仁義なき戦い 広島死闘篇(九)「これは返しますけん」 | 俺の命はウルトラ・アイ

仁義なき戦い 広島死闘篇(九)「これは返しますけん」





『仁義なき戦い 広島死闘篇』

映画 トーキー 100分 カラー

 公開日 昭和四十八年(1973年)

    四月二十八日

 製作国 日本

 制作  東映京都


 

 企画  日下部五朗

 手記  美能幸三

 原作  飯干晃一

 脚本  笠原和夫

 撮影  吉田貞次

 音楽  津島利章



 出演


 


出演




菅原文太(広能昌三)








名和広(村岡常夫)






成田三樹夫(松永弘)


前田吟(島田幸一)




金子信雄(山守義雄)


遠藤辰雄(時森勘市)






北大路欣也(山中正治)






監督 深作欣二




☆☆


美能幸三はノークレジット


名和広→名和宏
遠藤辰雄→遠藤太津朗
☆☆


平成十年(1998年)八月十三日新世界東映


平成十五年(2003年)八月三十一日シネ・


ヌーヴォにて鑑賞。


 この二時以外にも映画館で鑑賞している。

☆☆

 演出の考察・シークエンスへの言及・台詞


の引用は研究・学習の為です。




 東映様におかれましては、お許しと御理解


を賜りますようお願い申し上げます。




☆☆


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義』


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 島田が時森を射殺した。広能はバーで歓談


していた村岡に詫びを入れ、「時森は儂がとっ


てきました」と報告し、山守に「これは返します


けん」と金を返す。山中は驚く。




 山守は激怒する。


  「金を返せば、義理が返せると思うとるんか!


  勝利が狂いだしたらどうするんない?」




 厳しい問いに昌三は耐える。




 村岡は、「山守さん」と注意し、昌三に「よう知


らせてくれた。死んだもんは返らんのじゃけん」


と語り、名乗って出て自首する島田にビールを


注いであげる。




 島田は光栄に思い、一気に飲む。


 


 ☆親分達の腹☆


 広能が時森を暗殺したのは、勝利の後ろ盾


としての力を取り、山中への義理を示す為で


もあった。


 暗殺シーンは東映出演が夢であった前田


吟のドア越しに撃つという案を深作欣二が


採用した。


 『男はつらいよ』シリーズの諏訪博を当たり


役にしている吟さんだが、山田洋次組はアド


リブが許されず、意見が闊達に語れる作さん


組の空気を確かめた。




 山守は第一作では「良い人かもしれない」と見えるワル


だが、この第二作では終始冷厳なワルである。




 村岡は広能の申し出を評価し、島田に酒を


注いで懐の大きさを示す。




 名和宏の大いなる貫録に圧倒される。




                        合掌