【帚木8-③】古文単語「あながち」とは?
こんばんはあいです。
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■【まれ】…稀、たまに
■【あながちなり】…強引である、無理矢理
■【引き違ふ】…すっかり変える、予想を裏切る
■【心尽くしなること】…心をすり減らす恋愛
※【心尽くし】…心をすり減らすこと、あれこれ思い悩むこと
■【思しとどむ】…思いを心におとどめになる
■【癖(くせ)】…ここでは性癖のこと
■【あやにく】…あいにくである
■【にて】…~であって
■【さるまじき(さるまじ)】…あってはならない
■【振る舞ひ】…行為、ここでは恋愛のこと
■【うち混じる】…つい入り混じる
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今日は、「あながち」について説明しますね☆
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「あながち」とは、「強ち」という漢字をあて、
自分の意志を強く押し通す、という意味が基本です。
そこから派生して、
一途である、ひたむきである
などという意味で使われることも多いです。
また、「あながちに」という連用形の形で、
程度のはなはだしい意味として、
むやみに、強いて
などの訳出が出てきます。
さらに、前回の「さしも」 と同様、
下に打消の語を伴って、
必ずしも、そうむやみには…ない
という部分否定の意味になります^^;
基本的には、形容動詞「あながちなり」なんですが、
「あながち」という副詞で用いられることもあります。
その場合、
現代と同じ様な、
必ずしも~ない、そうむやみに~ない
という部分否定の意味だけでなく、
めったに~ない、決して~ない
という、全否定の意味にもなるので注意しましょう。
【あながち】(形容動詞)
①無理矢理である、強引である
②ひたむきである、一途である
③あまりにはなはだしい④(下に打消を伴って)必ずしも~ない
【あながち】(副詞)
①(多く反語の文脈で)必ずしも、一概に②(下に打消を伴って)めったに、決して~ない
うへぇ!!(´Д`;)
多いですね~;;
でも、「強ち」という基本的な意味を押さえ、
あとは、出てきた古文のなかで、意味をアレンジするようにしてみてください。
今回の源氏物語の中では、
まれには、あながちに引き違へ…
訳)稀には、強いて心を変えて…
光源氏が、「強ち」に自分の気性(浮気っぽいことは好まない)を変えてでも、
心惹かれてしまう恋愛をすることがある、ということが言いたいわけですね。
ヽ(;´ω`)ノ
こんなふうに、問題演習や授業、ブログの中で
出てきたものから順に、頭に入れていくようにしてみましょう♪
(o^-')b
今回の古文、一語一語、現代語訳できますか?
難しいようなら、イラスト訳や他の重要語句を復習してね♪
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【今日の源氏物語】
まれには、あながちに引き違へ心尽くしなることを、御心に思しとどむる癖なむ、あやにくにて、さるまじき御振る舞ひもうち混じりける。
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☆その他の重要古語☆
■「あながち」についてはこちら→
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あいでした