何でも二通りに分けるのは乱暴な気がするのですが、物事をわかりやすく説明するには便利ですよね。当てはまらない例もあると心に止めて頂いて次のお話。
お母さん方には教育熱心なタイプとそうでないタイプがあります。
さらに教育熱心なお母さんを二つに分けると、環境を用意するタイプと行動に口を出すタイプがあります。
環境を用意するタイプとはこんな感じ。
・本を読めと言わないで、たくさんの本を家に揃える
・本屋では子どもの好きな本を買わせる
・勉強しろと言わないけれど、勉強する子の多い学校を選んで入れる
・親戚や友だちがやっている習い事の発表会へ連れて行き、自分もやりたいと言ったらやらせる
・携帯ゲームの代わりに、オセロや将棋、その他知育玩具を買い与える
・子どもと一緒にNHKの教育番組をよく見る
行動に口を出すタイプはこんな風。
・「この本を読みなさい」と子どもに良いとされている本を押し付ける
・勉強しないからと塾に入れて、塾の勉強が進まないと尻を叩く
・本人の希望を聞かずに次々と習い事をやらせる
・ゲーム機をプレゼントしておいて「ゲームで遊んでばかりはダメ」と禁止する
・「~しなさい」「~しちゃダメ」という子どもへの指示が多い
これは、あくまで、大雑把な例えです。
イギリスのことわざでしたか「馬を水飲み場までつれていくことはできるが、水を飲ませることはできない」というものがあります。
環境を用意するとは水飲み場まで連れて行って、自分で飲みだすのを待つことであり、行動に口を出すとは、無理やり水に口をつけさせること。後者はいわゆる過干渉というものですね。
小学校低学年の内は、どちらの育てられ方であっても、わりと良い子タイプに育ちます。
ところが高学年になった時に過干渉タイプの方が、強く反抗が出ることが多いように感じます。
反抗期は親に対する反発心が高まるので、それまで言うことを聞いてきた裏返しなのでしょう。
また後者の子どもは、自分で考えたり行動したりする力が弱いので、読み書きそろばんから一歩踏み出した、考える力を必要とする高学年の学習でつまずく例も少なくありません。
過干渉にならないためには、最後の選択を子どもにさせることだと思います。
親が考える望ましい選択肢を複数示して、その中から選ばせる。
一つしかなくて「うん」と言うしかない状況では、自分で選んだと子どもは思わないもの。
自分に選択の自由があるかないかが、過干渉になるかならないかの境目のような気がします。
父親が過干渉だと、より反抗期が重症になる可能性がありますのでご注意を。(羊)