【帚木7-②】「さしも~(打消)」という陳述の形☆
おはようございますあいです。
最近毎日読んでくださる方が増えてきてすごく嬉しいです♪
(●´エ`●)
古文は勉強してもすぐに成績に結びつかない教科なので、
捨てちゃう人が多いんですケド…
このブログを毎日の勉強の合間に取り入れて、
少しずつ、力をつけていってほしいと思います♪
(≡^∇^≡)v
さて。
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【今日の源氏物語】
さしもあだめき目馴れたるうちつけの好き好きしさなどは好ましからぬ御本性にて、
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【源氏物語~これまでのあらすじ】
時の帝(桐壺帝)は、最愛の桐壺更衣が亡くなり、悲しみに暮れる中、亡き更衣に生きうつし藤壺宮を入内させます。一方、亡き更衣の忘れ形見である皇子(光源氏)は、帝のもとで育てられます。元服・臣籍降下となり、左大臣の娘(葵)と結婚するも、亡き母に似るという藤壺宮への想いは募るばかりで、正妻葵の家にも足が遠のいていました。
今回は、「さしも~打消」の陳述用法です♪
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「さしも」の基本の意は、
「あれほど・そんなに」ですが、
下に打消を伴うと、
「そうでも、それほどでも、たいして」
という意味になると、辞書に書いてあります。
陳述の副詞は、以前にも出てきていますが、
「さらに~ず」「え~ず」や、
「をさをさ~ず」「な~そ」などといった、
呼応の意味のほうがよく出題されるものと違って、
「さしも」や「あへて」、「おほかた」などは、
五分五分の割合で、打消を伴わない場合も多いので、訳出に注意が必要です!
さしもあだめき目馴れたるうちつけの好き好きしさなどは好ましからぬ御本性にて
いちばん短い文の区切りまでみると、
「さしもあだめき目馴れたるうちつけの好き好きしさ」
↑
あ、打消を伴ってないな^^
「あれほど浮気っぽくありふれている一時的な色恋沙汰」
…別に、不自然じゃないんですよね^^;
なので、こちらの解釈をしてある参考書もあります。
ですが、「さしも…ず(打消)」という呼応表現があることを知っているあなたは、
そして、本文のずっと後に、「好ましからぬ」という、打消の助動詞「ず」の連体形があることに気づいたあなたは、
こちらの解釈もできることに気づくはず!
↓ ↓
「さしもあだめき目馴れたるうちつけの好き好きしさなどは好ましからぬ御本性にて」
訳)「それほど、浮気っぽくありふれた一時的な色恋沙汰などは好ましいと思わないご性格で」
現代なら、こんなに呼応表現が離れていることは少ないので、
すごく不自然に感じちゃいますが^^;
古文では、けっこうありうるんですよ!
さて!あなたは、「さしも」をどちらの訳出でとるのが自然に思われますか?
ヽ(;´▽`)ノ
【さしも(副詞)】
①あれほど、そんなに
②(打消を伴って)それほども、たいして(…ない)
この2つの選択問題が出題されることはないと思いますが、
記述問題や選択肢選定の際、片方だけの訳出に固執することのない、柔らかい頭の回転が必要なんですね♪
(o^-')b
あいでした