大阪あそ歩(ぼ) まち歩きマップ集
本屋に行くと、地震関連の特設コーナーが設置されていました。
避難経路を確認するための地図も売れているようです。
確かに地図も必要ですが。
この本も合わせて買ってみたら、と思いました。
この本は地震特設コーナーのお隣に並べてありました。
「大阪あそ歩(ぼ) まち歩きマップ集」
平成20年10月、大阪市、大阪商工会議所、(財)大阪観光コンベンション協会が、
「大阪コミュニティ・ツーリズム推進連絡協議会」を発足。
近年活発になってきている、来訪者との交流を楽しみながら街を散策する市民主体の「まち歩き」への取り組みを支援し、地域に密着した観光魅力を広く情報発信していくことにより、大阪の観光振興、地域の活性化につなげていくことをねらいに活動を推進。
大阪の街のおもしろさ、新たな魅力を大阪内外に広く発信し、地域における市民レベルでの様々なまち歩き活動をさらに掘り起こし、活性化させることで、全域的なコミュニティ・ツーリズムの盛り上げにつなげていく。
(「大阪あそ歩」ホームページ:大阪コミュニティ・ツーリズム推進連絡協議会について 大阪あそ歩 を参照)
「大阪あそ歩まち歩きマップ集」は、「まち歩き」(大阪のまちを歩いて、そのまちの歴史やそのまちの人々との出会いを楽しむもの)の基本となる150コースを、3分冊にまとめたもの。
龍馬が、新選組が駆け抜けた八軒家~堺屋から出てきた謎の男、その名は…~
粋なる哉、船場文化ここにあり!~証券街・北浜と日本最大の薬問屋・道修町~
勝海舟、西郷隆盛の邂逅・大坂海軍塾跡をゆく!~江戸城の運命はそのとき、すでに決まっていた~
当事務所のある「北浜」も紹介しています。
私は、「歩くこと」が好きです。
車や自転車では、運転していて、周りの風景をゆっくり眺めることができない。
電車は、ダイヤに従って移動させられ、自分のペースを保てない。
「歩くこと」は、自分のペースで、いろんなことを考えながら移動できる。
法律の書面を考えたり、ブログのテーマを考えたり、世の中のことを考えたり、周りの建物を眺めたり…。
それこそ、地震があった時、どの道や建物が危険なのか、想像したりもしています。
(考えたり、建物をみたりしているので、友達とすれ違っても気付かないことがほとんどです。すみません。)
いろいろなアイデアが浮かんだり、新たな発見ができる、とても貴重な時間です。
特に最近は、2駅くらい徒歩で通勤しています。
2月6日ブログ「総本家 小鯛雀鮨 鮨萬 」の「筋違橋」(すじかい橋)跡も、歩くことにより発見した場所です。
自転車なら、きっと気付かないでしょう。
この本にあるように、大阪は、本当に歴史を感じさせる場所が、あちらこちらに残されています。
一見、コンクリートで覆われたモノクロの世界も、そのまちの歴史を感じながら歩くと…。
町人がつくりあげた町人のまち「大坂」が、色鮮やかに蘇って見えてくる気がするのです。
私は、大阪の「まち歩き」が好きです。
司馬遼太郎が愛した 大阪の風景~司馬文学の原点を探して~
「大阪で生まれ、大阪で育ち、大阪で死んだ国民的作家・司馬遼太郎。司馬は大阪のことを『日本におけるもっとも市民的な都市』と言い、自分のことを『街に同化してしまっている』とまで言い放ちました。」
((大阪あそ歩 まち歩きマップ集 その3」より)
司馬遼太郎…。
1月21日ブログ「銀二貫 ~序章~ 」で、私が自分で書いたことを思い出しました。
「亡父は、書棚に司馬遼太郎さんの「街道をゆく」などの紀行集や小説などが多くあり、文学好きだったようでしたが、そのDNAは私にはないようです。」
「『私は』、大阪のまち歩きが好きです。」は、少し違うのかもしれません。
私が好きなのではなく。
私の亡き父が好きなのだと。
私の亡き父が、私を通じて、司馬遼太郎さんが愛した大阪の「まち歩き」を楽しんでいる。
そのような気がするというか。
そのように思いたいです。
阪神・淡路大震災を経験し、東日本大震災を目の当たりにした今。
私達が生きている間、また再び大地震に襲われるかもしれない。
しかし、もともと大阪の歴史は、火事や地震といった災害の歴史。
(2月1日ブログ「銀二貫 ~序章②~ 」、2月17日ブログ「銀二貫 ~ 第6章-第10章 ①~ 」
何度も絶望から立ち上がり、荒廃させることなく、「まち」を復興させてきた。
そんなことを想像すると。
こんなふうに思うようになりました。
今生きている場所を疎ましく思うのではなく。
ここで生きてきた先人達のように。
自分が今生きている場所を慈しみ守り続ける気概を持ち、そして、もっと、自分が今この場所で生きていることを楽しもう!
避難経路を確認するための地図も必要かもしれないけれど。
それだけでなく、この「まち歩きマップ集」も参考にして。
司馬遼太郎さんのように。
もっともっと大阪の「まち歩き」を楽しみ続けたいと思います。