ふたりはプリキュア MaxHeart
The Yardbirds For Your Love
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【このコンテンツは批評目的による青木久美子氏、木杉保夫氏、佐藤直紀氏の音楽の引用が含まれています。音楽の著作権は著作権者に帰するものです。また、個人的耳コピのため音楽的には間違った解釈である可能性もありますが、故意に著作権者の音楽の価値を低めようとするものではありません。著作権者の権利、音楽の美学を侵害した場合いかなる修正・削除要請にも応じます】 ふたりはプリキュア MaxHeart(マックスハート)のテーマ曲、「DANZEN! ふたりはプリキュア(Ver. MaxHeart)」を解析。この曲も同主調転調が巧みに使われている。構造を把握後、是非お子さんに弾き語ってあげましょう。 作詞:青木久美子 作曲:木杉保夫 編曲:佐藤直紀 歌:五條真由美 【I-1】
Cm→♪×3 Bb7→♪×3 Cm→♪×2 Ⅰm→♭Ⅶ→Ⅰmのサブドミナントマイナー・ヴァンプ(参照 )だ。
C→B♭→G→F、G→F→Eb→C Amをキーとすると、 ラ→ソ→ミ→レ、ミ→レ→ド→ラ、 という「ラ、ド、レ、ミ、ソ」というマーナー・ペンタトニックスケールあることが解る。
【A】
Ⅰm→♭Ⅲ→Ⅳ→Ⅴ7 で、マイナー版循環コード(Ⅰ-bⅢ7-Ⅱm7-Ⅴ7)(参照 )のⅡm7が同じサブドミナントのⅣで置換されたと考えればよい。このコード進行はマイナー曲で頻繁に登場する。特にブルースっぽいジャズ曲で多用されていて、チャールズ・ミンガス(Charles Mingus)の「ハイチ人の戦闘の歌(Haitian Fight Song)」も同パターン。この曲は、イギリスのトラッド・フォークバンド、ペンタングル(Pentangle)や、トーキング・へッズ(Talking Heads)のデヴィッド・バーン(David Byrne)らにカヴァーされているので、是非チェックして欲しい。
【B】
【A】パターンのサブドミナント(Ⅳ)部分をサブドミナントマナー、♭Ⅵ7で置換したパターン。
Ⅳ-Ⅴ7-Ⅲ7-Ⅵm7 Ⅱm7-Ⅱ7-Ⅴ7 長6度進行のあと、完全4度上昇を繰り返す構造だ。5~6小節はブレイク気味で、コード感がわかりにくい。6小節はDm7のままでも良いかもしれないが、ドッペル・ドミナント化してみた。そして更に【D】パートで転調する。
Ⅰ-Ⅳ-Ⅰ-Ⅱm7-Ⅴ7 というパターン。
Ⅶdim-Ⅲm7-Ⅵm7-Ⅱ7-Ⅴ7 と完全4度上昇の繰り返し。そして【A】に戻り、Cマイナーに転調する。
とドミナント(Ⅴ7)を省略したかたちになっている。 この後、【I-2】→【I-1】と進んで終了。幼少の女の子向けの大ヒットアニメの割には渋い曲だ。【A】パートは、ヤードバーズ(the Yardbirds)「フォー・ユア・ラヴ(For Your Love)」にも近いな…。つまり、1950~60年代ポピュラー音楽的楽曲。コチラ の西城秀樹「ブーメラン」との旋律的同一性指摘もただしいな。とにかく、歴史的フレーズ+コード進行の勝利。 ■関連記事:オシャレ魔女「ラブ&ベリー」 カルビー「堅あげポテト」 黄桜酒造「かっぱの歌」 サイボーグ009 ■関連リンク:テレビ朝日プリキュア公式ページ 東映公式ページ ■関連ブログ:コレクションカードガム Intermezzo プリキュアショー・レポート 同 オラクルとプリキュア 映画レポート エンドロール解析 カプセルトイ 青山充 最終話 ☆音楽解析の続編は『コチラ』 にて! |