ウイグルの事態が何故に起こったか。
常にアメブロ政治ランキング上位を誇るアジアの真実 さんより引用させていただきます。
http://ameblo.jp/lancer1/entry-10295126324.html
・新疆ウイグル自治区で再び大規模な住民蜂起 ~拡大する占領地での独立運動~
テーマ:中国・チベット問題【ウイグル暴動】ウルムチで再び衝突 カシュガルでも暴動の動き:産経
中国・新疆ウイグル自治区で起きた暴動で、ウルムチでは7日午前、ウイグル族住民約200人が家族が拘束されたことに対する抗議行動を行い、再び警官隊と 衝突した。この衝突での死傷者は確認されていないが、暴動の死者は16人増えて156人となり、負傷者も1080人に上っている。
また、中国国営新華社通信は7日、同自治区カシュガルで6日夜、200人以上の住民が中国最大のモスク(イスラム礼拝所)「エイティガール寺院」に集まろうとしたところを警察が排除したと伝えた。
当局はウルムチのほか、ウイグル自治区内のカシュガル、イリ・カザフ自治州、アクスでも暴動を扇動し、組織しようとする動きがあるとしている。
香港の人権団体によると、当局はカシュガルなどウイグル独立派の活動が盛んな同自治区内の4地域に、3万人を超える治安部隊を配置、厳戒態勢を敷いている。
中国指導部が最も懸念するのは、ウイグル族の不満が連鎖的に爆発し、周辺各地に暴動が飛び火することだ。他の少数民族にも波及すれば、事態の深刻 化は免れない。当局は現地でインターネットを遮断し、国際電話をかけられないようにするなど情報統制をさらに強化する見通しだ。
ウルムチの暴動では、車両261台や商店203軒が焼かれたり、壊されたりしたとする当局は、すでに主導的な役割を果たした人物やグループに対する捜査を進めており、これまでにウイグル族ら約1434人を拘束した。
とうとうウイグルにて大きな暴動が起きました。現時点で死者は156人ということですが、これは中国政府の発表であることを考えると、その規模は少なくとも数倍はあると思われます。かなり大規模な事態に発展しているようです。
北京オリンピック時にチベット人が自由と独立を求めて多数蜂起し、中国がそれを軍事力を持って無慈悲に弾圧・虐殺した事件は記憶に新しいところですが、今回のウイグルでの暴動はそれと全く同じ構造であると考えて良いと思います。
新疆ウイグル自治区は、チベットと同じく中国が戦後侵略し、自治区としている地域です。トルコ系イスラム教徒が住む東トルキスタン共和国を、 1949年に中国が軍事侵攻を行って奪い取った土地です。その後中国政府の政策「大躍進政策」の失敗による大飢餓などの影響で、数千万が死亡するなど、中 国の圧政に長く苦しめられた人々が住んでいます。また、中国政府がこの土地に作った核兵器施設や核実験で20万人の人々が死亡しているという調査結果もあ ります。
このように、チベットと同じく、中国による軍事的侵攻、虐殺、圧政、人権侵害に苦しめられている新疆ウイグル自治区では以前から 独立運動の動きも中国政府の目を恐れながらも続けられてきました。今回は、おもちゃ工場で中国人がウイグル人を殺害するという小さな事件をきっかけに、常 に中国へ対して大きな不満をもつウイグル人達が蜂起したというのが、ことの真相です。
中国政府はチベット問題の教訓を得て、より姑息な手段に出ています。チベットでの暴動事件の際には、中国が徹底的な情報管制を行い、完全に情報をシャットアウトしました。これには外国メディアから激しい非難を浴び、より問題を大きくする結果となりました。
しかし今回は、早急に映像を出し、操作されているとは言え、いくつかの情報も発表しています。しかしながら映像を見ると、公安の 車を破壊するウイグル族に対し、血を出して大けがをしている中国人女性が映し出されるなど、「加害者のウイグル人と被害者の中国人」という印象操作を行う 目的であることがあまりにはっきりしています。中国は、チベットでの教訓から、外国メディアの批判をかわしつつ、操作された情報を流すことで、この事件の 真相を、隠そう画策を行っているようです。
日本のマスコミでもさすがにこのウイグルでの暴動について報道が行われています。私もいくつかのTVニュースを見ましたが、事件は伝えているもの の、事の真相が全く伝わっていない。ある番組では、古くからこの地に住むウイグル民族と漢民族の衝突」と伝えていました。確かにそうです。しかしそれで は、「中国の一地方の小さな住民対立」くらいの印象しか残りません。それは事件の真相ではありません。「戦後中国がウイグルに軍事侵略し、虐殺や圧政を繰り返してきた」という肝心のキーワードを伝えないため、この事件がなぜ起きたのか。どういう意味を持つのか。という真相が全く伝わっていないのです。
数年前までは、この日本においては”チベット問題”を口にすることさえタブーでした。しかしながら、ネットの 発達と北京オリンピック時の聖火リレーをきっかけに、多くの国民がチベット問題に触れるようになりました。そして我々は、ウイグル問題(東トルキスタン) というチベット問題と性格を同じにする問題が存在していること、そして中国が今までウイグルに何をしてきて、今もまた何をしようとしているのか。それを知 り、理解しておく必要があります。今回の事件は大きなきっかけとなるはずです。