たかが便秘、されど便秘 その1 | 春月の『ちょこっと健康術』

春月の『ちょこっと健康術』

おてがるに、かんたんに、てまひまかけずにできる。そんな春月流の「ちょこっと健康術」。
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「いいかも?」というものをお持ち帰りくださいませ。

おはようございます ニコニコ


昨日、「足が教えてくれること No.3 大腸」 を書いていて、ふと頭をよぎったのが「いずれ便秘についても書きますね~」という言葉。どっかで書いた記憶がよみがえる。半年以上はたってるかなぁ~。


便秘の予防法は、何回か書いてるんですよね~。ツボは「おなかの調子をととのえるツボ」 で、アロマは「子どもの便秘と下痢に」 で、飲食物は「妊娠中の便秘解消法・予防法」 で、運動は「冬の便秘を解消するらくらく体操」 でご紹介しています。


そもそも便秘って、どんな状態なのか?これはまだ書いてなかった!ということで、『養生訓』の 「便秘を防ぐには」 にちょっとだけ書きましたけど、今日は便秘とは何か、書いておくことにしますね。


便秘とは、便が大腸内に長時間にわたって滞留し、排便が順調に行われていない状態をいいます。健康な人では1日に1回は排便があり、一般には3~4日以上出ない場合に便秘とされます。が、これはあくまで一般論。


たとえ3日に1回だとしても、すっきり感があって、腹部膨満感、食欲不振、全身倦怠感、腹痛、頭痛、めまいなどの自覚症状がなかったとしたら、これは便秘とはいえません。反対に、毎日出ていても、量が少なくて、すっきり感がなければ、便秘ということができます。


つまり、はっきりした定義はないんです。ポイントは、排便後のすっきり感。ということは、自己判断がものをいうだけに、慣れっこになってしまう危険性をはらんでいます。それは怖い。からだのためには、出すべきものは出しておくべきですし、中には重大な病気がひそんでいる可能性もありますから。


まずは便秘の分類からお話しましょう。従来は原因別に、次のように分類されています。


1. 器質性便秘 … 腸の形や構造に異常のあるもの、先天性と後天性に分けられます。

① 先天性: 巨大結腸症(ヒルシュスプリング病)、先天性S字結腸過長症

② 後天性: 特発性巨大結腸症、結腸癌、直腸癌、肛門腸管癒着・浸潤、大腸憩室、腸管外性圧迫


2. 機能性便秘 … 腸の機能に問題があるもの、一過性と常習性に分けられます。

① 一過性便秘: 環境変化や食習慣の乱れなどで一時的になるもの

② 常習性便秘

②-1 弛緩性便秘(結腸性便秘): 大腸の緊張がゆるく、蠕動運動が弱いために、便を押し出せないもの

②-2 習慣性便秘(直腸性便秘): 正常な排便反射が起こらないために、直腸内に便が停滞するもの

②-3 痙攣性便秘: 大腸の蠕動運動が強すぎるために起こる便秘、過敏性腸症候群の便秘型


3. 症候性便秘 … 何らかの病気や疾患があって便秘になるもの

例) 甲状腺機能低下症、糖尿病、膠原病、パーキンソン病、高Ca血症、脊髄腫瘍、脳血管障害など


4. 薬物性便秘 … 薬の副作用によるもの

例)  抗コリン剤、制酸剤(アルミニウム、カルシウム化合物)、モルヒネ剤、フェノチアジン系薬剤、三環系抗うつ剤、抗パーキンソン剤、降圧剤、利尿剤、筋弛緩剤など


私たちがもっともなじみ深い便秘であり、生活習慣に気をつけることで防げるのは、2.の機能性便秘ですね。これについて、もう少し詳しくみていきたいところですが、長くなりましたので、また明日。


一天一笑、今日もいい1日にしましょう。


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