宮城とおこさんの『G線上の猫』スピンオフ作品です。
理也と池田のお話もありますが、
メインは理也の従兄弟・佐紀のお話。

再会モノですが、過去も現在も
素直になれずぶつかってばかりの二人です。
攻めがナギのツボだったので、
G線上~よりこっちの方が好き♪

『遠い日の蝶』というタイトルが物語をばっちり表現しています!

【関連レビュ】
G線上の猫  第二集  第三集

遠い日の蝶 著者:宮城とおこ
ミリオンコミックス BLコミック 2010年7月
★★★
遠い日の蝶 (ミリオンコミックス CRAFT SERIES 36)/宮城 とおこ
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◆あらすじ(裏表紙)
遊びだから お互いが 何をしていようと干渉しない ――そのつもりだったのに……
ピアニストとして活躍中の成川佐紀は、ある演奏会に出るため、いとこでありバイオリニストである成川理也と一緒にとある別荘に招かれた。 そこで、学生時代につきあっていた男、アーヴィンと最悪の再会を果たす。 互いに想いを残しながらも、自分のプライドと意地から素直になれないまま別れたふたりだったけれども……!? ◆

理也と池田のその後編『真夏の距離』が最初にあります。
遠距離恋愛をしているふたり。
8月の暑い盛りだというのにエアコンが壊れてしまった池田の部屋に
内緒で帰国してきた理也が泊まりに来て!

エアコンを買い換えたいのは山々だけど、
今は将来のためにお金を貯めたい池田。
でも、理也は暑さに耐えられなくてごねてます。

池田の年上としてのプライドが理解できますw
相手が理也だからなんですが。

理也が可愛かったー!
白でも黒でもない、これがニュートラルな理也なんですねー♪

そして、『遠い日の蝶』
実はナギ、G線上~はもう手放してしまったのですが、
記憶にある佐紀はもっと大人で飄々としてる印象だったんです。

でも、このお話の佐紀は意外に子供っぽさのあるツンでした。
うん、可愛かった!

本心を押し隠し、意地を張り合ったまま
身体を繋げていた佐紀とアーヴィンの過去。

アーヴィンの別れた男からの手紙を佐紀が見てしまったりもして、
ふたりの関係がますます拗れていきます。

すれ違ってばかりの二人がもどかしく、
再会しても気持ちが行き違ったまま上手く向き合えないのが切ない…。

そんなふたりのそばにいるのが理也なんです。
何も気づいていない理也のおかげでふたりに好転のきっかけが訪れます。
理也、グッジョブ!

音楽によって心を繋げていくのが、音楽家の二人らしくて素敵でした♪

そして後日談の『夜も、昼も』
寡黙で冷静なアーヴィンの執着がイイ!
ムッツリでもあるし( *´艸`)ムプ

気持ちに素直で気の向くまま自由に生きる佐紀を
大事に大事に手の中に囲い込んじゃうのかもしれないね。
でもやっぱり、佐紀に振り回されるような気がしないでもないが(笑)

このお話では、佐紀の「あーびんち」にウケたw
可愛すぎるー!

描き下ろし『ある晴れた日に』
アーヴィンと師匠・フォアマンの1シーン。
アーヴィン、策士でもある!(*≧m≦*)ププッ

フォアマンは、きっとなにもかもお見通しだったんだろうな。

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