【桐壺186-②】古文解釈~藤壺の身分は?
おはようございますあいです。
【古文】
これは人の御際まさりて、思ひなしめでたく、人もえおとしめきこえ給はねば、受けばりて飽かぬ事なし。
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【これまでのあらすじ】
今は亡き桐壺更衣のことを忘れられずにいた帝でしたが、更衣とよく似て美しい先帝の四の宮を妃にもらいます。入内なさった四の宮は、飛香舎を賜り、その局の名をとって「藤壺」とお呼び申し上げます。
今日は、「藤壺の身分」についてお話します。
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「際(きは)」という語は、桐壺更衣の時にも何度か出てきましが、
この文脈でも、「身分」を表しています。
桐壺更衣の時は、
いとやんごとなき際にはあらぬが、
身分が、それほど高貴ではありませんでした。
にもかかわらず、帝の絶大なご寵愛を受けたものだから、
桐壺更衣は、周囲の人々の反感を買い、
身も心も、ボロボロになっていったのでしたよね;;
そんな桐壺更衣に対し、
これは人の御際まさりて、
このお方は、ご身分がまさっていたのです!
もちろん、桐壺更衣と比べて…
…ということは、更衣よりも高い身分ということですね。
更衣よりも高い妃の身分ということであれば、
女御(にょうご)か、中宮(ちゅうぐう)です。
(※詳しくはこちら→帝の妃の身分 )
中宮は、妃の中で、皇后と同格の最高地位ですし、
まだその記述は出てきていないので、
ここでは「女御」として入内された、と捉えましょう!
実は、彼女は今後、「藤壺中宮」として立后します。
…光源氏もそうですが、当時ははっきりとお名前を書いてない ぶん、地位が変わるにつれて、名前もどんどん変わっていくんですよ;;
お気を付けあそばせ♪
(o^-')b
◇◆今回の古文解釈◆◇
四の宮は「藤壺女御」として入内しました。
はっきりと書かれていないけれど、以前からの伏線や、古文常識で判断しなくちゃなりませんね;
あいでした