人知れず微笑まん-心の蟻地獄


あなたの心と身体を傷付ける人の、

いいところを探してはなりません。

いいところを見てはなりません。


あなたにとって、悪い人は悪いのです。

あなたが悪いわけでは、決してないのです。

犯人は、そいつです。

多少の世話をしてくれていたって、

原因は、そいつです。

そいつが悪者です。


人間は、未熟ですから、完璧ではありません。

良いところ、悪いところ、両面あるのが人間です。


仮に性格などが100あるとします。

100すべて、いい人なんていませんし、

100すべて、悪い人ということもありません。


自分にとっては、99悪く、残る1だけであっても、

そこが素晴らしいと感じる人ならば、

人間関係を維持出来ます。


人間は、

100のうちのいくつ良いのか

という基準で判断しているのではなく、


100のうちのそれぞれ個々の中身が、

自分にとってどうか、ということで、

人間関係を継続しているものです。


100のうち、よいところが99ある人であっても、

残る1がひどければ、その人を否定してしまうのです。


殺人鬼だって、いいところはあるかも知れません。


例えば、

動物には優しかったということや、

自分にとっては優しかった、

ということもあるでしょう。

しかし、

それをもってその人をすべて肯定は出来ないはずです。


繊細な人は、

他の人を否定出来ずに、自分を否定します。


自分の心と身体を傷付ける相手であっても、

「自分が悪いから…」と考えてしまいます。


でも、

「このままではいけない」と思います。

なんとか、それを改善しようと試みます。

自分を苦しめる人の、いいところを探そうとします。

そしてまた、傷付けられ苦しみます。

悪循環です。


これが、心の蟻地獄です。



西淀川児童虐待死事件がありました。

母親らは、小学校4年生の女の子に
躾と称し、殴るけるの暴行を繰り返し、寒空の下、ベランダに閉め出し、眠らせないようにしていました。
与えるものは、一日に、
自分たちの食べ残しで作ったおにぎり1個と
水は、500ミリリットルのペットボトルを1本程度だったといいます。

死亡前夜の4月4日夜にも暴行し
「今すぐ出て行け」と怒鳴ると、
女の子は、
「夜は怖いので朝まで待ってください」と言ったそうです。

そして、寒空のベランダで衰弱死です。


小さな子供の場合は、周りが助けるしかありませんが、
この女の子は、それでも、「お母さん」「お母さん」なのです。
ですから、逃げることも出来ないのです。
これも心の蟻地獄なんです。


カルト集団に洗脳された人々ももちろん、心の蟻地獄に陥っています。


対象が誰であっても、
たとえ、自分を生んだ親であっても、
心の中で、線引きをしない限り、心の蟻地獄から、脱出することは難しいものです。


人を責めずに、自分を責める、繊細な人には、

一日も早く心の蟻地獄から脱出されること祈るばかりです。




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