【夕顔53-2】光源氏の心情を問う問題☆ | 【受験古文速読法】源氏物語イラスト訳

【夕顔53-2】光源氏の心情を問う問題☆

源氏物語イラスト解釈ですラブラブ

 

受験生のみなさん、勉強がんばってますか?

 

読解問題も、毎日一問ずつ

出てきたものから頑張っていきましょうね!

 

では今日も行ってみましょう~♪

ヽ(○・▽・○)ノ゙

 

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今回の源氏物語

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「…もの思へるけはひして、ある人びとも忍びてうち泣くさまなどなむ、しるく見えはべる」

と聞こゆ。君うち笑みたまひて、「知らばや」と思ほしたり。

   上矢印

訳と内容が不明確の人は、まずイラスト訳からどうぞ☆
夕顔53のイラスト訳はこちら

 

 

 

これまでのあらすじ

 

天皇(桐壺帝)の御子として生まれ、才能・容姿ともにすぐれていたにもかかわらず、亡母(桐壺更衣)の身分の低さにより臣籍降下して源氏姓を賜った光源氏

ただ今、「4.夕顔(ゆうがお)」の巻です。源氏が新たな恋人、六条御息所の所に通っていた夏の頃の話。源氏の従者である惟光の母は、光源氏の乳母でもありました。この乳母が病に臥していた見舞いに、源氏は五条まで出かけます。家の門が開くのを待つ間、夕顔の花が咲く隣家に目をとめ、その花の名を尋ねたことをきっかけに、その家の主人夕顔が和歌を寄越してきました。興味を持った光源氏は返歌をし、その後、今夜の目的であった六条御息所のもとへ訪れますが、心の隅に、五条の隣家のことが残るのでした。従者、惟光は、隣家のことを調べて光源氏に報告します。

 

「空蝉」の巻 をはじめから読む⇒

『源氏物語』の登場人物はこちら⇒

『源氏物語』の目次一覧はこちら⇒

 

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 ☆ 光源氏の心情 ~大学対応入試問題~ ☆

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センター試験や私大一般、国公2次などの

大学入試の古文では、

次のような心情を問うマーク問題がよく出題されます。

    サゲサゲ↓   サゲサゲ↓

「…もの思へるけはひして、ある人びとも忍びてうち泣くさまなどなむ、しるく見えはべる」

と聞こゆ。君うち笑みたまひて、「知らばや」と思ほしたり


問)傍線部の心情として最も適当なものを選べ。

1.夕顔の女は、美しいだけでなく風情や教養があるという話を聞き、みすぼらしい隣家という境遇との違和感を考えると、皮肉な笑みを浮かべずにはいられないでいる。

2.その女性のことをもっと知っておきたいと思った光源氏は、惟光に命じて隣家のことを調べさせたものの、思いも寄らないほどの事情の複雑さに失笑を漏らしている。


3.隣家に仕える女房たちが、女主人の境遇を嘆いている姿から、その女性が何か事情を抱えているのだと察し、もっと惟光に偵察してほしいと懇願している。


4.夕顔の女は、いやしい自分の境遇に嘆いていたということを惟光から聞いた光源氏は、その女性に対して憐れみを隠せず、知らなければよかったと後悔している。

 

5.夕顔の女は、その邸の妻や宮仕えの姉妹などではなく、何か事情を抱えた美しい女性なのだと分かり、その女のことをもっと知りたいものだと、思いを馳せている。  

 

 

 

チュー

 

 

…こういうの、

読むだけでメンドクサいと思ってしまいますが…

(;゚;∀;゚;)

 

 

 

古文は読解で8割がた分かります!

 

 

今回のポイントは…

 

傍線部直前の「もの思ひ」⇒誰の、どんな?

傍線部の「知らばや」⇒「ばや」の用法

 

の2つです☆

 

 

 

「もの思い」については、

明日の重要古語カテゴリでもご説明しますが…

 

 

しっかり内容をイメージして読めてたら、

夕顔の女の、何かうち沈んだ様子であることがつかめます。

 

 

 

1.夕顔の女は、美しいだけでなく風情や教養があるという話を聞き、みすぼらしい隣家という境遇との違和感を考えると、皮肉な笑みを浮かべずにはいられないでいる。(⇒△「もの思ふ」の内容とズレ)

2.その女性のことをもっと知っておきたいと思った光源氏は、惟光に命じて隣家のことを調べさせたものの、思いも寄らないほどの事情の複雑さに失笑を漏らしている。(⇒△「もの思ふ」の内容ナシ)


3.隣家に仕える女房たちが、女主人の境遇を嘆いている姿から、その女性が何か事情を抱えているのだと察し、もっと惟光に偵察してほしいと懇願している。


4.夕顔の女は、いやしい自分の境遇に嘆いていたということを惟光から聞いた光源氏は、その女性に対して憐れみを隠せず、知らなければよかったと後悔している。(⇒△「もの思ふ」の内容にスギ)

 

5.夕顔の女は、その邸の妻や宮仕えの姉妹などではなく、何か事情を抱えた美しい女性なのだと分かり、その女のことをもっと知りたいものだと、思いを馳せている。  

 

 

 

さらに、傍線部の「知らばや」の文法的意味を確認しましょう!

٩(๑•̀o•́๑)و ☆

 

【ばや】

【終助詞】

①~たいものだ【自己の願望】

②(「あり」などについて)~てほしい【実現の願望】

③~よう【意志】

 

 *学研全訳古語辞典(Weblio古語辞典)より

   

 

「知らばやと思ほしたり」とあるので、

光源氏が、心の中で「知りたい」とお思いになっているんですね。

 

 

 

1.夕顔の女は、美しいだけでなく風情や教養があるという話(△)を聞き、みすぼらしい隣家という境遇との違和感を考えると、皮肉な笑みを浮かべずにはいられないでいる。(⇒「知らばや」の訳ナシ)

2.その女性のことをもっと知っておきたいと思った光源氏は、惟光に命じて隣家のことを調べさせたものの、思いも寄らないほどの事情の複雑さ(△)に失笑を漏らしている。(⇒「知らばや」の因果関係逆)


3.隣家に仕える女房たちが、女主人の境遇を嘆いている姿から、その女性が何か事情を抱えているのだと察し、もっと惟光に偵察してほしいと懇願している(⇒「知らばやと思ほす」とズレ)


4.夕顔の女は、いやしい自分の境遇に嘆いていた(△)ということを惟光から聞いた光源氏は、その女性に対して憐れみを隠せず、知らなければよかったと後悔している。(⇒「知らばや」の訳ズレ)

 

5.夕顔の女は、その邸の妻や宮仕えの姉妹などではなく、何か事情を抱えた美しい女性なのだと分かり、その女のことをもっと知りたいものだと、思いを馳せている。  

 

 

 

選択肢3が、ヒッカケ問題でーすチュー

 

 

↑…のように、言っているワケじゃないんですよ。

滝汗

 

 

ちゃんと間違えずにできましたかな~?

 (๑˘ ³˘๑)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

正解……

 

 

 

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