【転記】売春はなぜいけないのか? | 矯正知力〇.六

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メモ的ブログ

以下、mixiの猫王さんの日記より転記。

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過去に、「キャバクラ労組」の話題があったので
それについて書いた日記が
理論的に、売春問題を総括的に扱っていますので
その転載をもって、説明に代えさせて頂きます


『キャバクラ労組には問題があるよ』

基本的には、性風俗産業で働く人は
お金に困っているから、そこで働くわけです

もちろん、個々人いろんな思いもあるでしょうから
当たり前のことですけど
これはすべての性風俗産業で働く人に当てはまるわけではありません

しかしながら、性風俗産業の本質は
貧困ゆえに、そこで働かなければいけない
ということです


ブランド品が欲しいから働くという人もいますけど
本来なら、ブランド品は生きていく上で
必需品ではなく
若い女性のコミュニティが
それを持つことを要求していたりするわけですから
持たないと、ある意味においてその中で生きていけません

しかしながら、そういうマストアイテムであるにも関わらず
高額なものですから
性風俗で働いたりする
これも、現代的な特殊性ではありますが
性風俗で働く理由は、経済的な不足が原因です


もし、スーパーのレジ打ちでもなんでもいいですが
他の仕事が、時給一万円もらえるのであれば
性風俗産業で働く人は、ゼロに近いまでに激減するでしょう
本当にゼロになる可能性だってあります

女好きの男だって、相手は誰だって良いわけじゃありませんから
それは女性も同じです
誰も好き好んで、不特定多数を相手に
性的交渉を、したいわけがありません

誰も望んで、性風俗産業で働くわけじゃありません
経済的な理由から
ひらたく言うと、貧しいから
でも、他に手段はなくて、仕方なく働いています

性風俗産業には、このような特殊性があるわけです


こういう、望まないけど貧しさゆえに
心と身体を切り売りするようなことを
一般の仕事と同じように扱い
「職業」と認知してしまえば
これは自己責任論とつながり、大変危険なのです


※俺だって生きていくために、嫌な仕事を無理やり我慢してるよ!
そういう意見もあるでしょうから
それについては、コメント欄で触れておきます


本題に戻って

お父さんがリストラされて
お金に困っている家庭
給食費が払えない状況にあります

本来なら、福祉制度の出番ですが
「アナタのお家には、娘さんもいるでしょう」
「18才以上ですし、働いてなんとかしてください」

今は、働く者の三人に一人が非正規雇用
働く者の四人に一人が、年収150万円未満
働く者の半数が、年収300万円未満

こういう時代ですから
なかなか仕事がみつかりません

「性風俗もあるじゃないですか」
「それも立派な仕事ですし、高いお手当てももらえますから
お父さんも助かって万々歳じゃないですか」


こうやって、貧困や格差の問題は
全て自己責任にすり替えられ
国の責任も棚上げにされ

なぜ貧困なのか、なぜ格差があり
それにあえいで困窮する者がいるのか
問題の本質を、隠蔽することになります


【転記】+自殺や貧困は政財界による人災+

【転記】+消費税は上げる必要はない+


だから、性風俗産業を、一般の職業のように見なして
労組を作るということは
私は、問題があると思っております

もちろん、現実としてそこで働いている人がいるわけで
働かなければ生きていけない人がいるわけですから
そこには、どの職業にもあるような問題もおきますし
業界特有の、雇用・被雇用の関係における問題が起きるわけです

誰がそれをサポートしていくかと言えば
労組も率先してやるべきです

働く人たちの、組合的なものも
あって良いどころか、必要でしょう

しかし、労働組合とは何なのか
何を目指しているのか
組合が対峙する問題とは何なのか
その本質を、よく見極めていかないと
今の社会の、おかしな流れに利用されかねません

キャバクラ労組は、その特殊的性格を明らかにして
特殊な位置づけをするべきです


なんか最近の労働組合にも、違和感を感じております

この社会は、どういう論理で動いていて
どういう構造をしているのか
そして、労働組合とは何なのか?

そういう基本的な理論を分っている人が
労働組合の中でも減っているような気がして
危機感を覚えます


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日記本文より以下の意見についての解説

※俺だって生きていくために、嫌な仕事を無理やり我慢してるよ!


もちろん、どんな職業だって、好き好んでやっているわけじゃありません
生きていくために、仕方なく働くことがほとんどでしょう

しかし、一般の職業では
性を売るような
人格を切り売りするような仕事ではありません

他の仕事で、人格を切り売りすれば
それは、労働法に違反する状況となり
問題となります


性風俗産業では
はじめから
性という人格を売ることが、仕事の内容となっております

だからこそ
一般のお仕事で
生きていくために、嫌々ながらもやっているというのとは
中身が異なるわけです


性と人格を売ることが、職業として許されるなら
内臓や血を切り売りすることも許されます


住民税を払えない人に対して
役所が
「仕事しないさよ」
というのは、まだ通ります

※もちろん、相手をみて、相手の状況をみて言わないと
これを単純に肯定すると、福祉切捨て政策に利用されますけど

しかし、住民税が払えないなら
「血を売れ」と要求することは
まかり通りません

同じ様に、身体を売れということも
まかり通りません


性風俗産業を、一般の仕事と同じように見なせば
こういう論理がまかり通ることになります
労働組合は、性風俗産業ではたらく人へ
救済の手を差し伸べ、そこで働く人を組織化したとしても
普通の労組と、同じ位置づけではいけないのです



個別では、いろんな事情で売春を行う人がいるかも知れません
しかしそれは特殊なケースの部類であって
社会的傾向、全体的傾向として
売春は、貧困が主たる理由です

同じように稼げる手段があれば
ほぼ全ての人が、売春なんて仕事に選びません

男だって、誰とでもセックス出来ません
どうしても嫌な相手とはセックスすることは
生理的に無理です

受け付けることが出来ない相手とセックスしなきゃいけないという苦痛

そうしなきゃ生きていけない
そして性を売ることでしかしのげない
そういう貧困な状況につけこむのが売春です

だから頭の悪い男が
自分たちの犯罪的行いを擁護するために
必死で訳のわからない自己弁護をするのです



売春問題を理解できない人は
観点の置き方を間違っているんですよね

当該の件だけに着目する、最もミニマムな視点で考えるのと
「社会」という大きな視点から考えるのとの違いです

前者では、何事にも対しても「良い・悪い」ということは出来ません
殺人ですら、自然状態を想定するなら悪いとはならない
それがダメとなるには、人が群れて社会を作るから

社会が存続していくためには
みんなで協力して働かないといけない
そういうとき、殺人をルールで禁止しないと
自由に殺人が行われたとき、社会は労働力を失う
そうなれば存続できなくなるので、ルールで禁止するのです
刑罰はこうやって、特殊な例外を覗き、定められます

自殺を、「死ぬ権利」として社会は許してはいけないことも
「自殺」を最もミニマムで考えると、良いとか悪いとかいうことは出来ませんが
社会という観点からみると、それは権利とならないことが分かります
【転記】人権の話 マイナスの権利はない

売春も、これらと同じ論理です
社会的観点から、社会との関わりからダメと言えるのであって
最もミニマムな視点で、「どこが悪いんだ?」なんて言うのは
「俺の日記を良く読めよ!」
ってなるんですよね


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【転記】性風俗は生涯労働力を再生産できない


【転記】+慰安婦問題 日本側の公文書だけを見ても強制の事実は覆らない+