The Long Goodbye. | 『TMダイエット〜T理論と気功で頑張らずに痩せる!?〜パクリ気功団の挑戦』

『TMダイエット〜T理論と気功で頑張らずに痩せる!?〜パクリ気功団の挑戦』

東京・新宿にて、「まといのば」公認のパクリでダイエットを中心にセミナーを開催しております。ブログにてそのお知らせをしております。

昔好きだった小説に、こんな名言(迷言?)があります。

 

「アルコールは恋に似ている」と彼は言った。「最初のキスは魔法のようだ。二度目で心を通わせる。そして三度目は決まりごとになる。あとはただ相手の服を脱がせるだけだ」

 

 

自分の話で恐縮ですが、いつの間にかキスや心を通わせることを忘れて、「ただ相手の服を脱がせるだけ」になってしまっていたようです。すなわち論理の鎖を忘れて、結論や答えに飛びついて物事を理解してしまっていたということです。

 

論理とはロゴスであり、ロゴスとはアルケー(万物の原理)であると知っていたはずなのに。いや、知っているだけではダメだということですね。

c.f.「はじめに言葉ありき」(新約聖書)が「アルケーはロゴスである」(古代ギリシャ哲学)と読めるワケ 2016年01月23日(本家ブログ)

c.fΕν αρχηι ην ο Λόγος 神はどこに?悪魔はどこに? 2016年03月03日(本家ブログ)

 

鎖は連なるからこそ鎖足り得るように、論理も連なるからこそ力が宿ります。逆に言えば、連なることがなければ力を持ちません。

 

論理と鎖といえば、本家主宰がかつて話してくれた大前研一さんの博士課程の試験でのエピソードを思い出します。

 

本家の記事から引用します。

 

たとえ、答えを知っていても、そこに至る過程が正確でなければ、それは意味がありません。

c.f.答は合っていた。だが、博士課程試験は落とされた。「お前が一番危険な人間だ」 2012年10月25日

 

大前研一さんは、MITの博士課程在籍中、博士過程試験を受けます。

その試験で見事に正解したにも関わらず、博士過程試験を落とされます。Failです。

驚くことに、その問題に不正解だった友人は博士過程を通過しています。

 

正解したものが落とされ、不正解なものが合格することに納得できない大前さんが、教授に詰め寄ると、教授はこう言います。

 

「お前が一番危険な人間だからだ」

 

 

その理由もきわめて論理的です。

(引用開始)
原子炉設計に「結果的に答えが合っている」は通用しない。なぜその答えになるのかという道筋を説明できなければいけない。道筋さえ正しければ、あとの計算は代わりの者だってできる。MITでは論理を構築できるかどうかが問われるのだ——そんな説明を受けた。

「お前たちは将来、原子炉の指導者になる。ならば、考え方をきちんと書かないで答だけ合っているような危ない人間を卒業させるわけにはいかない」

(引用終了)

 

(本家ブログ)

ここで含意されているのが、原子力研究もMITも共同体ということです。僕たちはついついチョムスキーとかクリプキ とかDr.Tといった個人名に反応してしまいがちですが、天才たちの背後には必ず共同体があります。

 

そしてその共同体は論理の鎖をシェアすることで成立します。仮に何か事故でその天才の頭脳が失われたとしても、論理の鎖さえ残っていれば、また別の天才がその論理を発展させます。

 

そういえば、本家M理論ではアリストテレスを引いて、人間の最小単位は共同体であるとします。

c.f.おおよそ、持っている人は与えられて、いよいよ豊かになるが、持っていない人は、持っているものまでも 2018年10月26日(本家ブログ)

 

 

かくて国家が自然にもとづくものであって、われわれ各人よりも先にあるのだということは明らかだ。(略)これに反して、共同体に入りこめない者、あるいは自足していて他に何も求めることのない者がもしあるとしたら、それは国家社会のいかなる部分ともならないわけであって、したがって野獣か神かであるということになる。(アリストテレス「政治学」第一巻)

 

(本家ブログ)

 

そしてその共同体こそが、僕たちが求めるヒーリングという奇跡の源泉になります。

 

あるクライアントが自分では到底成し遂げることができないと感じる圧倒的なゴールを見てしまったとします。そのクライアントさんはそのゴールに魅入られてしまい、その現状の外のゴールをどうにかして叶えたいと思って、あなたのセッションの門を叩きます。

そして、もちろんあなたはセッションをするわけです。

そして、もちろんその人はほどなくして、そのゴールを叶え、そしてまた次のゴールをあなたと一緒に設定します。

 

そのときの奇跡や魔法の源泉とは、狭義にはあなたのセッションですが、広義にはあなたが所属しているコミュニティーにあなたのクライアントが接続されたからこそ、あなたのクライアントはBoot(起動)したのです。そして、我々個人というのは幻想にしかすぎず、我々は共同体というリヴァイアサンの影の1つでしかないことに気付きます。

 

気功技術がなぜか効くのも、なぜか難しい理論を解説できるのも、これまでできなかった奇跡ができるのも、共同体という不可思議な存在がそのカラクリの中心です。それを臨場感空間と言い換えても良いでしょう。

 

だからこそ、施術というのは孤独な個人プレーに見えて、その実、仲間と協力しあうチームプレーなのです。チームプレーと聞くとなぜか脊髄反射に「社会的手抜き(リンゲルマン効果)」が発火してしまうという人はチームの外です(←これ大事、これ警告)。

 

これらはなかなか直感的ではないでしょうし、なかなか理解できないでしょうから、そのままEchoして欲しいと思います(そのまま文字通りまずは受け取って欲しいと思います)。

 

(本家ブログ)

奇跡を起こす共同体でシェアされる論理の鎖を忘れて飛ばしてザルだから、そりゃ結果は芳しくないわと思います。足場を固めなければ。

 

思うだけでなく実際に手を動かして声に出していこう。

c.f.父は直ちに、「思う、と言っているだけなら、彼女は実際にはそうしないだろう」と答えました。 2022年03月14日(本家ブログ)

c.f.「パパ、そんなにやり手の精神科医なら、体重を減らせるダイエット法を教えてよ」とエリクソンに聞く娘 2022年04月07日(本家ブログ)

 

 

リグレットで心も身体も痛いけど、そうするしかない。

 

ギムレットにはまだ早いけど、ザルな自分とは永遠の長いお別れをすることにします。

 

The Long Goodbye.

 

"I suppose it's a bit too early for a gimlet," he said.(The Long Goodbye)