いよいよ完結編!

宮城さんの絵柄は繊細で少女マンガ風なので
その雰囲気を壊すことなく、
エ/ロもごくごく軽い表現ですが、
この巻は多めにありました。

ここまでのレビュはコチラ

G線上の猫
G線上の猫II


G線上の猫 著者:宮城とおこ
大洋図書ミリオンコミックス BLコミック 2007年10月
★★★★
G線上の猫 第3集 (3) (ミリオンコミックス 41 CRAFT SERIES 21)/宮城 とおこ
¥630
Amazon.co.jp


◆あらすじ
音楽学校でバイオリンを専攻する高校生・理也は著名な音楽家を両親に持ち将来を嘱望されている。 だが、理也には誰にも言えない秘密があった。 それはもうひとりの自分……。 その秘密を知り、理也を守ろうとする大学生・篤志。 理也の憧れであり、複雑な存在の先輩・香坂。 奔放な理也は篤志に惹かれ、優等生の理也は香坂に惹かれる。 ふたつの感情に揺れる理也だったが…。 感動のクライマックス!! ◆



篤志は佐紀から理也の過去を聞きます。
元々の理也は黒でもなく白でもなかった。

その頃は父親のお人形状態。
ひとりの少年との出逢いによって
心が動き始め、
その少年と遭遇した事故によって、
心が崩壊し、黒と白が生まれた…。


篤志は一貫して、黒も白も分けて考えたことがない
と言い続けてましたが、最後までそれを通してました。
ここが重要だったのかも!


白理也は、篤志が家政婦を辞めるかもという話しにショックを受け
香坂先輩のところに行っちゃうんですよ~。
でもそこで香坂の脅しによって
白理也が消えてしまいます…あぁぁ。

白理也が消えたことで(一時的ですけどね)
黒理也も心が不安定になってしまいます。


結末は…良かったと思います。
納得できますもん。
恋愛としては、やっとスタートラインに立った二人
といった感じですが。

理也は二重人格というより
精神的な要因による人格障害の一種だったんでしょうね~。

黒と白がどうだこうだと言うより
自分を見失っていたってことが
最大の問題だったんだろうなぁと思いました。
理也の心の中で白と黒が存在を譲り合うシーンは

切ないですね。
どちらも理也自身なのに…。


やっぱネックは父親ですね。
この人がすべての元凶だろうと思いました。

ただちょっと残念に思ったことがあって
その後の父親との確執、
性格が乖離する前に出会った少年、
そして香坂の心の真相。


このあたりをもっと読みたかったなと思います。
もう少し掘り下げて描いてくれてたら
もっとお話が深く伝わってきたかなぁと。

でもあとがきで、スピンオフという話が出てたので
それで描かれてるといいなぁなんて思ったりして。

特に香坂!
私、彼がお気に入り!
Sの入った、心が読めないキャラってツボっちゃいます。
彼はきっと白理也のことが、ものすごく好きだったんだろうと
勝手に思ってますが。
それを素直に表現できない人なんじゃないかな。
あの脅しだって、篤志に対する嫉妬からですもんね!



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