【夕顔6-2】「ほど」の今回の意味は? | 【受験古文速読法】源氏物語イラスト訳

【夕顔6-2】「ほど」の今回の意味は?

源氏物語イラスト訳のあいですラブラブ

 

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今回の源氏物語

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門は蔀のやうなる、押し上げたる、見入れのほどなく、ものはかなき住まひを、

   上矢印

訳と内容が不明確の人は、まずイラスト訳からどうぞ☆
夕顔6のイラスト訳はこちら

 

 

 

では今日も、一気に行ってみましょぉ~♪

ヽ(○・▽・○)ノ゙

 

これまでのあらすじ

 

天皇(桐壺帝)の御子として生まれ、才能・容姿ともにすぐれていたにもかかわらず、亡母(桐壺更衣)の身分の低さにより臣籍降下して源氏姓を賜った光源氏

ただ今、「4.夕顔(ゆうがお)」の巻です。源氏が新たな恋人、六条御息所の所に通っていた夏の頃の話。源氏の従者である惟光の母は、光源氏の乳母でもありました。この乳母が病に臥して尼になったため、源氏は五条まで見舞いに出かけます。その時、ふと源氏は、わびしいたたずまいの隣家に目を向けました。

 

「空蝉」の巻 をはじめから読む⇒

『源氏物語』の登場人物はこちら⇒

『源氏物語』の目次一覧はこちら⇒

 

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大学入試古文対策 ☆ ~解釈の問題~ ☆

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門は蔀のやうなる、押し上げたる、見入れのほどなく、ものはかなき住まひを、

問)傍線部の解釈として最も適当なものを選べ。

1.のぞき込んでみる甲斐もなく、失望したということ。

2.逢うまでもないほどの、女のたたずまいであったということ。

3.たとえ逢っても、入れ込むほどの女ではなかったということ。

4.のぞき込んで見たところ、奥行きはそんなになかったということ。

5.はかない住まいの内部を見ることができなかったということ。

   

 

大学入試の国語の選択肢は、

上のように、言葉の意味だけでなく、

内容がきちんとイメージできているかを問われる問題も多いです。

(((((゚Д゚ ;))))

 

 

源氏物語イラスト訳では、

上の問題にも対応できるように、

古文を短く区切って、イメージを持って読んでいく訓練をしていきます。

 

 

 

 

では、「見入れのほど」とは、どのような意味でしょうか…?

 

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1.「見入れ」とは…☆

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みいれ 【見入れ】
【名詞】

…ものの内部をのぞき込んで見ること。また、のぞき込んで見たようす 
 
  *『学研全訳古語辞典(Webilio古語辞典)』より

   

「見」という漢字を見ると、

すぐに「逢う」を浮かべてしまう人もいると思いますが、

 

「見」の基本は、「見る」なんです!

(-_\)(/_-)三( ゚Д゚)

 

 

今回の「見入れ」は、

明日の重要古語リンクにも挙げた「見入る」名詞形

 

 

「見入る」=眺め入る。のぞき込む

のイメージを正しく持っておきましょう♪

 

これ、おそらく皆さんのお手持ちの単語帳には載ってないと思いますが…

(あ、載ってる単語帳があれば、教えてくださ~い!^^;)

 

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2.「の」の用法は…☆

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今回の「の」は、

 

①「見入れ―ほど」

②「見入れ―ほどなく」

  上矢印

このどちらで捉えるかによって

用法が変わります。

ヽ(*'0'*)ツ

 

 

の場合、

下に、「ほど」という体言がくるので、

「の」は、連体修飾格~のとなります。

 

 

の場合、

下に、「なく」という用言がくるので、

「の」は、主格~がとなります。

 

(。´・∀・)ノ゙

 

 

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3.「ほど」の意味…☆

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ほど 【程】
【名詞】

①くらい。ほど。程度
②ようす。状態。具合
③間。うち
④ころ。時分。時節
⑤時間。月日。年

⑥道のり。距離
⑦途中
⑧あたり。付近

⑨広さ。大きさ
⑩身分。地位。家柄
⑪年ごろ。年齢。

 
  *『学研全訳古語辞典(Webilio古語辞典)』より

   

 

「ほど」は文脈によって、

「程」のニュアンスに合うように

訳し分けていく幅広の重要古語です☆

(*。◇。)ハッ!

 

 

 

 

今回は、

 

見入れ(=のぞき込んだようす

ほど(=広さ)がなく

 

と捉えると、

 

 

 

あとの「ものはかなき住まひ」の文脈に

しっくりと合うつながりになりますね♪

(♡ >ω< ♡)

 

 

 

 

 

解答…

 

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