監督:アダム・ウィンガード
キャスト:アレクサンダー・スカルスガルド/ミリー・ボビー・ブラウン/レベッカ・ホール
配給:東宝/ワーナー・ブラザース
公開:2021年7月
時間:113分
和製ゴジラを総復習した“夏休みゴジラ大祭”をやってる間に公開からひと月経ってしまったが,今夜はハリウッド版ゴジラの最新作を紹介。こちらは,2014年に公開された『GODZILLA ゴジラ』を皮切りに,『キングコング/髑髏島の巨神』『ゴジラ/キング・オブ・モンスターズ』と,同一世界観で描かれる“モンスターバース”シリーズ。ハリウッドの総力を結集して映像化されるゴジラが“世界一”の貫禄と迫力で迫ってくる。
今回は『キングコング対ゴジラ』以来59年ぶりに実現した破壊神ゴジラvs守護神コング。予告で殴り合う2体のシーンが印象的だったが,あれって全然序盤で,クライマックスなんてホントど迫力! 監督にはアダム・ウィンガードが抜擢された。
キングギドラとの戦いに勝利したゴジラが“怪獣の王(King of the Monsters)”となってから5年後,コングとゴジラには古くから因縁がある事が判り,研究機関“モナーク”は髑髏島の基地内のドームにコングを収容していた。しかし,巨大化しパワーを持ったコングにとっては,施設での生活はストレスを感じさせるものだった。コングの研究・監視を続けてきた言語学者のアイリーン(レベッカ・ホール)と,髑髏島の先住民イーウィス族の少女で養子のジア(カイリー・ホットル)は,ゴジラに対抗するプロジェクトとしてコングを南極へ移送するため,地質学者ネイサン(アレクサンダー・スカルスガルド)らの艦隊に同船する。
一方,ポッドキャスト『大怪獣の真実』を配信する陰謀論者のバーニー・ヘイズ(ブライアン・タイリー・ヘンリー/吹替:尾上松也)は,フロリダにあるハイテク企業“エイペックス社”を襲撃するゴジラに遭遇。破壊された社内で謎の装置を発見する。モナークに復帰したマーク・ラッセル(カイル・チャンドラー/吹替:田中圭)の娘マディソン(ミリー・ボビー・ブラウン/吹替:芦田愛菜)は,ゴジラが人類を襲った理由を求めて,友人のジョシュ(ジュリアン・デニソン/吹替:田中裕二)と共にフロリダに向かい,バーニーに接触しようとするのだったが…。
小栗旬のハリウッド・デビュー作としても注目されたが,コロナ禍で当初公開予定より1年以上後ろ倒しとなった。本編ではほとんどキャラ紹介もないが,小栗旬の演じる芹沢蓮は,前作『ゴジラ/キング・オブ・モンスターズ』までモナークの主要メンバーだった芹沢猪四郎博士(渡辺謙)の息子で,エイペックス・サイバネティクスの主任研究員。ハリウッド・デビューにしては,なかなか良い役どころではないか。
終盤でその小栗旬が絡む辺りから若干ビミョーな雰囲気にはなるが,補って余りあるインパクトのある映像と,前作から続投のマディソンの活躍など,バランスのとれた娯楽大作。
続編構想もあるらしいが,良い意味でピークを迎えた感はある1本。個人的に“モンスターバース”シリーズの総括として感謝と敬意と感動を込めて,5つ★出しておこうと思う。
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◆シリーズ一覧◆
『GODZILLA ゴジラ』(2014年)
『キングコング/髑髏島の巨神』(2017年)
『ゴジラ/キング・オブ・モンスターズ』(2019年)
『ゴジラ×コング/新たなる帝国』(2024年)