原題はRosencrantz & Guildenstern Are Dead
です。うん、そのまんま。
タイトルでぴんと来た方・・・・いらっしゃるかなぁ?
間違いなく、来る方が読者さんでお一人はいらっしゃるかなと思いますが^^
これ、シェイクスピア『ハムレット』の台詞をそのままタイトルにしたものです。
ローゼンクランツとギルデンスターンはハムレットの学友。
劇の最中に死ぬことすら許されず、このタイトルの言葉で「死」を伝えられるだけ・・・・・。
ん?なんか、フォルスタッフっぽいですか?
人気あるのに、あんまりな死に方だったものね~。
著者はチェコ・スロバキア出身だから「その他の本」にしようかと思いますが、「イギリスの劇作家」だそうなのでイギリス文学に分類しました。
タイトルどおり、ほんの少しだけ登場するローゼンクランツとギルデンスターンという人物を主役にして、『ハムレット』の物語の裏側で彼らに何があったのかを描いた戯曲です。
『ハムレット』の劇中劇であるゴンザーゴー殺しまでの引っ張り方は「ああ、なるほどねー」
だったのですが・・・・・。
それ以外は、スミマセン、すんっごい退屈極まりなかった
主役となることの出来た二人ですが、原作同様、主役のくせに影、うすっ。
ストッパードの戯曲は「哲学的主題を扱う観念的なものであるが、言葉遊びと明瞭なユーモアと哲学的観念が結合するところに特徴がある」のだそう。
読んでいて、
「・・・つまんなー・・・・・・・。このダラダラ感、ゴドーにそっくり~・・・・」
と思っていたら、やはりサミュエル・ベケットの『ゴドーを待ちながら 』にかなり似ていると解説にありました。
私は不条理文学にはけっこう惹かれるのですが、ゴドーは難しすぎて意味わかんなかった。
ああ、だから、これもイマイチに感じるのですね。
ベケットが大丈夫!+シェイクスピア好き!
ならば、きっと面白いのでしょう。ベケットって、日本人が特に好むらしいですよ・・・・?
映画化もされているようで、著者自身が監督したんだって。
ローゼンクランツはゲイリー・オールドマン、ギルデンスターンはティム・ロスだそうです。
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著者は
- 恋におちたシェイクスピア [DVD]/グウィネス・パルトロウ,ジョセフ・ファインズ,ジェフリー・ラッシュ
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だとか、
- スリーピー・ホロウ [DVD]/ジョニー・デップ,クリスティーナ・リッチ,クリストファー・ウォーケン
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で映画脚本も手がけているそうです。
『恋におちたシェイクスピア
』、評判はいいんだけど・・・・・私、好きじゃなかったんですよねー・・・。
映画のはDVD売られているけど、こっちの原作はどうやら絶版?
- ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだ/トム ストッパード
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訳はちくまのシェイクスピアでおなじみ、松岡和子さんなので、松岡訳『ハムレット』と読み比べても良いかもしれませんね。
個人的には、好きじゃない・・・・・と思ってしまった作品でした、はい。
シェイクスピアにインスピレーションを受けて小説を――というのは、やはり、『ハムレット』がもっとも多いようですね。
きっと私が知らない作品も数多くあるのでしょうが。
ハムレット関係だったら
ジェレミー・トラフォードの『オフィーリア 』
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どちらもだいぶ前にレビュー書いていますが、こっちのほうが好きかな。
私は『オフィーリア』がいちばん好きでした。
そのときのレビューにも書いたけれど、だからさ、『デズデモーナ』も誰か書いて・・・・・・。