監督:マイケル・ドハティ
キャスト:カイル・チャンドラー/ヴェラ・ファーミガ/ミリー・ボビー・ブラウン
配給:ワーナー・ブラザース/東宝
公開:2019年5月
時間:132分
2014年に世界的大ヒットとなった『GODZILLA ゴジラ』の続編で,同一世界観で描かれた2017年の『キングコング/髑髏島の巨神』に続く“モンスターバースシリーズ”の第3弾として公開中の『ゴジラ/キング・オブ・モンスターズ』を今夜は紹介。日本ではゴジラ65周年記念作品でもあり好調な出足を見せているが,全米では首位デビューこそ果たしたものの,前作『GODZILLA ゴジラ』のオープニング興収の半分と,苦しいスタートとなった。監督には『X-MEN2』などの脚本を手掛けたマイケル・ドハティが抜擢されている。
ゴジラが巨大生物ムートーと死闘を繰り広げ,サンフランシスコに壊滅的な被害をもたらしてから5年。その戦いに巻き込まれ,夫マーク(カイル・チャンドラー/吹替:田中圭)と破局を迎えた科学者エマ・ラッセル博士(ヴェラ・ファーミガ/吹替:木村佳乃)と娘のマディソン(ミリー・ボビー・ブラウン/吹替:芦田愛菜)らは,中国・雲南省にあるモナーク基地で,孵化した“モスラ”の幼虫との交信を試みていた。しかし,そこを環境テロリストのアラン・ジョナ(チャールズ・ダンス)率いる傭兵部隊が襲撃。母娘と共に怪獣と交信する装置“オルカ”を強奪する。
一方,巨大怪獣の存在が公になり,公聴会で追求を受けていた“モナーク”の芹沢博士(渡辺謙)とグレアム博士(サリー・ホーキンス)は,中国の基地襲撃の報を聞き,マークに協力を要請する。アラン達がモナークの南極基地の氷塊に眠る怪獣“モンスターゼロ”を目覚めさせようとしていることを突き止め急行したマークたちだったが,銃撃戦のさ中,氷塊に仕掛けられた爆弾が爆発。ついに目覚めた“モンスターゼロ(=キングギドラ)”の驚異的な破壊力に襲われる。そんな彼らの前に,ギドラの復活を察知した“ゴジラ”が出現。こうして,怪獣たちによる世界の命運を掛けた戦いが始まるのだった…。
ハリウッドらしいヒューマン・ドラマをキチンと絡めつつ,昭和ゴジラへのリスペクトが過剰に盛り込まれている。日本人のDNAに染み付いた『ゴジラのテーマ』や『モスラの歌』,そして昭和ゴジラのファンたちを熱くさせるモスラ,ラドン,キングギドラたちの復活。主役のゴジラをはじめ,どの怪獣も格段にアップグレードしているのだからたまらない。逆にこの“怪獣キャスト”の多さが,日米での評価の差を生んだかもしれないと危惧してしまう。
日本人的には,渡辺謙がオリジナルの英語版で,自ら提案し唯一の日本語の台詞となった「さらば,友よ」にも,過去作への最大の敬意を感じられたりする。そんなん含めて「5つ★」出しちゃう!
ちなみに,終盤で登場する見慣れない怪獣たちは,前作とは別個体でメスの“ムートー”,マンモスみたいな二足歩行の“ベヒモス”,蜘蛛みたいな触手を持つのが“シラ”,岩のような表皮のやつが“メトシェラ”という名。
モンスターバースシリーズ次作『Godzilla vs. Kong』の全米公開は来年5月22日。小栗旬の出演が発表されている。
クタ評:★★★★★
「クタ評」5つ星★作品まとめ
渡辺謙作品まとめ
デヴィッド・ストラザーン作品まとめ
サリー・ホーキンス作品まとめ
田中圭作品まとめ
木村佳乃作品まとめ
芦田愛菜作品まとめ
『ゴジラ』シリーズ作品まとめ
◆シリーズ一覧◆
『GODZILLA ゴジラ』(2014年)
『キングコング/髑髏島の巨神』(2017年)
『ゴジラvsコング』(2021年)
『ゴジラ×コング/新たなる帝国』(2024年)