豚の肉付き背骨の煮込み
餃子
の続きです。
前回餃子を食べたときは、水餃と湯餃という組み合わせでした。
そのときの写真もありましたのでご参考までに、、。
これが日本でいう"すいぎょうざ"ですよね?こちらでは湯餃となり、文字どおりスープで煮ているようです。
以前、飲んで帰った時によく作ったのですが、冷凍の餃子と水を器に入れ、ラップをかけてレンジで加熱すると美味しい湯餃を簡単につくれます。
もちろん調味料で味は調える必要がありますが、ダシは餃子の中身から出てきます。刻んだ生姜やネギをのせて食べるといいですね。
この写真の湯餃も軽く醤油を加えて食べました。本当はコショウも入れたいところですが、テーブル上にあるのは醤油と酢とラー油のみです。
確かに普通の餃子を食べるにはそれだけで十分ですが、、。
醤油と酢の容器も各店さまざまで、たいていはおそろいになっています。
セトモノの容器で中身が見えない場合は酢か醤油の表記があります。ところがこの店は透明のガラス容器で何も書いていません。
日本では透明な酢が一般的ですから、中身が見えればわかりそうなものですが、こちらの酢にはたいてい色がついています。
日本では黒酢というのでしたっけ?そうなると醤油と一見して区別がつきませんので、今回も店員に訊きました。
私は酢を使わないので、どっちが醤油かと訊いたのですが、、。
そしたら、その店員は二つの容器を交互に鼻に近づけ、臭いをかぐんですよ、、。
おそらく臭いの強い酢の方をリジェクトし、残ったもう一つの容器を醤油と判別したんでしょうね、"こっちだ"と自信に満ちた表情で"醤油"を差し出されました。
まあ、、慣れましたけどね、、こういう奇行の類には、、悪気があってやってるわけでは無いでしょうから、、、。
さて、餃子館と看板にはありますが、メニューの大半は他の料理で占められています。このお店も餃子に関しては1ページのみです。
たいていは餃子の本場、東北地方の料理なのですが、最近の餃子館はけっこういろんな料理がありまして、麻婆豆腐もその一つです。四川料理屋の本格的な味とちがい、花椒を抑えているため、私の口には合います。これってそば屋のカレー的感覚かもしれません。
で、これはどこの料理になるのかわかりませんが、この店では"醤骨架"という呼び名でメニューに書かれていました。
肉がこびりついた状態の豚の背骨を煮込んだもの、、、もの凄いヴィジュアルインパクトを持っていますよね。
料理の出し方もちょっと凝っていて、使い捨ての薄いビニールで出来た手袋が一人に付き一つ配られます。
欲しけりゃもっとくれるのでしょうけど、手袋を片方の手に装着して、この骨の塊を持ち、直接口へ運んでかぶりつくも良し、もう片方の手で箸を持ち、骨から肉を摘まみ取って食べるも良し、、という具合です。お箸とレンゲで食べていた食膳に突如、"手づかみ"という原始的な食べ方が出現する、、もう食の様式もへったくれも無いです。
私は、手づかみでは無く、このようにお椀の上で箸を使って食べました。取りづらいところは、軽く指先で骨を押さえながら箸を入れて。
食べながら、以前ドイツに出張したとき食べたアイズバインを思い出しました。使っている部位は違いますが、あの料理も骨付き肉の塊を煮込んだものです。
そういえばどうやって食べたかな、、と思い返すと、やはりナイフとフォークですよね、、。
実はこっちで中華を食べているときに、ナイフとフォークが欲しくなるときがたまにあります。
骨付き肉の料理はけっこうあるもので、今回のような大型は稀ですが、骨ごと輪切りにされた鶏や細かく切られた豚のリブ等、、、。
こちらの人は極端な場合、骨ごと口にして、器用に噛み分け、骨だけ吐き出すのですが、そおいう場面に遭遇すると西洋人の食肉文化って偉大だな、、と思います。
逆にアイズバインは肉の量がこの骨の塊とは比べ物にならないくらいありますので、お箸でも食べられそうな感じでしたね。特に下に敷いてあるつけ合わせのザワークラウトはまるっきり泡菜
でしたので、お箸で食べたくなったのを憶えています。
この肉付き骨の塊ですが、こちらでは紅焼肉といわれる豚バラの角煮より薄めの味で煮込まれています。骨にこびりついた肉は柔らかく、適度に脂肪も含み、煮込んだわりにはとてもジューシーな味わいでした。
もう少し肉がついていれば良かったのですが、食べる手間を考えるとわずかながらに不満を覚える一品です。
ところで冒頭の湯餃写真、ファイルの詳細を見ると撮影日は4月25日でした、、。
やはり食べたくなるのは3ヶ月に一度のようです。