監督:パティ・ジェンキンス
キャスト:ガル・ガドット/クリス・パイン/ロビン・ライト
配給:ワーナー・ブラザース
公開:2017年8月
時間:141分
X-MENシリーズの『LOGAN/ローガン』,MCUの『スパイダーマン/ホームカミング』に続き《アメコミ夏祭り》のシメを飾るDCEUのニューヒロイン作品。DCコミックスには1941年から登場したワンダーウーマンは"DC Trinity"としてスーパーマン,バットマンと肩を並べる人気者。だが,単独の実写映画化は初となる。
監督は,長編2作目で大抜擢となった女性監督パティ・ジェンキンス。すでに『バットマン vs スーパーマン/ジャスティスの誕生』で登場したワンダーウーマンが,まだ世間知らずな100年前の物語が描かれてゆく。
ヒッポリタ女王(コニー・ニールセン)がこねた粘土に,ゼウスが命を吹き込んで産まれたプリンセスのダイアナ(ガル・ガドット)。女性だけのアマゾン族が住むセミッシラ島で育った彼女は,幼い頃から戦士になることを夢見ていた。反対していた母親のヒッポリタ女王も,妹のアンティオペ将軍(ロビン・ライト)の説得もあり,それを了承する。こうしてダイアナは誰よりも過酷な修行を繰り返し,アンティオペに勝るとも劣らない強さを得る。
そんなある日,外界から隔絶されているセミッシラ島に,アメリカ人スパイのスティーブ・トレバー(クリス・パイン)が乗る飛行機が不時着する。初めて見る男の姿に興味津々のダイアナだったが,スティーブから外の世界では大きな戦争が勃発し,ドイツ軍のドクター・ポイズン(エレナ・アナヤ)が新兵器のマスタードガスを開発していることを聞き出すと,“外の世界”の悲惨さにショックを受ける。戦いの神アレスの関与を確信したダイアナは,恐るべき野望を阻止するため,スティーブとともに島から旅立ち,ロンドンへ向かうのだったが…。
どうしてもMCUに追いつけない感のあるDCEUだが,“らしく”と言うか“奇をてらって”と言うか,新進気鋭の女性監督で勝負に出て,大当てしてきた。神話とファンタジーとアクションの見事な融合。エレガントで凛々しいワンダーウーマン。MCUによくある他のヒーローの共演などを極力排除した正統派で硬派。しかしちょっぴり天然系のユーモアも入れてくる。個人的には初恋的な展開は邪魔な気もしたが,とにかくもうそこに居るのは『ワイスピ』シリーズのジゼルじゃなく,魅力的なヒロイン・ダイアナ。理想主義者で純真な若き日の姿も,現代の経験豊富で思慮深い成熟した女性戦士の姿も,しなやかに映像にしたパティ・ジェンキンス監督はお見事。
DCEUのシリーズとしては,11月23日から『ジャスティス・リーグ』の日本公開が決定している。さらにこの作品の続編となる『ワンダーウーマン2』も,2019年12月の全米公開が発表。MCUとDCEUの今後のヒーロー展開が,ますます楽しみになってきた。
クタ評:★★★★☆
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◆シリーズ一覧◆
『ワンダーウーマン 1984』(2020年)
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『ワンダーウーマン』
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