【夕顔46-2】「む」の識別☆
源氏物語イラスト解釈です
勉強がんばってますか?
では今日も行ってみましょう~♪
ヽ(○・▽・○)ノ゙
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今回の源氏物語
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翌朝、すこし寝過ぐしたまひて、日さし出づるほどに出でたまふ。朝明の姿は、げに人のめできこえむも、ことわりなる御さまなりけり。
訳と内容が不明確の人は、まずイラスト訳からどうぞ☆
夕顔46のイラスト訳はこちら
これまでのあらすじ
天皇(桐壺帝)の御子として生まれ、才能・容姿ともにすぐれていたにもかかわらず、亡母(桐壺更衣)の身分の低さにより臣籍降下して源氏姓を賜った光源氏。
ただ今、「4.夕顔(ゆうがお)」の巻です。源氏が新たな恋人、六条御息所の所に通っていた夏の頃の話。源氏の従者である惟光の母は、光源氏の乳母でもありました。この乳母が病に臥していた見舞いに、源氏は五条まで出かけます。家の門が開くのを待つ間、夕顔の花が咲く隣家に目をとめ、その花の名を尋ねたことをきっかけに、その家の主人夕顔が和歌を寄越してきました。興味を持った光源氏は返歌をし、その後、今夜の目的であった六条御息所のもとへ訪れ、一夜を過ごします。
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☆ 判別しにくい語の識別問題 ☆
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センター古文の問2では、
毎年、文法事項がよく出題されています。
多いのが、
● 助動詞の意味判別
● まぎらわしい語の識別
● 敬語の種類と敬意方向
の3つです☆
ではここで、センター古文演習☆
翌朝、すこし寝過ぐしたまひて、日さし出づるほどに出でたまふ。朝明の姿は、げに人のめできこえAむも、ことわりBなる御さまなりCけり。
問)傍線部ABCの組み合わせとして最も適当なものを選べ。
1.A 推量の助動詞 B 形容動詞の語尾 C 過去の助動詞
2.A 意志の助動詞 B 断定の助動詞 C 過去の助動詞
3.A 仮定の助動詞 B 伝聞の助動詞 C 詠嘆の助動詞
4.A 婉曲の助動詞 B 形容動詞の語尾 C 詠嘆の助動詞
5.A 打消の助動詞 B 断定の助動詞 C 完了の助動詞
はい!
まぎらわしい語の識別問題です☆
さあ!
できるかな???
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☆ 助動詞「む」の意味識別 ☆
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Aの「む」は、助動詞「む」です。
①~⑥の文法的意味は、
「ス・イ・テ・カ・カ・エ」で覚えてますよね~!
この意味の識別は、
主語の人称と活用形で判別します。
「~むも」という連体形での用例から、
仮定・婉曲の助動詞だということが分かります。
(σ・∀・)σ
よって。
1.A 推量(×)の助動詞 B 形容動詞の語尾 C 過去の助動詞
2.A 意志(×)の助動詞 B 断定の助動詞 C 過去の助動詞
3.A 仮定の助動詞 B 伝聞の助動詞 C 詠嘆の助動詞
4.A 婉曲の助動詞 B 形容動詞の語尾 C 詠嘆の助動詞
5.A 打消(×)の助動詞 B 断定の助動詞 C 完了の助動詞
5は、明らかに「む」という助動詞の意味ではありませんが…
特に関西圏の人!!
「む」を打消の「ぬ」と勘違いしやすい!
(((( ;°Д°))))
ほんと、注意してくださいねっ!
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☆ 「なり」 の品詞判別問題 ☆
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「なり」の識別は、次の4つを覚えておきましょう♪
(▰˘◡˘▰)
「なり」の識別は、
直前の接続が着眼ポイントです。
─=≡Σ((( つ•̀ω•́)つ
今回の場合は、
「ことわり(理)」という、
状態を表す重要古語がついています。
ヽ(*'0'*)ツ
【ことわりなり(理なり)】
【形容動詞:ナリ活用】
…当然である。道理だ。もっともだ
(『全訳古語例解辞典』(小学館)より)
こういう重要な形容動詞は、
きっちり頭に入れておくべきですね!
1.A 推量(×)の助動詞 B 形容動詞の語尾 C 過去の助動詞
2.A 意志(×)の助動詞 B 断定の助動詞(×) C 過去の助動詞
3.A 仮定の助動詞 B 伝聞の助動詞(×) C 詠嘆の助動詞
4.A 婉曲の助動詞 B 形容動詞の語尾 C 詠嘆の助動詞
5.A 打消(×)の助動詞 B 断定の助動詞(×) C 完了の助動詞
…もう、ここまでの消去法で、
答えが見えてきましたね!
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☆ 「けり」 の意味識別問題 ☆
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「けり」の品詞識別では、
「―けれ」という已然形の場合に、
形容詞の活用語尾でないかを確認することが必要☆
今回は「けり」なので、
必然的に、過去・詠嘆の助動詞ということです。
(σ・∀・)σ
今回の古文は、地の文なので、
基本的に、「けり」は過去の助動詞でいいと思います。
ですが、
「なりけり」というつながりの場合、
「けり」が詠嘆になることが多いです☆
(o^-')b
また、
明日の重要古語の記事でも詳しく説明しますが、
六条御息所は、
光源氏が寝過ごしたせいで、
朝明のお姿を初めて拝見したため、
その美しさに気づいたというわけです。
したがって、地の文ですが、
「けり」は気づきの詠嘆と捉えてもいいでしょう!
1.A 推量(×)の助動詞 B 形容動詞の語尾 C 過去の助動詞
2.A 意志(×)の助動詞 B 断定の助動詞(×) C 過去の助動詞
3.A 仮定の助動詞 B 伝聞の助動詞(×) C 詠嘆(○)の助動詞
4.A 婉曲の助動詞 B 形容動詞の語尾 C 詠嘆(○)の助動詞
5.A 打消(×)の助動詞 B 断定の助動詞(×) C 完了(×)の助動詞
…まあ、
最後の「けり」の識別は、
単なる確認ぐらいでいいと思いますが…
解答……4