ガダルカナル戦書籍一覧


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↓ガ島中央戦跡要図
ガダルカナル Guadalcanal


作文 従軍慰安婦・慶子
十四~十八日の 西山日誌
十四日以降 若林日誌絶筆後の第十中隊の記録 完
十二~五日の 亀岡日誌
十四~五日の アウステン山の記録
十三日の 堺台第一拠点の記録
堺台第二拠点 歩228連隊12中隊のガ島戦
十日~十五日 矢野大隊の記録 

この頃の第一・二拠点の状況

第一中隊 大舛隊
1月12日薄暮から13日未明にかけて第二拠点の一中隊は連続集中砲火を受け、地形は変貌し掩壕にも直撃弾が続出し指揮班は中隊長以下七名、数十倍の敵に包囲された。
午前九時、応戦するにも弾丸は尽き大舛中隊長は安田曹長に為大隊本部へ現況報告を命じると軍刀を揮い残存する部下と共に敵陣に突入、報告の命を受けた安田曹長を除き全員玉砕した。

第二中隊 室田隊
14日予備隊である二中隊は大隊長より各中隊への伝令任務を遂行「現在地を死守せよ」
決死の伝令であった。
翌15日再び大隊長命令「第一拠点は速やかに大隊本部位置まで撤退せよ」既に書く拠点は包囲され昨晩に引き続きの決死の伝令、口述と信書の二本立ての命令伝達方が取られた。

第三中隊 小崎隊
十三日の 堺台第一拠点の記録の記録参照してください。

第四中隊 加藤隊
13日早朝より米軍は総攻撃を開始、我陣地に肉薄中には陣地内に浸透して来る米兵もある。
これを手榴弾と狙撃により撃退するも数百の敵兵、迎撃する弾丸も少なく果ては傍観するのみとなった。
隣接の友軍の状況も把握できず敵の重砲声は我後方友軍陣地へと移って行った。

第十二中隊 小林隊
12日夜より朝まで猛砲撃が続き漸く砲声が止み嘘のように静かになった。
一睡も出来ずウトウトとした途端、右分哨戒より小声で「右敵!」
山谷より続々と敵が這い入り我陣地に目もくれず我補給路の小川をつたって後方へどんどん進撃して行く。
一中隊が何の抵抗もしないのが不思議であった。
直ちに小銃・擲弾筒を以って攻撃、相当数の死傷者を連れ後退して行った。
これに対し敵は頭上より爆雷攻撃を実施、成田分隊長以下三名が散華した。
敵は右一中隊陣地を濾過紙し奥深く浸透し遥か後方で銃撃戦が行われているようで戦局は混沌として判断し得るべくもなかった。

第一機関銃中隊 中島隊
各拠点に分散配置され生存者少なく記録なし。
第一線配属小隊の戦死者
左拠点 北村中尉以下21名中19名戦死
右拠点 坂部見習士官以下21名中20名戦死

1月13日の堺台米軍侵攻図
ガダルカナル Guadalcanal

歩228第一大隊(早川大隊)第三中隊(小崎隊)
重野義夫上等兵の記録より概略

一月十四日
三小隊には既に指揮者が居ないと言ってもよいだろう。
三小隊長代理の塙准尉は姿も影も目にしない。
指揮班には下士官がまだ居るはずだが手薄な三小隊に回してくれないものか。
水汲み、糧秣輸送路が敵に遮断され食と水を断たれてしまった。
私の勘では三中隊と二中隊の中間無人地帯に浸透した敵は撤退したのではないかと思う。
大隊本部より糧秣輸送隊・連絡が来ないのは敵がまだ居るのか。
敵は三中隊陣地側面より攻撃せんと窺っているのかも知れない。
今は乾季なのか雨が全然降らない。
午後雨が降ったがガ島上陸以来初めての雨のような気がする。
雨水を受けようと携帯天幕を広げたが巧く窪みを作れず止んでしまい雨水を取ることが出来なかった。
糧食も飲料水も皆無となった。


現在のガ島上空から見た布陣図
重野上等兵の三中隊の現在地は第一拠点

ガダルカナル Guadalcanal



アウステン山シーホースの岡部隊とギフ高地の稲垣大隊はすでに米軍包囲下となり、見晴台は13日の時点で第一線崩壊、大隊本部位置に集結し陣地構築にあたっている。
そして堺台もまた13日早朝より開始された米軍の総攻撃により陣地と陣地の合間を浸透され一中隊は玉砕。
残弾少なく浸透していく敵を自陣より見送る状況の中、戦況を把握し得た指揮官・兵は皆無だったと思います。

今までの米軍の侵攻を追うとギフ高地・シーホースを包囲の後、見晴台・堺台へ侵攻し次いで海岸線小川陣地への攻撃が始まったと理解するに至りました。
1月10日の矢野大隊出陣の訓示「ガ島第一線は支え切れなくなっている。矢野大隊は速やかにガ島へ至り第一線を確保せよ」が浮かんで来ます。


つづく
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歩兵第十六連隊 連隊本部 最後の人事係 准尉  長谷川榮作さまのホームページ
ガダルカナル戦関連書籍 Guadalcanal
冥府の戦友(とも)と語る
お立ち寄り戴けましたら幸いです。



新発田歩兵第十六連隊の兄弟部隊である高田歩兵第三十連隊の従軍記録等を公開されているウェブサイト

ガダルカナル戦関連書籍 Guadalcanal
石坂准尉の八年戦争さま
と相互リンクさせて戴きました。



平成24年9月8日 日本青年遺骨収集団さま主催による ガダルカナル島「丸山道」自主派遣隊 の皆様がガ島御遺骨収集をされ7柱の御遺骨をお迎えされたそうです。
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○原発関連情報○

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文科省発表 → 全国放射能濃度一覧

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