源氏イラスト訳【夕顔54】おぼえこそ
おぼえこそ重かるべき御身のほどなれど、御よはひのほど、人のなびきめできこえたるさまなど思ふには、好きたまはざらむも、情けなくさうざうしかるべしかし、
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【源氏物語イラスト訳】
おぼえこそ重かるべき御身のほどなれど、
訳)ご評判こそ重々しいはずのご身分の程度であるけれど、
御よはひのほど、
訳)ご年齢のほど、
人のなびきめできこえたるさまなど思ふには、
訳)女房たちが心から服従し、お慕い申し上げている様子などを考えると、
好きたまはざらむも、情けなくさうざうしかるべしかし、
訳)興味を感じなさらないようなのも、風情がなく物足りないだろうよ、
【古文】
おぼえこそ重かるべき御身のほどなれど、御よはひのほど、人のなびきめできこえたるさまなど思ふには、好きたまはざらむも、情けなくさうざうしかるべしかし、
【訳】
ご評判こそ重々しいはずのご身分の程度であるけれど、ご年齢のほど、女房たちが心から服従し、お慕い申し上げている様子などを考えると、興味を感じなさらないようなのも、風情がなく物足りないだろうよ、
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■【おぼえ】
■【こそ】
■【重かる】
■【べき】
■【御身】
■【の】
■【ほど】
■【なれ】
■【ど】
■【御(おん)―】
■【よはひ】
■【の】
■【ほど】
■【人】
■【の】
■【なびく】
■【めづ】
■【聞こゆ】
■【たる】
■【さま】
■【など】
■【に】
■【は】
■【好き(好く)】
■【たまは】
※【たまふ】
■【ざら】
■【む】
■【も】
■【情けなく】
※【情けなし】
■【さうざうしかる】
※【さうざうし】
■【べし】
■【かし】
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…この部分は、惟光の「光源氏」評ですね。
放って置いても、女達が言い寄ってくるのに、
光源氏だけがおカタいのも、
たしかに風情がない感じがしますよね。
(▰˘◡˘▰)