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Pat Martino Young Guns




最近一番インパクトがあったアルバムがPat Martinoの「Young Guns」である。
正直言ってこれはマジヤバイ。 
現在の彼も色々な意味ですごいのだが、これが23歳の若者のプレイとは到底信じられないすごさである。
この時点で音楽性やテクニックがすでに完成されているなんて本当に天才だ。

録音はライブのせいか白熱しているにもかかわらずプレイは完璧で完成度が非常に高い内容だ。
こんな演奏を毎夜やっていたなんて、ゴルフで言えば毎ホールでホールインワンをやっているようなもんだ。

70年頃の実際のPatの演奏を見た知り合いの話を聞いたことがある。
PatのライブアルバムといえばSunnyをやっている「Live」が有名だが、彼によると「Live」は7~8割程度しか力を出しておらず実際のPatの演奏はこんなもんじゃなかったそうだ。 
本当に打ちのめされた、といっていた。

Patといえばマシンガンのように弾くシーツオブサウンドに注目が集まるのだが、本当のすごさは音の立ち上がりの鋭さ/スピード感そしてタイム感だと思う。 
アルバムでのSam Sackというミディアムブルースを聴くと早弾きなんてしなくても彼がワンアンドオンリーのとんでもないギタリストであることが分かる。 
ちなみに随所で聞かれるWesばりのオクターブも聞きものである。

今回はちょっとヒートアップしすぎたかな、とも思うがこんなすごい未発表の音源が出たなんて正直驚き以外にない。
特にジャズギターを勉強している人たちは聞いてみることをお勧めする。 
その際はテクニカルな部分を追うのではなく、どうして1音1音があんなにカッコ良くて説得力が有るのかをじっくりと考えてみると良い。 
プレイする上での大きなプラス材料となるはずだ。

Lotus Blossom



近くの池に蓮の花が咲いている。花期は7月から8月なので今は一番咲いている時期だ。
近くで見てみるとただ綺麗なだけではない、他の花には無い何か引き込まれるような深遠な美しさを感じる。

「汚れた泥水ほど美しく大輪の花が咲く」とか「「蓮は泥より出でて泥に染まらず」など言われている為か、何か人生の師匠のようで、じっと見ていると「すみません、未熟者です」とつぶやきたい気分になる。




Kenny Dorhamの「Lotus Blossom 蓮の花」という曲があるのだが、彼は蓮の花からどの様なインスピレーションを受けてこの曲を作曲したのだろうか。  あえて蓮の花を取り上げたのは東洋的な思想に触れる機会があったのだろうか?
なんて事を考えつつ、あらためて聞くと曲全体はにファンキーでご機嫌な曲であるが、初めの4小節は他のハードバップとやはり何か違うテイストがある。
あまり頻繁に演奏される曲では無いが、メロディー的にはどの楽器がやってもそれぞれの良さが出てしかもカッコ良い。
Lotus Blossom やはり名曲だ。

Art Farmer




フレージングのちょとしたニュアンスやタイミングがたまらなく好きでそのプレーヤーのファンになる事がある。
Art Farmerもその一人だ。 タメを効かせた抑え気味のフレーズで歌い上げるプレイはこちらにストレートに入ってくる。
好みでいうと60年代前後が一番好きなのだが、中でも「Art」は一番だ。 
サイドでのプレイだったらCool Struttinnがカッコイイな。

テクニックで聞かすプレイはどうも好きになれない。 その点ペットだったらKenny Dorhamもじっくりと聞かせてくれる。
歌がストレートにど真ん中に伝わるかどうかは、テクニックを表に出す派手なプレイとは関係が無いということだ。
今夜はArt FarmerのI'm a fool to want youでも聞きながら一杯やろうか。