シビル・ウォー／キャプテン・アメリカ

原題：Captain America: Civil War
監督：アンソニー・ルッソ／ジョー・ルッソ
ｷｬｽﾄ：クリス・エヴァンス／ロバート・ダウニー・Jr／スカーレット・ヨハンソン
配給：ウォルト・ディズニー・スタジオ・モーション・ピクチャーズ
公開：2016年4月
時間：147分

【くた★むび】について

『アイアムアヒーロー』の舞台挨拶で，大泉洋が「ヒーローがたくさん集まる映画もありますよね。でもヒーローは大泉洋ひとりだけでいい！」とライバル視してみせた作品を紹介。『キャプテン・アメリカ』シリーズ３部作の完結編で『アベンジャーズ／エイジ・オブ・ウルトロン』の１年後の物語となっている。

数々の危機から世界を救ってきたスーパーヒーロー・チーム“アベンジャーズ”だが，ナイジェリアのラゴスでテロリストと戦う際に市民を巻き込み，多くの死亡者を出してしまう。この件で国際社会からの批判を浴び，彼らを国連の監視下に置き，許可なしでの活動を禁止する“ソコヴィア協定”が作成される。

『エイジ・オブ・ウルトロン』のクライマックスの舞台となったソコヴィア戦の遺族となった母親から叱責され，ウルトロン計画の失敗を後悔していたトニー・スターク/アイアンマン（ロバート・ダウニー・Jr）は，アベンジャーズを守るために，この協定を受け入れざるをえないとの考えを示す。一方，スティーブ・ロジャース/キャプテン・アメリカ（クリス・エヴァンス）は己の信念を貫き，これに強く反対する。

そんな中，ウィーンで開かれたソコヴィア協定の署名式で爆破テロが発生し，演説中のワカンダ国王ティ・チャカ（ジョン・カニ）をはじめ，多くの犠牲者が出る。監視カメラの映像に映っていたロジャースの旧友バッキー・バーンズ/ウィンター・ソルジャー（セバスチャン・スタン）が容疑者として指名手配される。アイアンマンとの対立が深まる中，重い決断を迫られるキャプテン・アメリカだったが…。

“アベンジャーズ”が意見の対立から２派に分裂，それぞれの信じる正義を胸に戦うことになる。２派の構図は次の通り。
チーム《キャプテン・アメリカ》
スティーブ・ロジャース/キャプテン・アメリカ
ジェームズ・"バッキー"・バーンズ/ウィンター・ソルジャー
サム・ウィルソン/ファルコン（アンソニー・マッキー）
クリント・バートン/ホークアイ（ジェレミー・レナー）
ワンダ・マキシモフ/スカーレット・ウィッチ（エリザベス・オルセン）
スコット・ラング/アントマン（ポール・ラッド）
チーム《アイアンマン》
トニー・スターク/アイアンマン
ナターシャ・ロマノフ/ブラック・ウィドウ（スカーレット・ヨハンソン）
ジェームズ・"ローディ"・ローズ/ウォーマシン（ドン・チードル）
ティ・チャラ/ブラックパンサー（チャドウィック・ボーズマン）
ヴィジョン（ポール・ベタニー）
ピーター・パーカー/スパイダーマン（トム・ホランド）

初めてMCU（マーベル・シネマティック・ユニバース）作品を観る人には，キャラとストーリーが若干判りづらいかもしれない。予習として『キャプテン・アメリカ／ザ・ファースト・アベンジャー』(2011年)，『キャプテン・アメリカ／ウィンター・ソルジャー』(2014年)，『アベンジャーズ／エイジ・オブ・ウルトロン』，『アントマン』の４作だけでも見てから劇場に行くと，この作品が十二分に楽しめること請け合い♪

『キャプテン・アメリカ』シリーズではあるが『アイアンマン3.5』『アベンジャーズ2.5』と言える構成がバランスよく組み込まれた充実の１本。『アメイジング・スパイダーマン2』でも触れたように再リブートする新スパイダーマン役のトム・ホランドは初々しいし，若返ったメイ伯母さん（マリサ・トメイ）も登場。色んな意味でMCUの今後の展開に興味が尽きないGW最高の作品となった。