発達支援センターでの初面談日。

 

「2才の子はこういうものですよ」と軽くあしらわれてしまうのではと心配していました。

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わたしは保健師さんにヒルマの成育過程を、母子手帳とぼやけた記憶を頼りに答え、

 

ヒルマは心理士さんと遊びながら発達検査を受けました。

 

これが、とにかく長かった!40分?50分?1時間?


原因は完全にヒルマで、走り回ったり、話しかけられても聞いてなかったり…。

 

挙句、最後まで検査を続けることができなかったという始末(笑)

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「子どもは大人の言うことを聞かず、自分勝手なように見えますが─」

心理士さんが言いました。

 

「たとえば好きなおもちゃで遊んでいるときに大人に話しかけられると、

子どもは『しかたないなあ、聞いてやるか』といった感じで、話を聞いてくれます。

 

じつは子どもは大人の都合に合わせてくれているんです。だから集団保育が可能なんです」


あきらかにヒルマはちがいました。

 

そしてわたしの見ているものに視点を合わせるのがむずかしいこと、

 

親の対応や環境のせいではなく生まれつきであることを説明されました。


たまたまその部分の発達が遅れているだけで、これから追いつくとは考えられないのですか? 

 

わたしの質問に心理士さんは大変答えにくそうでした。

 

「この年齢で、そういった発達が見られないということは……」

 【関連記事】ヒルマの発達障がい(2011/06/19)

あの蒸し暑い午後の面談室を思い出すと、(恥ずかしいのですが)いまでも胸が詰まります。

 

出来ることならあの時の、猫背のわたしの隣に立って、大丈夫だよと教えてあげたい。


気楽なこと言わないで!って
わたしなら言い返しかねないけど(笑)

(おわり)
 
 【あとがき】「子育てはもっと楽なのです」




※当時、発達障がいの「がい」の字を、漢字にするかひらがなにすべきか迷っておりました。漢字にしたのは単に字数を少なくしたいとか、強く覚悟を決めたとか、そういう意味があったように思います。。。