↓




そうして迎えた試合前、王者のコンランと記者会見の場で会ってみたら、労働者の息子なだけあって、「親の七光りめ!(`∀´)」なんて定番の悪口を飛ばしてくれるから、観客的には怒りゲージが溜まって良いムード。実際に試合が始まると、昔ながらの大味ボクシングを今の撮影技術で見せてくれて、これまたスムースに燃えるだけでなく。何がグッとくるって、その試合中のドラマですよ。


林家こぶ平が「テレビ探偵団」の泉麻人さんのレギュラーを奪った時の僕の気持ちとシンクロするかのようなコンランの発言(わかりにくい例え)。
親の七光りめ!


ハードな殴り合いで血が飛び散って“死”のイメージが漂う中、コンランの凄まじい右フックを食らって、倒れてしまうアドニス。そりゃあ物語上は100パーセント立ち上がる展開ですけど(苦笑)、すっかり映画に没入していた僕は「あの倒れ方は絶対起き上がれない」と思ったし、むしろお父さんが死ぬシーンがダブってしまって、すっかり「止めて… (ノДT)」と愚地夏恵気分だったんですが、しかし! 走馬燈のように過去がよぎる中、父が闘う場面が脳裏に浮かんだ瞬間、意識を取り戻して2秒で立つのです(誇張アリ)。しかも、同ラウンドをしのいだアドニスが「なぜ戦う」「何を証明したいんだ?」とロッキーに問われて答えたのが「オレは“過ち”じゃない」だから、これまた号泣ですよ。


コンランの豪快な右フックが炸裂。イヤな倒れ方をしたため…。
強烈な右フック!

会場にいた泉宗一郎先生たちも「絶対に起きない」と絶望したと思いきや!(「餓狼伝」より)
あの倒れ方は絶対に起きない!

なんと2秒で起き上がったからビックリですよ。お前の人生、アドニスの2秒!(よくわからない文章)
2秒で起きた!


ここから泣きながら書きますね。アドニス・クリード。死んだ父の遺産ですっかり大金持ちのイケメンであり、ちゃんとした大企業に勤めて昇進もしてるんだから、頭だって普通に良いでしょう。一人暮らしするにしても蓄えがある→バイトなんてする必要もなくボクシングに専念できる環境であり、階下に住んでいたビアンカをアッサリ恋人にする流れを見れば、コミュニケーション能力だって高め。つーか、ボクシングの才能だって十分あるし、よくよく考えればこんな奴に感情移入する要素はゼロな気がするんですけど、そんなことはなかった。

アドニスは、ずっと死んだ2人の親を肯定したかったんじゃないかと。まず、父との関係はわかりやすいですよね。父とロッキーの試合動画でロッキー側に立ってシャドーをしたのは、父とコミュニケーションを取りたかったからじゃないですか。愛人とセックスをして子どもができたことも知らずに死んでいった無責任さには怒りを覚えざるを得ないだろうし(そのせいで施設暮らしをするわけだから)、でも、尊敬もしている…という複雑な気持ちだと思うのです(ロッキーも似たような指摘をしてましたし)。

ただ、自分を産んで死んだ母に関しては、どうだったのかと。父がアポロだから息子の名をアドニスにするというのはね、若干のキラキラネーム感はありながらも、心からアポロを尊敬し愛していたのではないかと思えてスゲー泣ける。いや、不倫なんてベッキーライクに叩かれがちですが(そういえばベッキーはロッキーと一字違い…というどうでも良い文章)、でも命を賭して相手の子を産んだ彼女の愛は本物だったのではないかと。アドニスが「”過ち”じゃない」と証明したかったのは、自分自身の生まれてきた価値と、母も間違ってなかったという思いだったのではないかと。

もうね、妄想が過ぎて気持ち悪くて申し訳ないんですが(苦笑)、「アドニスが証明したかったのは、自分自身だけでなく亡き父と母の愛も含むんだな」と思った瞬間、涙量が倍。さらにロッキーがその言葉に胸を打たれて、闘病の決意をあらたにするだけでなく、作戦を「ガンガンいこうぜ」に変更するのだから、観客のハートが「やっちまえ!ヽ(`Д´)ノ」一色にバーニングした瞬間! 満を持してあのロッキーのテーマがかかるのだから、財宝を確認したジャック・リー・ビオンデ氏ライクに射精!(心が) 試合は判定負けになったものの、コンランと観客に認められて、アドニスは見事に自分を証明&亡き父を許しましてね…。最後は、ロッキーと一緒にフィラデルフィア美術館の階段を上ってエンドクレジットに突入。「ロッキー」シリーズを支え続けたプロデューサーのロバート・チャートフへの追悼テロップとともにエンドクレジットが流れて終わってましたよ。


こんな感じで終わってました。ロッキーが階段を上るのを苦労する日が来るとはなぁ… (ノω・、) グスン
階段の上の2人


この映画は褒めるところまみれなんですが、まず、スタローンがスゴい。いや、もう客観的に見られないというか、老いたロッキーが闘病するという状況だけで泣けてくるんですけど(昨年、ガンで亡くなったお義父さんが重なったりもしました…)、ここぞという時の目力や説教力が半端じゃなくて、年齢を重ねて前よりもさらにレベルアップした印象。それと、パンフや尊敬する映画評論家の町山智浩さんが「たまむすび」で語っていたことと被りますが、ロッキーがアドニスを育てる物語と、「ロッキー」シリーズをライアン・クーグラー監督に預けた状況が非常に似ていることにもグッときて。「ファイナル」でせっかく見事に終わった話を再起動させたのは、若い人にチャンスをあげたかったからなんですよね。「エクスペンダブルズ」でもそうですが、最近のスタローンは本当に優しいというか、映画人として素晴らしいと思うのです。

そして、大役を見事に果たしたマイケル・B・ジョーダンも良かった。なんかね、もうアポロの息子にしか見えなかったというか、「あの人に子どもがいたら、こんな感じだったのかなぁ」なんて思ったりもしてね。彼が主演の「フルートベール駅で」を観てから、もう一度観た時は、思い入れが増していて、さらに感情移入しちゃいました。その他、「クラウドと聞いて、雲を探すロッキーに萌え」とか「過去の回想シーンにデュークも登場して涙」とか「ミッキー譲りの『女は脚に来る』発言→『自慰はどうなの?』という長年の疑問」とか「トランクスに『クリード』だけじゃなく『ジョンソン』も入れるメアリー・アンの心遣い」とか「首の後ろを叩いて、レフェリーの指の本数を教えるカットマン(でも、レフェリーもわかってそう)」とか好きなところだらけなんですが…。今回、100点を付けなかったのは、納得がいかないところもあるからだったりします。


例えば、アドニスにはもっとアポロっぽい格好をしてほしかった…というのはウソです、すみません。
アポロのファッションセンス


率直に書くと、実の息子とロッキーの関係が上手くいってないという設定が残念でした。僕は「ファイナル」がスゲー好きで、ロッキーの息子が父と和解した場面では「良かったねぇ ( ;∀;)イイハナシダナー」と涙を流していただけに、「やっぱり父親と同じ街にいるのがイヤで恋人とカナダに行った」ってさぁ…。しかも、ロッキーがガンだって言うのに、電話の1本も寄越さない冷たさ。単に教えていないだけかもしれませんが、だったら教えろよと。まぁ、もしかするとこれが続編の伏線だったりするのかもしれませんが、ごめんなさい、この部分だけは全然納得できなかったです。あと、ヒロインのビアンカの取って付けた感も微妙に感じたし、僕はアポロは大好きだけど「派手な入場をしたのに撲殺された」ということをもっとバカにする人が出てきた方が観客の悔しさが増して良かった気がします。


カナダに行ってしまったロバート・バルボア・ジュニア。演じたマイロ・ヴィンティミリア、昨年はステイサムに殺されてましたな。
ロバート・バルボア・ジュニア

微妙に感じたビアンカ。アドニスにアドバイスをする存在が必要なのはわかるんですが…。
ビアンカ(テッサ・トンプソン)


それ以外だと、字幕で「フィラデルフィアチーズステーキ」を「チキンサンド」と訳したのはどうかと思ったぐらいですかね(ラップで「チーズケーキ」と韻を踏むのに!)。いや、基本的に英語力が著しく低い僕ですよ、普段なら絶対気付かないんですが、「世界にひとつのプレイブック」経由で食べたことがあっただけに即わかったのです ( ̄ー ̄) ニヤッ 人は、知らない言葉をキッカケに、いろいろと調べようと思ったりすることもあるワケで、料理名はそのまま訳した方が良いんじゃないかと思うんですが、いかがでしょうか。

ということでね、不満はありましたが、アドニスの物語としては最高でした。今回、アポロの息子というだけで無条件に応援したくなる気持ちになったことで、なんかね、著名人の2世を支えたりする人の気持ちが少しわかった気がします。2世だから恵まれてるだなんて言うのはキリがなくて、浮き輪さんがやっているポッドキャストのタイトルのように、人にはそれぞれ事情があって。たぶんこぶ平だって辛いことはあったんですよね(でも呼び捨て)。それと、今作を機にシリーズを一気に鑑賞して、「仕方ないと思っていたアポロの死は、遺された人たちにとっては迷惑だった」と思うようになったりと、年齢とともに見方が変わったのも楽しかったです。

ちなみに、気になるのがスタローンが示唆している続編ですが…。これは2作目に出てきたアポロの子どもたちが鍵になるんじゃないかと。一部では「なかったこと」になっているなんてウワサが流れていますが(苦笑)、思い出してください、アドニスの「アポロの息子」発言を聞いたロッキーは「ありえない」と言いましたが、それはこのぐらいの年齢の息子がいることがあり得ないという意味ではないか。「実は長男のハデス・クリードは打撃で死んだ父を軽蔑し、アマレスとムエタイを学び、最強の総合格闘家になっており、ボクシングを侮辱。怒ったアドニスは、柔術家になっていた姉アテナ・クリードの指導を受けながら、ボクサーとして総合のリングに上がるーー」なんて話はダメですかね (´∀`;) エヘヘ まぁ、もし本当に2作目の子どもたちの設定がリセットされているなら、「アドニスが父の敵であるドラゴに会いに行ったら、まだ地下格闘家として現役であり、アドニスはボクサーとしてデスバトルのリングに上がるーー」という内容でもよござんす。


ちなみにハデス・クリード役は「周囲を笑顔にするマッチョ」テリー・クルーズがいいなぁ。
テリー・クルーズ


ううむ、ダラダラと書いてきましたが、まだ新作映画の1本目ですけど、たぶん今年のベストになると思います。「ロッキー」シリーズは「観た後に体を動かしたくなる」という要素も大好きで、実は今作を観てからはほぼ毎晩これを聴きながらジョギングしてまして。夏までには体脂肪を8パーセントにしようと企んでいるのです。まだ“野獣の目”にはなっていませんが、すでに「おちゃのじかんにきたとら」の目にはなっている…って、なんだそりゃ ( ゚д゚)、ペッ まぁ、何だかんだ言ってストレートな話なので、シリーズを未見の人でも興味があったら劇場へどうぞ。おしまい。

宇多丸師匠の熱い時評がアップされているので、ぜひ聴いて!




ライアン・クーグラー監督×マイケル・B・ジョーダン主演作。良い映画だけど、あんまりな話… (ノω・、) グスン



サントラ。輸入盤もあります。音楽がスゲー良かったので、買う予定。



「ロッキー」シリーズ6作品収録のBlu-ray。ちなみに僕のスタンスはこんな感じ



最近のボクシング映画では、一番トレーニング&試合描写がリアルだった印象。僕の感想はこんな感じベスト10に入れても良かったかなぁ。