現在TOHOシネマズの「午前十時の映画祭7」で上映中の黒澤明監督『七人の侍』(1954)を鑑賞。

 

 

 

 

内容についての感想はまたあらためてもう一つのブログに書くつもりですが(こちらのブログは新作、あちらは旧作、と一応使い分けていますので)、何分、1作品二週間限定公開なので感想書き上げる頃には公開が終わっちゃってる危険もあるため、先にご報告まで。

 

4Kによる高画質となったこの作品は長年「黒澤組」でスクリプターをされてきた野上照代さん(『母べえ』の著者で姉妹の次女“照べえ”)や通行人としてワンショットだけ出演されていた仲代達矢さんがご覧になって「黒澤監督にも観てもらいたかった」と語るなど、その映像の鮮明さは撮影関係者も折り紙つき。

 

 

真ん中が野上さん 長身の黒澤監督と男前過ぎる三船敏郎

 

若き日の仲代達矢

 

もちろん、初代ゴジラと同じ年(昭和29年)に作られた今から62年も前の作品なので新作同然というわけではないけれど、画面手前の人物から奥にいる人の顔の表情までくっきり見えて、また以前のリヴァイヴァル上映の時には黒く潰れていた野武士たちが馬に乗って駆ける冒頭部分では、これまでまったく見えなかった生い茂る草が映っている。

 

また音声も、以前は気づかなかった細かい環境音や早坂文雄の音楽もしっかりと耳に入る。

 

何よりも最高に面白い活劇が可能な限り画質・音質を向上させた状態で観られたことは本当に感激でした。

 

207分、約3時間半の大長篇にもかかわらず、一気に駆け抜けた感があって、クライマックスのあとには深い余韻とともに「凄い映画を観た」という満足感が。

 

終戦からわずか9年後に作られた、しかしその後何十年経っても(いや、時が経てば経つほど)けっしてそれを越えることができない記念碑的な傑作。

 

時代劇なんだけど、むしろ古さを感じさせないんですよね。

 

今では台詞が口語体で話される時代劇って珍しくはないけれど、これほどナチュラルな台詞廻しの時代劇ってこの映画を初めて観た90年代には僕は他に知らなかったからとても新鮮でした。

 

三船敏郎が演じる菊千代の「ねえちゃんいねぇか、ねえちゃん」って台詞とかw

 

そして殺陣、というよりもアクション。

 

歌舞伎からの伝統的な立ち廻りではなくて、まるで戦国時代にムーヴィーキャメラを持ち込んだようなリアリスティックな戦闘場面。

 

 

 

 

こればっかりはいくら口で説明しても伝わりそうにないなぁ。実際に観てもらわないと。

 

すでに観たことがある人には言わずもがなだけど、まだご覧になっていないかたたちには

 

 

追記:感想書きました♪

『七人の侍』

 

※『七人の侍』の利吉役、土屋嘉男さんのご冥福をお祈りいたします。17.2.8

 

 

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※↓こちらのブルーレイやDVDは4Kデジタル・リマスター版ではありません。

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