Domino 8 Beta-2を試してみよう ! -12-
<話題の履歴>
前回は、Message Recall Request文書の中身を調べてみました。
今回はMessage Recall機能を設定を変更しながらもう少し調べていきます。
まず、皆さんも疑問に思われているかも知れませんが、このMessage Recallの機能で、読まれていないMailをRecallする際に何を判断基準にしているかということです。
Notes/Dominoですから、未読Flagを参照して削除しているのではないかと考えるのが妥当な線です。
では、実際に、この動きを試してみることにします。
以前のテストと同様に3人にMailを送信し、一人は既読の状態にし、もう一人は一度読んで既読にした後に再度未読に変更します。
最後の一人は、DWAの設定でPreviewでは既読にならないように設定しておき、DWAでPreviewでMailを読みます。
この状態だと期待する結果は未読にしている2名だけRecallが成立するハズです。
Recall Reportを確認すると以下のようになっています。
このReportでは順序が逆ですが、既読にしていたUserだけRecallが失敗し、他のUserはRecallが成功しています。
つまり、予想した通り未読Flagで未読/既読の判断を行っており、Previewで読んだり、一度読んだMailを既読に戻しているような場合は未読と見做されRecallが行われてしまうのです。
或いは皆さんの中にはMobile DeviceでMailを読んでおられる方も多いと思いますが、Mobile Deviceで読んだ場合も未読のままになっているような場合はRecallされてしまうということになります。
更に、UserがMail転送を行っている場合は、転送先までMailを辿って取り戻すことはできません。
このように、Recall機能は活用する前にこういうことを理解したうえで利用しないとUserに無用な混乱を招くこともあるのです。
また、皆さんの中には、過去のMailを変更して送りなおすということをされる方もいらっしゃるかも知れません。
この場合も少し試してみたいと思います。
先ほどテストで送信したMailを編集して送信し直す訳ですが、二人のUserのMailは既にRecallされて削除されており、前回のMailは無い状態になっていますし、一人は既読の状態になっています。
今回は、Mailを再送しますが、受信者側では誰も読まないようにしたまま、Recallを実施します。
Recall Reportを確認すると以下のようになります。
前回Recallが成立したUserはMessageが削除されたためにRecallが出来ないというようになっており、前回Recallが失敗したUserは今回も失敗しています。
つまり、この際にRecallしようとしているMailは前回送ったMailになっているのです。
前回、Recall要求文書の中身を見ましたが、RecallはRecallMessageIDとRecallUNIDで判断されていると書きましたが、同じ文書ですから、RecallUNIDは全く同じ値が設定されています。
RecallMessageIDは送る毎に後半が異なっています。
Recall要求文書のRecallMessageIDと元のMailの$MessageIDを比較すると以下のようになっており、完全に一致しています。
それでも、このCaseの場合Recallが失敗してしまうのです。
これがBugなのか仕様通りの動きなのかは現時点では明らかではありません。
この現象に関しては別途調べてみたいと思います。
今回は、Message Recallの機能について、2つのパターンで検証し注意事項を述べました。
次回も、もう少しMessage Recallの機能を検証します。