『The North Face 100 北京国际越野挑战赛』
久しぶりのロングトレイルレースに挑む…大丈夫か?
昨年12月の杭州トレイルレース以来となる山道に不安も多いが、ナイトトレイル、未知の山へのワクワク感で気持ちを盛り上げて挑んだ。
今回は宿も食事も池ちゃんと行動を共にした。
土曜日14時にスタート、翌日18時までの28時間制限の100kmレースに約500名がエントリー、他にも50km、25km、10kmの部があり、初心者でも楽しめるよう考慮されていて、会場は小雨ながらいい雰囲気だ。100km参加の日本人は池ちゃんと2人のようだ。
北京郊外にある凤凰岭景区が会場、聳え立つTheNorthfaceの赤いゲートが眩しい!
スタート直後は舗装路を7km程駆け上り、山道に入って行く。
すでに息が上がっており、前半で潰れないように自分のペースを守ろうとするが、身体と感覚がマッチして来ない。
キツい山道が続き、後続に抜かれるほうが多い。
足の踏ん張りが効かない感じがずっとあり、グイグイ行くことが出来ない。
途中からトレッキングポールを片方だけ使って行く。
CP3の35km関門に18時過ぎに到着。
ここが前ちゃんの言っていたポイントなのかな、と思いながらホッと一息。
カップ麺を椅子に腰掛け食べていると、隣に来た中国人ランナーが話し掛けて来た。
上手く返答出来ないので、日本人とわかり、すぐに英語に切り替えて話を続けてくれた。
すごくフレンドリーに、まわりの選手にも日本人がいることを話している。
たちまち数人が集まって来て、握手や挨拶を交わす。
20分位休憩、ヘッドライトを装着し、意気投合したその彼と一緒に出発。
だが、登りでは自分が遅くなり、下りでは前半に足底を痛めた彼が遅い。
それでもすでに互いに相手の状況と気持ちを汲み、行動を共にする。
また、久しぶりのナイトトレイルという非日常世界が広がり、ちょっとした冒険心をくすぐるのが楽しい。
階段状の山道を歩き続け、CP4の49km関門に22時に到達する。
ここで2回目のカップ麺をコーラと一緒に頂く。
彼も足の痛みが表情に表れて来て、ドクターに見せたところ、ドクターストップを宣告された。
残念だが、先も長く、無理は出来ないので、微信交換してここで別れることになった。
いつものパターンで少し前から足元がしっかりと登りも踏ん張れるのがわかるし、ペースも若干上がるので、前のランナーをパスして行けるようになる。
間も無く日が変わり、夜中の山道を楽しむ余裕が出て来たようだ。
60km通過、70kmで3回目のカップ麺を食らう。
5時をまわり、薄っすらと空が白み始め、ようやく朝を迎えられた。
6時半、16時間半で80kmCPに到着するも、食パンを食べている途中で吐き気を催す。
吐こうとしても出ないので、落ちかせてから最後の難所、1276mの阳台山越えに向かう。
残り20km、足もまだ動いていた、このまま自分のペースで登って行けば大丈夫といい聞かせて進む。
ところどころ、登りが険しくなると体力を奪われてペースが落ちる。
疲労と空腹感が更に体力を低下させる。
高度が上がり、気温も低下して来て、選手によっては携帯のエマージェンシーブランケットを身体に巻くものも出て来た。
うんざりするほど登り、山頂手前の86kmCPにやっと到着する。
何か取らなければハンガーノックを免れないと思い、玉子わかめスープを流し込む。
山頂見えて来たところで雨が降り始める。寒い。
山頂でペラペラのレインコートを羽織り、下りに入る。
あとは下り一辺倒と思っていたのが、大間違いで、ここからが1番きびしく、長かった。
稜線のコースのため冷たい雨風にさらされながら、アップダウンを繰り返す。
足下が悪く、50kmの部のランナーも多くなり、渋滞するのでなかなか進めない状態がしばらく2時間位続いた。
90kmを超えて、ソイジョイやあんパンを取るも、力が出て来ない。
最後の95kmCPは有名なお寺の敷地内だった。
周りも奇岩が多く、おそらく晴れていれば風光明媚な階段のコースを登り降りする。
正直言って、ここでこの観光コースは要らないと思った。
ここを抜けて、一般道に出て来て、残り3km。
しかしながら、走る気力と体力が無くなっていた。
雨足も強くなる中、ひたすら歩く。
会場が見えたものの、残り1200mの案内板に、愕然とする。
残り500mとなったところでようやく走り始める。
ゴールゲートで雨宿りしているのか、フィニッシュライン上で選手を迎え入れ、メダルを掛けてもらう。
22時間25分50秒
長い1日が終わった。
更衣室がないので上だけ着替え、下はそのままでシャトルバスに乗り、地下鉄駅に池ちゃんが傘を持って迎えに来てくれた。感謝。
そのまま兰州牛肉面屋さんで腹ごしらえさせてもらってからホテルに帰って来た。
洗濯して、シャワーを浴びる。
外は雨だし、歩けないし、ホテル内の中華レストランで外卖して、ビールを買って、部屋で打ち上げ!
19時半に就寝…至福の時間。。
100公里:凤凰岭景区停车场——车耳营村——防火道(车耳营-七王玟-管家岭段)——过管家岭村右转——阳台山景区门——金山寺——泉水——望京塔(CP1)——鹫峰公园沐春亭(SP1)——南安河村——狂飚采摘园——狂飚乐园(CP2/SP2)——防火道——红枫林度假村——三柱香——四棵树——植物园樱桃沟(CP3)——植物园(SP3)——香山北门——香山东门——香山南墙——香山西墙铁门——鬼笑石——森林公园东门(CP4/SP4)——茶棚——水库(CP5)——鹿苑防火道——挂甲塔——好汉坡(CP6)——老望京(SP5)——小小五——南坡村(CP7)——狂飚乐园(SP6)——军庄路寨口村路口——寨口火车站——妙峰古道牌楼(CP8/SP7)——冷风口——庙洼(SP8)——阳台山顶——大风口——小风口——高压线塔——黄普院(CP9)——景区南线朝阳洞——龙泉寺(SP9)——景区中线爱情同心林——仙人洞——雄狮峰——修仙椅——白塔水库——景区北线荫凉亭——魔崖石刻——景区公路(CP10)——停车场。