久留米大学のがんワクチンについて、備忘の意味も含めメモ。
※僕のケースを前提としたものです。

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<確認>

●久留米大学のがんワクチンは現段階では「臨床試験」。ワクチンは未承認。
●免疫を強化し抗がん作用を誘導しようというもの。腫瘍の縮小効果は多くは認められていない。生存期間の延長には大きく寄与。
●抗がん剤の投与など主たる治療を継続しながらワクチンの投与を受けることが可能。むしろ、抗がん剤との併用を推奨。
●自由診療で保険は効かない。費用は、診察、各種検査、ワクチン投与などの総額で80万円強(1クールあたり。1クール目の場合)。
●一部の前立腺がんと膠芽腫は自由診療とは別の臨床試験あり。
●がんワクチンには、東大医科研(中村教授)など、その他のワクチンもある。
http://www.ims.u-tokyo.ac.jp/nakamura/main/cancer_peptide_vaccine1116.pdf

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<がんワクチンセンターの場所>

久留米大学病院ではなく「久留米大学医療センター」内。西鉄福岡(天神)から西鉄久留米駅まで電車で3-40分、西鉄久留米駅からタクシーで10-15分程度。
■久留米大学がんワクチンセンターHP
http://www.med.kurume-u.ac.jp/med/cvc/

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<申込>

申込用紙は、下記URLの「①ホームページからの資料印刷」から、自身のがん種を選択してダウンロード(郵送も可)。資料には、がんワクチンや参加基準などの説明、申込用の用紙などが含まれる。主治医に渡して用意してもらうもの、自身で記入するものの2つを揃えて、郵送でペプチドワクチン事務局に送付。
※必ず主治医からの情報提供が必要。主治医の同意が前提となる。
■久留米大学ペプチドワクチン事務局
http://www.med.kurume-u.ac.jp/med/cvc/F/index.html

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<申込から初回診察まで>

●7/11 申込用紙郵送
●7/17 ペプチドワクチン事務局より連絡
→電話にて連絡あり(ホームページには2週間程度とある)。
●7/19 採血と診察
→初回は、採血と診察のみ。血液検査の結果、白血球のLHA型が適合すれば投与を受けることができる(日本人の95%が適合する。結果がでるまで1週間くらいかかる)。
※毎回、時間をかけてとても丁寧な診察を受けることができました。初回は、がんワクチンの説明のほか、食事療法、運動、漢方、呼吸方法など、あらゆる側面からの免疫力の向上と、がん体質の改善を説かれました。その際に聞いた「統合医療」の詳細については、下記のエントリーをご参照ください。

>> 7月23日:(情報)がんと闘う生活(久留米大学まとめ)
http://ameblo.jp/harumochi555/entry-11578431617.html

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<ワクチン投与1クール目>

→通常、1クール8回、2週間ごとの投与で行うが、遠方からの通いだったので1クール4回で行った。月1回でどうかと打診があったが、抗がん剤の休薬期間に合わせ3週間に1回にした。
→1回に打つワクチンの量は倍。毎回8本の注射を、鎖骨下、腋下前面、鼠蹊部上方、鼠蹊部下方、腹部など4カ所の左右それぞれに合計8カ所投与。

●8/9 ワクチン投与1回目
●8/30 ワクチン投与2回目
●9/21 ワクチン投与3回目
●10/12 ワクチン投与4回目
※12月中旬から2クール目を開始する予定。

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<副作用>

重篤なものは一切なし。ワクチンを投与したところに、そこそこ大きなしこりができた。また、しこりの部分が赤化。その他は、投与した部分に数日間軽い痒みと、軽い痛み(筋肉痛に似た痛み)が発生。
※少し針が太いらしく、刺す時と抜く時が痛いほか、打って少し経つと打った場所に局所的に痛みが出ます。10分もすれば痛みはなくなります。

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<経過>

抗がん剤治療(SOX療法+アバスチン)4クール経過後、かつ、がんワクチン投与2回(通常の4回分)経過後、9月18日にCT撮影。撮影画像は、下記のエントリー参照。

>> 9月24日: CTの結果と、5クール目スタート
http://ameblo.jp/harumochi555/entry-11621053971.html

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<がんワクチン関連、ブログエントリ一覧>

■7/12
(メモ)久留米大学、がんワクチンセンター開設
http://ameblo.jp/harumochi555/entry-11571159417.html
■7/17
久留米大学の審査が通りました
http://ameblo.jp/harumochi555/entry-11574785298.html
■7/19
久留米大学に行きました
http://ameblo.jp/harumochi555/entry-11575940806.html
■7/23
(情報)がんと闘う生活(久留米大学まとめ)
http://ameblo.jp/harumochi555/entry-11578431617.html
■8/9
がんワクチン、一回目
http://ameblo.jp/harumochi555/entry-11589496349.html
■8/19
(情報)がんと食事について
http://ameblo.jp/harumochi555/entry-11595721447.html
■8/30
「いいね!」&がんワクチン
http://ameblo.jp/harumochi555/entry-11602916699.html
■9/21
糸島周遊とがんワクチンレポート
http://ameblo.jp/harumochi555/entry-11618694366.html
■10/12
お伊勢参りと、がんワクチンと、小田温泉
http://ameblo.jp/harumochi555/entry-11635106644.html

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<参考資料>

■特集 がんペプチドワクチンは効いているか(日経BP社、癌Experts、2011年4月26日)
http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/all/search/cancer/cr/201104/519431.html
→がんペプチドワクチンで「がんが消える」ことはないのですが、全生存期間(OS)が倍くらいに伸びています。単体での治療を推奨するものではなく、久留米大学の伊東先生も、本文の中で抗がん剤との併用を推奨しています。

■がんペプチドワクチンの臨床試験について(久留米大学の資料)
http://www.med.kurume-u.ac.jp/med/sentanca/rinsyou_r.htm
→久留米大学の臨床試験に関する患者への説明資料です。とても分かりやすく書かれています。がんペプチドワクチンによる治療は、免疫細胞(キラーT細胞)を活性化させ、がん細胞を選択的に攻撃させて、がんの再発や増殖を防止しようとするものであることなどが解説されています。

■テーラーメイド型がんペプチドワクチン「ITK-1」の前立腺がん患者を対象とする国内第3相臨床試験開始について [富士フイルム株式会社] (富士フイルムのニュースリリース、2013年7月3日)
http://www.asahi.com/and_M/information/pressrelease/N2U201307030027.html
→2013年の8月から前立腺がんを対象にした第III相試験が行われているようです。
→脳腫瘍(進行した膠芽腫)の治験も現在行われています。
http://www.kurume-v-brain.com

■前立腺がんのテーラーメイド・ペプチドワクチン療法  再燃がんに対し20カ月の延命効果。低用量抗がん剤との併用でさらにアップ(がんサポート、2006年5月)
http://gansupport.jp/article/cancer/prostate/2737.html
→ペプチドやがんワクチンの効果について、わかりやすく解説しています。

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